2007年6月にMicrosoftから発表されたバグレポート「KB936710」が,7月中旬になって急に騒がれ出している。
これは,32/64bit版Windows Vista環境でデュアルGPUのスケーリングが利用できないとされるもの。詳細は不明ながら,「driver-render」というリクエストがセカンダリGPUに渡らず,2枚差し状態でも1枚分のパフォーマンスしか出ないという。 この問題については,今週頭に複数の海外のニュースサイトで報じられたのだが,ご存じのとおり,AMD/NVIDIAを問わず,グラフィックスドライバの最新版はデュアルGPU動作をサポートしており,果たしてこのバグレポートが具体的に何のことを指しているのかはよく分からない。
そこでAMDとNVIDIAの両社に問い合わせたところ,7月24日9:00PM時点で,日本AMDの公式回答を得られたので,以下のとおりお伝えする。NVIDIAには引き続き本社へ確認してもらっているので,回答が得られ次第,追記する予定だ。
*----------------------* 他社のリリースしているパッチであり、複数のグラフィックカードと記載してありますが、具体的にどのような問題が発生していたのか、弊社製GPUに関わりがある問題なのかということに関して一切の記述がないため、弊社からのコメントはございません。
弊社で現在リリースしているCatalyst 7.7はVista環境でのCrossFireマルチGPU環境をサポートしております。 *----------------------*
というわけで,Microsoftからもう少し詳細なコメントが出るか,あるいはAMD(やNVIDIA)から何らかの公式声明が出るまでは,このHotFixに手を出すべきではなさそうだ。どうしてもテストしてみたいとか,何度試してもCrossFireやNVIDIA SLIが動作しないとかいうのでなければ,とりあえず静観をお勧めしたい。(佐々山薫郁)
※2007年7月25日追記:NVIDIAからも公式回答が得られたので,続報を掲載しました。
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