AMD,バグフィックスが中心の「Catalyst 6.12」を公開
AMDは,同社製GPU(グラフィックスチップ)およびチップセット内蔵グラフィックス機能向けの,Windows XP用ドライバスイート「Catalyst」の最新版「Catalyst 6.12」を公開した。 AMDは,ATI Technologies時代から(例外はありつつも),「ドライバを細かくアップデートしてサードパーティ(≒カードメーカー)に提供しつつ,それらをまとめて毎月1回,スイートとして公開する」ことをこの何年か継続中。今回はその2006年12月版ということになる。すでに4Gamerの最新ドライバページではリンクを更新してあるので,すぐに入手したい人はそちらを利用してほしい。
さて,2006年11月以降の約1か月,Radeonファミリーにそれほど大きな動きがなかったこともあり,今回のアップデートはバグフィックスが主なものとなっている。主立った内容を下にまとめたので参考にしてほしい。
Catalyst 6.12の追加要素- CrossFire構成時における,DirectXを利用したビデオアクセラレーションの有効化
Catalyst 6.12で解決した主な問題- Radeon Xpress 1200ベースのWindows XP環境において,「Black & White 2」のゲーム内描画設定を最低にしてプレイすると,フレームレートが低下する問題
- CrossFire構成でSuper AAを適用すると,「Neverwinter Nights」のメインメニューで画面表示がおかしくなる問題
- Radeon X1900シリーズのCrossFireを構成したWindows XPシステムで,OSがスタンバイ状態からの復帰に失敗する問題
- Radeon Xpress 1200シリーズで「PowerDVD」を利用すると,DVD再生時に画面表示がおかしくなる問題
- 日本語版Catalyst Control Centerで,「Easy Setting Wizard」と「Setup Display Settings」が正しく日本語化されていなかった問題
- Radeon X1600シリーズでCatalyst Control Centerヘルプの表示がおかしかった問題
- CrossFire構成時にCatalyst Control Centerヘルプが「not found」になっていた問題
- CrossFire構成で「HQV Benchmark」を実行すると,ハードウェアアクセラレーションが無効化された問題
以上,比較的地味ではあるものの,問題点が確実に潰されており,安定感や信頼感の向上という意味では,重要なアップデートといえよう。Radeon 9500〜9800,Radeon X300〜X1950のユーザーは,素直に導入しておいたほうがよさそうである。 ただし,インストール作業は自己責任となるので,この点は要注意。また,AMDによるATI Technologiesの買収により,ドライバのダウンロードページにも若干の違いが生じている点も,気をつけておいたほうがいいだろう。Catalystのダウンロード方法については2006年11月16日の記事にまとめてあるので,AMDのサイトが英語ばかりでよく分からないという人は,そちらを参照してもらえれば幸いだ。(佐々山薫郁)
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