[CJ 2007#41]赤壁の戦いをベースしたストーリーが楽しめる,三国志MMORPG「赤壁Online」
レベルが上がると天罰が下るという「大唐風雲」,ほかのプレイヤーキャラクターになりすませる「新笑傲江湖」など,一風変わったシステムを持つ作品を開発している天暢科技。そんな同社が開発中の「赤壁Online」は,想像通り三国志をベースにしたMMORPGだ。
プレイヤーは魏,呉,蜀の3か国から所属する国家を選びキャラクターを作成する。選択可能な職業は,ソルジャー,キラー,マジシャンの3種類。……と,三国志ベースのMMORPGらしからぬ職業名だと思うかもしれないが,これは筆者と本作のプロデューサーを務めるLiu Qiang氏が英語でやり取りをしたために,そうなっただけのこと。本当はもっと三国志っぽい名前のはずである。また,開発が進めば,さらに二つの職業が追加されるということだ。
昼食に行く直前に無理やり引きとめたにもかかわらず,丁寧に取材に応じてくれたLiu Qiang氏
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戦闘やミッションを繰り返してポイントを稼ぎ,そのポイントを,経験値,装備,官位の三つに振り分ける。経験値は一定の値を超えるとレベルが上がり,各能力値が上昇する。装備に振り分けれその性能が良くなる。官位は,ポイントが一定値を超えると,上の官位になれるとのことだ。ちなみに,官位が上がったとしても,システム的に“おいしい”思いができるわけではない。だが,自分のキャラクターが蜀に所属していた場合の最高官位は虎将になるという。関羽,張飛,趙雲,黄忠,馬超らの五虎将軍と,並び称されるというのうは,三国志好きにはグッときそうだ。
本作は,はっきりとしたストーリーが用意されているMMORPGで,一定期間が経つと,次の章のストーリーが展開するという仕組みになっている。基本的には三国志の「赤壁の戦い」にそって進むのだが,プレイヤー達の行動により,史実とは違う結果になる可能性があるという。 8月か9月にはオープンβテストをはじめるということだったが,現在の完成度を聞いてみると50〜60%という答えが返ってきた。オープンβテストで有料アイテムの販売を始めることが多い中国において,その完成度のバージョン(まだ1〜2か月あるが)を公開するというのは,他人事とはいえ,心配をしてしまう。 個人的には,大唐風雲や新笑傲江湖のように,ある意味オンラインゲームの常識を覆すようなシステムがなかったのが残念ではある。三国志ファン以外の人達に響くような要素が足りないように感じた。残りの40%〜50%の中に,天暢科技らしい(?)ギミックが盛り込まれることを期待したい。(noguchi)
ゲームエンジンは,大唐風雲や新笑傲江湖と同じものが使われている
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