IntelがクアッドコアCPUを訴求するのは2007年下半期から
吉田和正氏(インテル 代表取締役共同社長)
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Intelの日本法人であるインテルは,2か月に一度の定例となっている「インテル・レギュラー・アップデート」(通常は“クライアント”が入るが,話題がクライアントPCに留まらないときは同タイトルとなる)を開催した。今回は「インテル Core 2 Duoプロセッサー&Microsoft Windows Vista Day」と銘打たれ,インテルの吉田和正代表取締役共同社長が「革新的なCPUであるCore 2 Duoと,Windows Vistaによって,『新しい当たり前』が始まります」と挨拶。「パソコン新時代,はじまる」を合い言葉に,Core 2 DuoとWindows Vistaの親和性を強調した,エンドユーザーに分かりやすいキャンペーンを行っていくと述べた。
左:マイクロソフトの執行役常務 ビジネス&マーケティング担当である佐分利ユージン氏は,Windows Vistaの反響が予想以上によく,単体製品や搭載PCの売れ行き“初速”はたいへん好調と述べる。「日本ではHome PremiumとUltimateが売り上げの大半。日本における立ち上がりは世界でもトップクラスだったのではないか」という
右:Windows Vistaの発売日に新聞へ出稿された広告(右)とボツ案(左)。並べてみると,右が正解だとよく分かる
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会場で示されたスライドより。2007年前半ということで,パフォーマンスベンチマークの主役はCore 2 Duoになっている
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Windows Vistaが発売されたばかりということもあって,新しい情報はとくになし。ただ,Q&Aセッションにおいて,2007年上半期にデュアルコア,下半期にクアッドコアを推していく姿勢が確認されたことは,指摘しておく必要があるだろう。 すでにクアッドコアCPUは市場に出ているが,吉田氏いわく「確かにクアッドコアは重要な技術ですが,消費電力も無視できません」。クアッドコアCPUの消費電力は,一般的なユーザーには高すぎる。この問題が解決し,消費電力が下がるためには,45nmプロセスで製造される次世代のCPUを待つ必要があるというわけだ。
「Core 2 Extreme QX6700/2.66GHz」のレビュー記事でお伝えしているように,現時点でクアッドコアCPUを導入する意味は,ゲーム用途を考えるととくにない。だが,クアッドコアCPUがミドルレンジ以下の一般的なPCユーザーに訴求されるようになると,それよりもコアの数が少ないデュアルコアCPUの価格は常識的に考えて下がる,という見方もできる。そうなれば,エンドユーザーにとって,Core 2 Duoはより魅力的なものになるだろう。 実際,海外のサイトを見ていると,2007年第2四半期にCore 2ファミリーの大幅な価格改定が行われるという情報があったりする。2007年後半に向けて,Core 2ファミリー,とくにデュアルコアのCore 2 Duoの価格が改訂されれば,コスト重視のゲーマーにとって見逃せない事態を迎えるかもしれない。(佐々山薫郁)
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