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[GC 2006#36]さらに一歩完成に近付いた「Warhammer:Mark of Chaos」
2006/08/25 14:42
 ヨーロッパでは絶大な人気を誇る,フィギュアを用いたボードゲーム「Warhammer」の世界観をベースにした,期待の新作ストラテジー「Warhammer: Mark of Chaos」。ストラテジーでありながらも,資源管理は徹底的に省略し,その代わりにWarhammer本来の魅力である激しいバトルシーンを強調するというユニークな作品となっており,Warhammerが持つダークな世界感をみっちりと堪能できそうだ。

 このゲームの開発元は,Electronic Artsから「Army of Exigo」をリリースしたことがある,ハンガリーのBlack Hole Entertainment。本作のパブリッシャは,北米地域ではNAMCO BANDAI Games Americaが,ヨーロッパではDeep SilverやKoch Mediaが協力して行う。今回のGC 2006では,Deep Silverのブースで展示され,多くのファンが注目していた。

 Warhammer: Mark of Chaosは,与えられた世界での戦略を決定するターンベース型のタクティカルマップと,リアルタイムで戦闘するためのバトルマップの2層構造になっていて,「Risk」や「Rome: Total War」のように,地域を占領しながら自己の勢力を拡大していくシステムになっている。ゲームの進行に関しては,各勢力ごとに用意されたストーリーに沿っている点が,ユニークである。

 本作でプレイできるファクションは,騎士やマジシャンからなるエンパイアと,ナチスドイツを思わせる暗黒の野望に満ちたカオスの人間族,孤立を守ってきたハイエルフ,そして厄介なネズミ族のスカーヴェンとなる。Warhammerの世界には,極東の“ニッポン”までを含めると計15種類ほどのファクションが存在するのだが,今回利用できるのはこの4種族のみ。
 その代わりシングルプレイヤーモードでは,マップ上のアチコチにこれ以外の種族も独立した形で存在しており,仲間に引き込んだり集落を破壊しながらゲームを進めていくことになる。オーク,ゴブリン,ドワーフ,ヴァンパイア・カウントの4種族については,プレイヤーがコントロールできるユニットも登場するとのことだ。



 また本作では,軍団の個々のユニットがそれぞれレベルアップしていくのも面白い。例えば20人からなる歩兵団でも,一人一人の装備にバリエーションをもたせたり,好みのカラーや紋章を施したりと,キャラクターウィンドウで豊富にモディファイできるようになっている。マルチプレイヤーファンにとっては嬉しいところだ。
 ちなみにマルチプレイヤーモードでは,デスマッチだけではなく,シングルプレイヤーモードのストーリーをほかのプレイヤーと協力して進めていくこともできると,デモを担当していた関係者は語っていた。

 少しプレイしたみたマップは,エンパイアがスカーヴェンと対峙するシチュエーション。エンパイア側の騎馬軍団が,スカーヴェンのシャーマン風リーダーユニットを倒すと,スカーヴェンの士気が下がって散り散りに逃げ始め,人数的に不利だった戦局が一気に逆転するような場面も見られた。画面写真では壮大に見えるバトルシーンだが,実際にはカメラを少しズームアウトさせたアングルでコントロールすることが多く,ダイナミックというより手堅いとしてにまとめられているように思えた。
 Warhammer: Mark of Chaosは,アメリカやヨーロッパでは10月のリリースに向けて開発が進められている。「Dungeons & Dragons」に負けないほど深い世界が形成されているので,今後「Warhammer Online」など他社の参入ソフトが増えるにつれ,同シリーズの積極的な展開が図られることになるかもしれない。(ライター:奥谷海人)


Warhammer: Mark of Chaos
■開発元:Black Hole Entertainment
■発売元:NAMCO BANDAI Games America
■発売日:2006/11/18
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.08/20060825144244detail.html