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[韓国ゲーム事情#661]「Diablo」開発者達が新デベロッパ設立
2007/02/07 14:51
Kimの韓国最新PCゲーム事情#661

Blizzard Northの中心メンバーが新デベロッパを設立。ポスト「World of Warcraft」を狙ったMMORPGを開発中(2007/2/7)

Text by Kim Dong Wook特派員



 アメリカと韓国に,アクションRPGの金字塔「Diablo」を開発したBlizzard Northの元メンバー達が中心となるデベロッパが設立され,注目を集めている。所属メンバーの顔ぶれの豪華さのみならず,中国から巨大な資本が投入されているというのも,注目を集めている理由だ。

 そのデベロッパの名前は,U.I Pacific Games(以下,UIPG)。ここに参加しているのは,Diablo開発メンバーの中核を担っていたEric Sexton氏,Michio Okamura氏を含む14人のBlizzard Northの元スタッフ達。すでにMMORPGの開発に着手しているという。
 2007年1月16日には,同デベロッパの韓国法人,UIPG Koreaが設立され,ここにはBlizzard Northのグラフィックスアーティストだった,Lee Jang Wook氏ら,韓国人の開発チームが所属している。
 アメリカのスタジオがゲームの企画,エンジン,ゲームシステムなどを担当し,韓国のスタジオがネットワーク周辺の技術,およびゲーム運営ノウハウの活用などを担当するという,分業制が敷かれているようだ。

 現在UIPGが開発しているのは,ポスト「World of Warcraft」を狙ったMMORPGで,最近北米での注目度が高まっているオリエンタル文化をテーマにした作品であるという。
 UIPG Koreaの代表を務めるUm Yong Jun氏によると,「ゲームに関して具体的なことを発表できる段階ではないが,開発メンバーにはDiabloシリーズの開発で中心人物だった者達が揃っている。“正統性”という意味では,Blizzard出身の某開発者よりも上だろう。だからこそ,私達はWorld of Warcraftを超越したオンラインゲームを作れるはずだ」と自信満々に語っている。
 Um氏が公開した情報によると,開発チームには以下のような面々が揃っているらしい。

Michio Okamura氏……Diabloの設計,およびクリエイティブリーダーを担当
Eric Sexton氏……およそ10年間にわたり,Diabloシリーズのクエスト,ランダムアイテムなど革新的なゲームデザインを担当
Brad Maison氏……ネットワークデザインなど,Blizzardのゲーム運営を担当
Kelly Johnson氏……3Dデザイナーとして,Diabloシリーズのキャラクターデザインを12年間担当
Jason Taylor氏……Blizzard Northのグローバル管理とBattle.netサーバーの開発を担当

 なお,現在進行中のプロジェクトは,香港証券市場に上場した中国の巨大ゲーム企業CCP(China Cyber Port)が資金的なバックアップをしていることも明かされた。前出のUm氏は,「具体的な資金規模を公開することはできないが,史上最大規模のプロジェクトとして,韓国,中国,日本などのアジア市場のみならず,北米とヨーロッパ市場も視野に入れている。2008年上半期中には,全世界に公開したい」と語っている。

 韓国のゲーム市場では以前より,Diabloシリーズや「StarCraft」など,Blizzard発のゲームタイトルが絶大なセールスを記録してきた。そのため今回,UIPGの動きが明らかになるやいなや,韓国の大手パブリッシャはあの手この手でUIPGへの接触を図っており,この競争が過熱しているようだ。


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http://www.4gamer.net/news/history/2007.02/20070207145106detail.html