NVIDIAは,「nZone」でGeForce 8シリーズのデモである「Cascades」を公開した。GeForce 8関連では,Adrianneのデモがいちばん目を引くデキとなっているが,今回公開されたCascadesは,技術的には最も見るべきところの多いデモである。さすがにこれはDirectX 10が必要だったと見え,ほかのデモとはリリース時期が大きく異なっている。Windows Vistaが発売され,ForceWareの新版も出た時点での公開となった。
空中に浮いた岩塊から水が流れ落ちる。水流量は自在に調整できる。水流が岩肌に当たると,ジオメトリシェーダで水飛沫が生成され,流れの勢いや水量をよりリアルに見せている。流体表現は,パーティクルベースの物理演算と思われる。
浮遊する岩塊は,それ自体がGPUによって自動生成されている。拡大された岩肌にはクレーター状に大きく隆起やえぐれた跡が見受けられるが,ポリゴンメッシュと併置された図を見ると基本形状自体はフラットな曲面で,シェーダによって変化がつけられていることが分かる。基本的には,Lunaのときにも見られたディスプレイスメントマッピングが使われている。 そのほか,周りを飛んでいるトンボの群体の制御などもGPUで行っていると思われる。より詳しい解説は,3月に開催されるGame Developer Conferenceで行われる予定だ。(aueki)
■NVIDIA Demo: Cascades URL:http://www.nzone.com/object/nzone_cascades_home.html
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