[CJ 2006#52]祝祭日を祝う専用エリアがユニークなカジュアル系MMORPG「水滸Q伝」
Kingsoftのブースで「大話春秋Online」と並んで出展されていたのが,ここで紹介するMMORPG「水滸Q伝ONLINE」だ。こちらもまた,かわいいキャラクターがちょこまかと動き回る,カジュアル系のMMORPG。見た目の雰囲気が非常によく似ている両者だが,キャラが3Dで描かれた大話春秋Onlineと比較すると,アニメ的な2Dで描かれた本作の方が,さらにポップな印象だ。
本作の開発を行っている火石工作室は,NetEaseから独立したスタッフによって設立された会社。同社のスタッフが開発に携わったオンラインゲーム「大話西遊」シリーズは,中国市場で大ヒットとなった。水滸Q伝ONLINEは,中国では9月15日からオープンβテストが開始される予定。
本作の世界観は,時代背景として中国の宋を下敷きとし,タイトルからも想像できるように,水滸伝に登場する人物や地名がモチーフとして使われている。宋は徽宗の年間にあって,武装反乱を起こした大尉(軍事を担当する宰相)によって呼び出された魔族が,108星(水滸伝に登場する108人の英雄)を次々と封印し,無法の限りを尽くしている。プレイヤーはこの封印された108星を救い,妖怪の横行する乱世で正義の使命を携えて旅をする,というのが本作のストーリーだ。
割とシリアスな設定の本作だが,上述したようにゲーム全体の雰囲気はひたすら明るくポップだ。カジュアル層をターゲットとしており,操作も分かりやすいものを目指しているとのこと。斜め見下ろし型の2Dタイプのターン制戦闘を採用しており,家庭用ゲーム機のRPGに親しんでいる日本のプレイヤーにも,すんなり馴染めそうだ。そのほかにも,さまざまなオシャレアイテムや,結婚,家など,多くのカジュアル系MMOが持つ,ほとんどの一般的な要素が揃っている。中でも家は,108人の上位プレイヤーしか所有できない,超高級住宅などもあるらしい。
本作でもう一つユニークなのは,「賀彩」システムと呼ばれるもの。これは簡単に言うと,ある特定のエリアをプレイヤーがレンタルでき,期間中は自由に装飾を施したりできるというもの。プレイヤーはここで,豪華に飾りつけを行ってごちそうを食べながら祝祭日を祝ったり,あるいは恋人同士でのんびりとデートを楽しんだりできる。もちろん,このエリアには自由に友達を招待できるようになっている。伝統的な祝祭日を大事にする中国らしいシステムだといえるだろう。(ginger)
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