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「ラグナロクオンライン」の不正対策に新たな動き
2006/09/12 19:18
 本日9月12日,ガンホー・オンライン・エンターテイメントは,MMORPG「ラグナロクオンライン」とPerl言語によって作られたプログラムの同時起動を遮断する機能を実装した。分からない人が見るとなんのことだか悩む機能実装だが,いわゆる不正ツール対策の一環だ。公式サイトのリリースによれば,

通常一般のパソコンでの利用よりもサーバー上やデータ処理用のパソコン等で使用される事が多い「Perl(プログラム言語)」プログラムが、不正ツールに利用されている事が多いため、対策としてラグナロクオンラインクライアントとの同時起動を防止しました。

とのこと(原文引用)。公式サイトのリリースは「こちら」だ。

 なるほど,確かにユーザーが使う大半の“パーソナルコンピュータ”(ROの動作確認表にあるようなWindows系OSのマシン)でActivePerlがインストールされてバリバリ動いていることは想像しづらいし,これによって不正ツール利用者が減るのであれば,見合った成果は上げられるに違いない。先頃は5800ものIDをBan(アカウント停止)するという思い切った措置をも実施し,公約どおり「様々な対策を講じ、監視体制の維持と強化に努めることにより不正行為者を排除し、ユーザーの皆様がより快適に安心してプレイできる環境の実現」(原文引用)を目指しているようで,とても心強い。
 今回は「不正ツールを動かすために必要な環境を根本から否定する」という非常にダイナミックかつ抜本的な対策となったわけだが,効果的なのもまた事実。“いたちごっこ”において,逃げる先を一つ一つ潰していくことの第一歩ともとれる。

 とはいえ,むろんBOTなどの不正ツールがすべてPerlで動いているわけではないし,今回の措置は「PerlプログラムとROクライアントの共存を一切許さない」ものであるというデメリットも併せ持つ。場合によってはROが起動しなくなる可能性もあるので,その部分には十分注意してほしい(Windowsマシンでhttpdを起動して,自宅サーバーとして掲示板などを運営しているユーザーはちょっと困るかもしれない。とはいえ,動いているPerlプログラムを止めれば大丈夫だ)。

 RO2のサービスインも近づき,そろそろ“グランディア”や“北斗”なども控えているであろうガンホー。痛手から復帰して新たな体制下で歩み始めたことは見てとれるので,“いたちごっこ”の最たるものである不正ツールとのバトルに負けることなく,より一層の企業努力で遊びやすい環境を作っていってくれることに期待したい。(Kazuhisa)

#まったくもって余談ではあるが,筆者が気になったのは,公式サイトリリースの「学校や会社等でラグナロクオンラインをご利用されている場合で」という文面。リリースで触れる必要があるほど大勢の人が,学校や会社から繋いでるのだろうか……。


ラグナロクオンライン
■開発元:Gravity
■発売元:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
■発売日:2002/12/01
■価格:プレイ料金:1500円/月(税込)
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.09/20060912191856detail.html