Havokは,最新のゲーム用物理エンジンである「Havok 4.5」を,サンフランシスコで現地時間3月5日から開催される「Game Developers Conference 2007」で公開すると発表した。 Havok 4.5は,次世代コンシューマ機に最適化されたSDKとツール類から構成され,これを使用することで「ゲームキャラクターにリアリティを与えると共に,少人数のチームでも容易かつ迅速にゲーム開発が可能になる」としている。 GDC 2007では,最新バージョンのHavoK物理エンジンによるデモンストレーションが,プレイステーション3,Xbox 360,Wii,さらにPSPをプラットフォームとして行われる予定だ。 今のところそれ以上の詳細はよく分からないのだが,Havokの広報担当者は一部のメディアに対し「これまでのゲーム開発で,デザイナーの意図を反映させるには,それをプログラマーに伝え,できあがったものを評価し,不満であれば再びプログラマーにフィードバックするというプロセスが必要だったが,Havok 4.5によって,その流れは不必要になる」とコメントしている。 ゲーム用物理エンジンのパイオニアとして知られるHavokだが,ライバルの一つであるAGEIA Technologiesの物理エンジンを採用したUnreal Engine 3が,カプコン,Activision,スクウェア・エニックスと立て続けにライセンス契約を締結するなど,このところ手強いコンペティターが増えているのも事実。そのへんは同社も十分認識しているらしく,Havok 4.5の実力をGDC 2007で公開し,巻き返しを図るつもりだろう。(松本隆一)
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