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いよいよテスト公開「グラナド・エスパダ2.0」先行体験レポート
2006/07/03 19:43
新たなエリアが加わったワールドマップ。今回の先行プレイでは,ウスティウルジャングル第1区域までを体験できた
 MMORPG「グラナド・エスパダ」の大規模アップデート,その名も「グラナド・エスパダ2.0」(以下,GE2.0)が,いよいよ明日7月4日の午後1時に,テストサーバーで公開される。6月27日の記事でお伝えしたとおり,実に驚くほど数多くの新要素が予定されており,明日のサーバーオープンが待ちきれない人も多いのではないだろうか。
 このたび4Gamerでは,ハンビットユビキタスエンターテインメントのオフィスにお邪魔し,一足お先にその数多いアップデート内容……の一部に実際に触れてきた。その様子をお伝えしよう。なおその場で撮影した画面写真については,すでにスクリーンショット集としてもたっぷり掲載しているので,まだの人は「こちら」から確認してほしい。

 右上に掲載したワールドマップを見れば分かるように,新エリア「ウスティウルジャングル」は,コインブラを中心とする開拓が進んだ地域よりも,ずっと西側に広がっている。ここへの移動方法は,とりあえずコインブラからの船便しかないようだ。以前行ったIMC Games テリョン氏のインタビューでは,「レベル80以上のキャラクターでなければ,とても支払う気になれない船賃」と聞いていたため,3万〜5万vis程度を想像していたのだが,意外にも(少なくとも筆者が試した時点では)1万visと良心的なお値段だった。今後値段が変わる可能性は十分あるが,どうやら新エリアは,思ったよりも気軽に訪問できそうである。

左:チケット売り場のお嬢さんの忠告は,素直に聞いておこう。理由は現地に着けば分かるのだが 右:船の上では,暇つぶし(?)にちょっとしたクエストも受けられる


 船を降りるとすぐに見えてくるのが,「ウスティウル前進基地」。武器や消耗品の購入ができる街代わりの場所で,ここが新エリアにおけるプレイヤーの拠点となる。
 ただし何かと不自由な未開の土地らしく,一定のクエストをこなさないと,NPC達は補給が途絶えたと口にするばかりで,何もアイテムを売ってくれない。そこでウスティウルを訪問するときにはたっぷり消耗品を持って……と言いたいところだが,このGE2.0からは所持品の重量制限がつくうえに,これまで各所に配置されていた「ウェイポイント」が廃止されている。なおウスティウルジャングルは,残念ながら,ウェイポイントの代わりに導入される「レオナルド・エクスプレス」のサービス管轄内ではないようだ(未開の土地だから整備されていなくて当然か)。
 早めに該当クエストをクリアして,この基地でアイテムを購入できるようにしておきたい。

左:港の隣にある前進基地。巨大な樹木がうっそうと生い茂り,整備されたコインブラとのギャップが,未開拓の土地であることを示している 中央:公式サイトなどですでに公開されている,編入可能なNPC。盾と銃,さらに剣をも使いこなすようだ 右:こんなへんぴな場所にもいる,武器強化NPC。強化にかかる費用は,実際にテストサーバーで見てみよう


 さて,肝心の新エリアだが,単にジャングルと呼ぶには,少々時代がさかのぼり過ぎているような気もしないではない。17〜18世紀のヨーロッパをイメージさせるコインブラから乗った船を降りたら,そこはジュラシック・パークだった,といったところか。巨大なは虫類(恐竜)や巨大な植物タイプのもの,そして始祖鳥のようなモンスターが出現するのだ。
 今回テストプレイできたエリアは,縦に細長い道が続くうえに,恐竜型モンスターの足は速く,スカウトのスキル「アクセラレーション」をかけても,ちょっと逃げ切れなかった。ちなみに今回テストに使ったキャラクターはすべてレベル100で,それに見合った装備をつけていたのだが,それでもスカウトとウィザードは早々に戦闘不能という厳しさだ。

 また,GE2.0の大きな要素の一つである「コロニー」が,このエリアに設置されていた。残念ながら今回は,コロニーをめぐる対人戦は体験できなかったが,不便にも感じた細長い地形は,マップそれ全体が砦と考えれば自然なのかもしれない。



移民船で受けられる手厚い保護ならぬ,チュートリアル

 このテストプレイで一番新鮮だったのは,実は初心者チュートリアルかもしれない。キャラクターメイキング直後の初心者向けチュートリアルは,過去3回のクローズドβテストを含め,従来のスタイルから一変しているのだ。
 これまで最初のプレイ時は,リボルドウェの街中の一室,あるいは同じリボルドウェにある「開拓支援本部」から始まったが,GE2.0では,プレイヤー(コマンダー)=新大陸への移民というバックストーリーをきちんと踏まえ,まずは移民船の上に降り立つことになる。
 遮るもののない大海原を緩やかに進む帆船の上で,まだ見ぬ新大陸へ向かう冒険者が手ほどきを受ける,といった雰囲気作りはとてもよく出来ている。新規プレイヤーに限らず,既存のプレイヤーも,ぜひ一度はこのガラリと変わったチュートリアルを試してみてほしいところだ。

左:水面の表現はグッと綺麗になっている。できれば,航跡の再現にも,もう少し力を入れてほしかった 右:簡単な操作方法を教えてくれるうえ,初のクエストをくれる船員。船の上で覚えられることは結構多い


