[G★2006#53]公開はいつ頃に? 「ラグナロクオンラインII」プロデューサーインタビュー
大ヒット作品の続編ということで期待されつつも,このところあまり情報の出てこない「ラグナロクオンラインII」(以下,RO2)。今回のG★では,展示会場にGravityブースはなく,B2Bエリアにスペースを取っているだけというちょっとさみしい状況だ。会場でRO2プロデューサー Park Young Woo氏を見かけたので,ゲームの気になるところや今後の状況について話を聞いてみた。
■東京ゲームショウ2005以降,キャラクターの一新
RO2プロデューサー Park Young Woo氏
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4Gamer: よろしくお願いします。東京ゲームショウ2005(以下,TGS2005)での発表以降,長らく情報がなかったですよね。8月のGravity Festivalで久々に進展が見られましたが,その前後の経過を簡単にまとめてもらえないでしょうか?
Park Young Woo氏(以下,Park氏): RO2は,情報を小出しにするよりも,完成度を高めてから発表するほうがよいという判断で,しばらく情報公開を控えていました。TGS2005以降は,社内でサーバーとゲームクライアントの両面にわたって変更を加えていました。
4Gamer: それは主にどういった部分ですか?
Park氏: クライアントでは,TGS2005で「顔が怖い」といった意見が聞かれましたので,全面的に修正しています。サーバーについてはシステム的な最適化を行っていました。
4Gamer: 修正されたキャラクターがGravity Festivalで公開されたわけですが,このときのキャラクターの変更は,テクスチャのみの変更ですか? 3Dモデリングの変更ですか?
Park氏: 両方ですね。
TGS2005バージョンのグラフィックス。確かに,見ようによっては顔が怖いかも……
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4Gamer: Gravity Festivalのときの発表内容は,ラグナロクプレイヤーからの評判はどうだったのでしょうか?
Park氏: Gravity Festivalでは,プレス関係者のみに画像を公開したんですね。で,当然それはプレスを通じて一般の方にも公開されたのですが,そのとき,TGS2005のときの画像を交ぜて掲載したメディアさんがありまして(編注:Gravity Festival版の公開可能画像は数点しかなかった),それを見た多くの人が「なんだ全然変わっていないじゃないか」と言っていて,困っちゃいましたが(笑)。あ,4Gamerさんに掲載されていたものは大丈夫でしたよ。
4Gamer: 安心しました(笑)。
Park氏: そういうわけで,Gravity Festivalで発表した内容がどう評価されているか,ちょっと分かりにくくなっているんです。
4Gamer: うーん,残念。では,Gravity Festival以降の変更点は,どのようなものがありますでしょうか?
Park氏: Gravity Festivalの時点では,キャラクターの変更がまだ完全ではなかったので,さらに細かい部分を修正しています。また,昼と夜の表現を修正したり,BGMが状況によって変わるようにしたり,システムやクエストの修正を行っています。
4Gamer: ラグナロクオンラインでは,キャラクターの見た目を,とくに重視するプレイヤーが多いみたいですね。RO2では,装備を変更したときはどうなりますか?
Park氏: 装備品を付けるスロットは全部で18か所あります。そのうち,見た目が変わる装備は10か所です。武器/盾,鎧,ズボン,グローブ,靴,マント,かばん,帽子,メガネ,ヒゲですね。
4Gamer: それらの箇所では,装備を変えると必ずグラフィックスも変化しますか?
Park氏: はい,変わりますよ。
4Gamer: 装備品は現在どれくらい用意されているのでしょうか?
Park氏: たくさんあって正確な数は把握していません。顔だけで120個くらい。全体で800〜1000個くらいではないでしょうか。
4Gamer: それは作るだけでも大変ですね。見た目がそれぞれ違うとなると,データ量もかなり多くなっていませんか?
Park氏: いえ,装備にはいろいろパラメータがついているのですが,顔周りの装備にはそれはありませんし,3Dデータは部分的に変更しやすいので,それほど大変ではありません。ゲームクライアントもそんなには大きくなっていません。
■アイテムを売らないアイテムショップ?
4Gamer: 生産関係のスキルは,クラスに関係なくどのキャラクターでも使えるというアナウンスがありましたが,生産活動自体の位置付けはどのように変わったのでしょうか。ゲーム全体におけるプレイヤーが行う生産活動の重要度は,どの程度ですか?
Park氏: 生産は,かなり重要ですよ。ショップで売っているアイテムと同じものを生産で作れてしまうと,プレイヤーが作ったアイテムのほうが必ず安くなりますので,ショップにアイテムを置く理由がなくなってしまいます。そこで,前作ではショップで売っているアイテムは生産できないなどの制限をつけていたのですが,RO2ではこの制限をなくします。
4Gamer: といいますと?
Park氏: ショップではアイテムを販売しません。売るとしても,本当に基本的なものだけです。
4Gamer: それだとゲームスタート時はみんな困りませんかね?
Park氏: 簡単なクエストですぐに生産を始められるようになっていますので,それは大丈夫だと思いますよ。
4Gamer: なるほど。とにかくRO2では,プレイヤーの生産活動がないとゲームが成り立たないくらいに重要なものとなってくるわけですね。 話は変わりますが,以前,RO2ではゲーム内でプレイヤー同士がいろいろなトラブルを解決できるようにするという話があったと思うのですが,これは具体的にはどのようなものなのでしょうか。
Park氏: 前作ではトラブルが発生した場合,証拠となるスクリーンショットを撮ったうえで,GMに通報してもらったりしていますが,RO2では通報するためのボタンが最初から用意されています。また,マナーの悪い人自体が発生しないような構造を取り入れています。例えば,自分に権利のあるドロップ物はほかのプレイヤーには見えませんので,横取りするといったこと自体ができなくなっています。
4Gamer: 原因の根源を断つわけですね。 さて,ではそろそろ,読者が最も聞きたいだろう質問を。今後の予定はどうなっていますでしょうか。
Park氏: 現在は社内でテストを繰り返しています。可能ならば,年内には一般向けのクローズドβテストを行いたいと思っています。(ここで,同席した広報担当から「それは難しい」とツッコミが入る)
4Gamer: そうですか。まぁ年内は無理でも,2007年の早い時期には公開されそうですね。その後,日本でサービスを始めるとなると,どれくらい遅れそうですか?
Park氏: ご承知のように,日本ではガンホー・オンライン・エンターテイメントでのサービスが内定しています。それほどお待たせせずにお届けできると思いますよ。
4Gamer: それは楽しみです。本日はありがとうございました。
TGS2005でも十分に完成度を上げてからの公開だったはずだが,Gravityの予想以上に,現ラグナロクオンラインプレイヤーの,外見の変化への抵抗や要求レベルが高かったようだ。その声を重視して,予告していたクローズドβテストを大きく延期してまで全面改訂を行ったのは,英断といえるだろう。 その改訂もそろそろ完了し,もうじき再公開が行われる。期待が高いだけに,Gravityも非常に長い時間をかけて練り上げてきた作品である。期待しつつ次の情報公開を待ちたい。(aueki)
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ラグナロクオンライン2 -Episode:0 巡りあう大地- |
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■価格:1980円/30日間(税込),5310円/90日間(税込) |
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