先の[GDC07#35]の記事で少しだけ触れたとおり,SimutronicsはGDCで,オンラインゲーム開発用のプラットフォーム「HeroEngine」の新たなライセンス先三つを発表した。一つはVirgin Games UKがサービスを行う予定のバーチャルアイランドポータル「A World of My Own」。二つめは,テキサスに拠を構えるStray Bullet GamesとカリフォルニアのColony Studiosが共同で開発しているゲームで,三つめがBioWareのMMO作品だ。 BioWareの名前は以前からライセンス先として上がっていたが,今回の発表でMMO作品であることが判明した。バルダーズゲートシリーズやネヴァーウィンターナイツシリーズといった人気の高いファンタジーRPGを世に送り出しているBioWareだけに,どんなMMOタイトルが作られるのか楽しみだ。BioWareからは何の発表も行われていないが,過去の作品から考えてもファンタジーMMORPGになるのではないだろうか。
HeroEngineは,オンライン上でリアルタイムに,マップ,ゲームシステム,インターフェイスなどの制作が行え,各項目のテストや調整ができる。また,サポートしている機能も多く,マルチテクスチャ,シェーダ効果,シャドウマッピングなどが使用可能だ。そして,どんな規模のチームでも個人レベルでプロジェクトの進行管理が行える「DreamManager」というソフトなども付属している。
とりあえず,ゲームを遊ぶ立場の人間としては,BioWareがどんなMMORPGを作るのかという発表を待ちたい。それを見て,さらにHeroEngineのライセンスを受けるデベロッパが増えるような展開があるなら,それも興味深い話題となるだろう。(noguchi)
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