 オープンβテストでの初心者チュートリアルは,開拓支援本部のNPC「リンドン」が実に軽くサラっと会話で説明するだけだった。グラナド・エスパダの大きな特徴であるMCCや,「アサルト」「ハーベスト」といった戦闘中のモードについての説明も,どちらかというと「後は自分の体で覚えろ!」という開拓者向けらしいスパルタ方式だったのだが,この移民船チュートリアルは,実に丁寧なものになっていた。
 クエストという形でタコ(ケースオクトパス)退治を命じられて戦闘について学べるし,お使いついでにアイテムの売買も学ぶことになる。さらには戦闘中に落ちたアイテムの拾い方など,プレイの基礎といえるものは,大抵ここで体験しながら学べてしまう。
 なお,チュートリアルを受けない選択肢も用意されているので,ベテランプレイヤーなら,飛ばしてしまってもいいだろう。

左:とりあえず戦闘の練習といったところか。これまでなら「ポルトベルロ」に行くまで出会わなかったモンスター「ケースオクトパス」と戦って,オクトパスアームを集めるよう言われる 右:もちろん初心者用に弱いモンスターになっているのだが,それにしてもちょっとダメージが多すぎた。事前にヒーリングアンプルを2本もらっていたが,体力と防御力のあるファイターでも結構きつく,なんと一度全滅してしまったのだ。さすがにここは調整されるかも


 チュートリアルが終わると,ようやく開発支援本部に送られる。しかしここでも,さらにゲームの細かい部分についての説明が行われるのだ。とくにスカウトの支援スタンスである「バフ効果」や,ウィザードの魔法「プロテクションフィールド」が体験できるのは,初心者にはありがたいだろう。
 ただ逆に,何度もクローズドβに参加している筆者としては,すべての質問事項を丁寧に読んでいるうちに,正直「長すぎる……」とウンザリ気味になってしまった(飛ばしてしまえばいいのだが)。開拓支援部でNPCと会話することで,初心者が抱きやすい疑問が払拭されるというシステムは,もちろん良いことだ。しかしより大切なのは,ゲームを進めるうちに自然と覚えられるシステムやインタフェースであること。そのあたりも今後改善していってほしい。



 そのほかの大きな変更点としては,先に述べた「ウェイポイント」の廃止が挙げられる。その代わりに各街には,馬車で移動できる「レオナルド エクスプレス」が設けられていた。
 従来は一度ウェイポイントを登録してしまえば,リボルドウェからジャケン収容所までへもワープできてしまったが,レオナルド エクスプレスは,一応馬車であるためか,近郊の街までしか走ってくれない(リボルドウェからはコインブラ,チューリンゲン湖畔あたりまで)。これでは単に不便になっただけだが,そのバランスを取るためか,これまでウィザードしか使えなかったワープが,「ワープ呪文書」という消耗品の形で販売されており,どのクラスでもワープ可能になっていた。

左:四つのサービスを請け負う「レオナルド エクスプレス」。ローディング画面が馬車から見える風景であれば雰囲気満点だが,そこまでは確認できず 右:開拓時代に幌馬車なら時代背景は問題なし。しかしこの馬車,どう見ても短距離用なのだが,無事にたどり着くのだろうか……


 このほかにも,武器屋と防具屋に分かれていた街のショップが一つにまとまり,リボルドウェならどちらもクラウドボネから購入できたり,チャット欄のサイズを大小2種類に切り替えられるようになったりなど,細かな変更は数多くある。また,今までは武器を一切所持できなかったスカウトが,短剣スタンス「エスクリマ」を使用できるようになったが,既存NPC「ソホ」同様に武器を所持しているとヒールは手動になるため,高レベルになるほど使う場面はあまりなさそうだ。

 個人的には新NPCと,その特殊スタンスを非常に楽しみにしていたのだが,これに関してはテストサーバオープンをお待ちくださいとのことで一切操作できず。NPC「カトリーヌ」のマリオネットや,コインブラの漁師「アレハンドロ」が魚を振り回す様子が気になって仕方がないという読者は,ぜひともテストサーバーに参加して,新たなグラナド・エスパダの世界を満喫してほしい。
 なお最後に,本日ハンビットユビキタスエンターテインメントが出したプレスリリース中にある,「ワールド再編成に備え、ユーザーの皆様に準備して頂きたいポイント」を掲載しておく。プレイヤーならば,こちらもしっかりチェックしておこう。(ライター:麻生ちはや)



#####以下,リリースより#####

【ワールド再編成に備え、ユーザーの皆様に準備して頂きたいポイント】
本案内は、統合対象となる7ワールド(ターコイズ、エメラルド、ルビー、アクアマリン、パール、オパールトパーズ)のユーザーの皆様を対象に、ワールド再編成にそなえた諸準備事項となっています。

1)あらかじめ、自分が【今後もプレイを続けたいワールドの家門】だけを残し、それ以外のワールドの家門は削除しておきましょう。

2)現党員同士で再結集先、待ち合わせ場所・日時を決めておくなど、連絡体制確認・準備をあらかじめ、しておきましょう。

3)ワールド再編成実施にあわせ、新しい党掲示板が登場します。それに伴って、現状の掲示板『(旧)党掲示板』となり、閲覧以外の機能は全て停止します。党の再結集に必要な連絡事項を党掲示板機能が停止する、7月4日(火)午前2時までにあらかじめ書き込んでおきましょう。

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※このページに掲載した画像は,すべて開発中のものです


グラナド・エスパダ
■開発元:IMC Games
■発売元:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■発売日:2006/07/21
■価格:基本プレイ料金無料,アイテム課金
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.07/20060703194355detail.html