AMDは,同社製GPU(グラフィックスチップ)およびチップセット内蔵グラフィックス機能向けドライバスイート「Catalyst」の2006年11月版,「Catalyst 6.11」を公開した。
すでに気づいている人も少なくないと思うが,AMDは最近になって,ドライバのダウンロードページをアップデートした。ドライバや「Catalyst Control Center」(以下CCC)の入手方法が変わっているので,注意してほしい。 ポイントは,「Drivers & Software」のページで,OSやGPU名を選択する必要があることと,選択して進んだ先のページで,普通にCatalystをダウンロードして導入した場合,言語が英語になること。日本語版のCCCを利用したい場合は,「Optional Downloads」から,「Individual driver download packages, ATI Multimedia Center, and Avivo」というリンクを開き,その先でドライバとCCCを入手する必要があるので,十分に注意してほしい。スクリーンショットとヒントを下にまとめたので,参考にしてもらえれば幸いだ。(※下の画像4点は,いずれもクリックすると全体を表示します)
4Gamerの最新ドライバリンクページから辿り着けるのがこのページだ。ドライバを入手したいOS名とGPU名を選択して,[GO]ボタンを押す
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すると,このページが開くはずだ。英語版CCCでよければ,ここで「Catalyst Software Suite」のリンクを選択すればいい。日本語版を入手したいなら,その下にある「Individual driver〜」をクリックしよう
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するとこのページが開くので,まずは「Display Driver」をクリックして,ドライバ単体をダウンロードする
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続いてプルダウンから「Japanese」を選択。リンクの表示が「Catalyst Control Center(Japanese)」に変わったら,この状態でリンクをクリックすると,日本語版CCCをダウンロードできる。なお,「All-in-Wonder」シリーズのユーザー以外,「WDM Integrated Driver」を入手する必要はない
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さて,2006年11月版では,Radeon X1950 Proを除くRadeon X1900シリーズで,CrossFireケーブルを利用しない,いわゆるソフトウェアCrossFireが,Windows XPとWindows XP Professional x64 Editionでサポートされた。それに合わせて,以下のとおり,「Call of Duty 2」におけるパフォーマンス向上と,いくつかのゲームタイトルにおけるバグフィックスも行われている。
パフォーマンスの向上- Call of Duty 2におけるパフォーマンスが,4xアンチエイリアシング適用時を中心に向上。Radeon X1900シリーズのソフトウェアCrossFireでは,1920×1200ドットで最大12.5%,1280×1024ドットで最大10.5%向上する
Catalyst 6.11で解決した主な問題- CrossFire構成で「Lara Croft Tomb Raider: Legend」をプレイすると,パフォーマンスが低下する問題
- 「Rush for Berlin」で,描画オプションから「Self Shadow」を選択すると,画面表示がおかしくなる問題
- Windows XP環境下で,Radeon X1900シリーズを用いて「Rome: Total War」をプレイすると,画面表示がおかしくなる問題
- CrossFire構成で「UberSoldier」をプレイすると,メニュー画面が正しく表示されなくなる問題
- Radeon 9500/9600/9700搭載システムで「3DMark03」を実行できない場合がある問題
- グラフィックスドライバ,あるいはCCCをアンインストールすると,他社製アプリケーションの一部が同時にアンインストールされてしまう問題
- CCCのバージョン表記が,CCC上とWindowsの「プログラムの追加と削除」上で異なっていた問題
このほかにも,CCCやビデオ出力周りを中心に,多くのバグが修正されている。ソフトウェアCrossFireの有効化が,果たしてどれだけのユーザーにメリットをもたらすのかについては疑問も残るが,いくつかの問題が確実に解決するという点において,Radeonユーザーは導入しておいたほうがいいだろう。 ただし,インストール作業そのものは自己責任となること,そして,Radeon X1650 XTには非対応であること(同GPU専用ドライバはKnowledge Baseの737-23867で公開されている)にはご注意を。(佐々山薫郁)
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