エムゲーム,「Mgameポータル」を8月2日にオープン。事実上の公式RMTともいえる,仮想通貨Mintでアイテムを売買可能なオークション機能も
エムゲームジャパンは本日(7月26日),ゲームポータルサイト「Mgameポータル」の運営を8月2日に開始すると発表した。
まずはβサービスとしてスタートするMgameポータルでは,同社が運営する「LOST ONLINE」「英雄オンライン」「鬼魂」「風林火山」などのタイトルのほか,麻雀やパチスロといったライトゲームが楽しめる。そのほか,ブログ機能やサークル機能といったコミュニティ要素を備え,基本的にはゲームSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のようなサービスになる模様だ。
とまあ,これだけだと「エムゲームがポータルを始めました」というニュースなのだが,気になるのは“アイテムオークション”機能である。 これは,エムゲームのタイトルで利用できるゲーム内共通通貨“Mint”を使って,会員間でゲーム内アイテムを取り引きできるというもの。取り引きの方式にはオークション形式(提示Mintが一番高い人が落札),逆オークション形式(提示Mintが一番低い人が落札),そして販売方式の三つがある。 つまり,実際の物品を扱うインターネットオークション同様,ゲーム内アイテムの売買をエムゲームジャパンが仲介するということである。確かに,サイト上でユーザー同士の現金直接取引こそ行われないし,Mintからリアルマネーにコンバートする機能も存在しない。しかしリアルマネーをチャージするMintを利用するということは,形を変えた一種の「公式RMT」だと認識してお
いてもほぼ問題ないように思われる。
公式RMTを実現した例としては,ネクソンジャパンが「メイプルストーリー」において,“NEXONポイント”とゲーム内アイテムを交換できるシステム“メイプル・トレードスペース”を実装したことが記憶に新しい(関連記事)。この例においては,同作の“プレゼント機能”を悪用した詐欺まがいの行為を問題視し,運営会社の管理下で公平で安全な取り引きができるようにしたという目的があった。 今回のMgameポータルで公式RMTに近いオークション機能が実装される背景には,おそらくネクソンジャパン同様,詐欺まがいの行為を減らす/未然に防ぐという目的があるのだろうが,単一タイトルではなく,ポータルサイトのレベルで実現するというのは,なかなか衝撃的なニュースである。
Mgameポータルの動向いかんでは,ほかのゲームポータルサイトで同様の機能が実装される可能性もあるだろう。日本が進んでいくオンラインゲーム全体の方向性を占う意味でも,Mgameポータルの動きから目が離せなそうだ。(oNo)
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