[GC 2006#95]実在した女スパイをモデルにしたスニークアクション「Sabotage」
ドイツのハンブルグにあるデベロッパReplay Studiosが開発中の,スニークアクション「Sabotage」。本作は第二次世界大戦を題材にしたゲームで,プレイヤーはMI-6の諜報部員Violette Summerとなり,ミッションをこなしていく。舞台はフランスのパリ,ドイツのワルシャワ,ハンブルグなどで,これらの場所は,当時の資料に基づき忠実に再現されているという。
さて,本作の主人公は,実在したスパイViolette Szabo(ヴィオレット・サボー)がモデルになっており,ゲーム内のミッションは彼女が実際に行ったことに近い内容になっている。そんな本作のプレイアブル版が出展されていたので,その印象をお伝えしよう。
まずゲームを始めると,操作方法が表示されたローディング画面が表示される。W/A/S/Dキーで移動し,Ctrlキーでかがむなど,PCアクションゲームに慣れた人なら,すぐに理解できるだろう操作体系だ。ローディング中にはとくにミッションの説明などはなく,とある小屋の中からスタートする。 小屋の中にはロッカーがあり,それを蹴り開けると武器が手に入る。ただし同系統の武器は同時に持てないので,ロッカーに入っているハンドガンを手に入れるためには,初めから持っているハンドガンを代わりにそこへ置くこととなる。ちなみに蹴り開けるといっても特別な操作は必要なく,ロッカー付近でマウスを左クリックするだけだ。 画面左下にはレーダーがあり,そこに敵が表示されている。こちらの存在に気がついている敵は赤い点,気がついていない敵は白い点で表示されるので,比較的対応は楽。小屋の近くにいる敵はこちらから表に出ない限り気がつくことはないようなので,小屋の中からの先制攻撃でラクに倒せた。 この主人公はナイフの扱いに長けており,相手がこちらの存在に気がついていなければ,一撃でトドメを刺すことも可能だった。ちなみに攻撃時には,そのときの敵との位置関係などに応じて自動的に異なる動きをする。その動きは全部で20種類ほどあり,ステージを進めるごとに増えていく。ナイフを持って相手に近づいて,左クリック一つで繰り出せるので,かなり爽快感は高い。
ストーリー展開はダークな香りが漂い,グラフィックスも重厚感があり,本格的なスパイものといった雰囲気は十分。ただし,ゲームシステムとしてはライトな仕上がりになっているようだ。スニークアクションではあるが,複雑な操作を減らし,難度を下げているのだろう。ただし,匍匐前進や壁際からチョコっと覗き込むような細かい動きができないので,運を天に任せて飛び出なければならないことも多い。 スニークタイプのゲームに興味はあるが,操作が複雑そうで手を出せない……といった人は,この手のゲームの入門用に,本作をプレイするのも良さそうだ。
なお,今回プレイしたバージョンには実装されていなかったが,戦車を相手に戦うシチュエーションなども用意されているとのこと。この先ステージを進めていくと,グッと難度が上がる可能性もありそうだ。 また,命中率や,ミッション達成までの時間などのランキングシステムも用意されるという。一度クリアしたあとも,より早い時間でのクリアを目指すといった楽しみ方もできそうだ。 本作は,ヨーロッパでは2007年1月の発売予定になっている。(noguchi)
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