Intel,WinXP向けチップセット用グラフィックスドライバを更新。Intel G965でハードウェア頂点シェーダを有効に
Intelは,同社製グラフィックス機能統合型チップセットの一部で3Dグラフィックス性能を引き上げ,同時にゲームでの互換性を改善するとしたグラフィックスドライバの最新版「Intel Graphics Media Accelerator Driver Production Version 14.31.0.4859」(以下Driver 14.31)をリリースした。対応OSはWindows XPおよび2000。また,対応チップセットは以下に示したとおりで,未発売の「Intel G35 Express」にも対応する一方,「Intel G33 Express」がサポートされない点は注意が必要かもしれない。 すでに4Gamerの最新ドライバページではリンクを更新してあるので,すぐに入手したい人はそちらからどうぞ。
●対応チップセット一覧(※英文リリースノートより)- Intel 945G Express Chipset
- Intel 945GZ Express Chipset
- Intel 946GZ Express Chipset
- Intel G35 Chipset
- Intel G965 Express Chipset
- Intel Q963 Express Chipset
- Intel Q965 Express Chipset
- Mobile Intel 940GML Express Chipset
- Mobile Intel 943GML Express Chipset
- Mobile Intel 945GM Express Chipset
- Mobile Intel 945GME Express Chipset
- Mobile Intel 945GMS Express Chipset
- Mobile Intel GL960 Express Chipset
- Mobile Intel GM965 Express Chipset
- Mobile Intel GME965 Express Chipset
Driver 14.31のトピックは,「Intel G965 Express」チップセットにおいて,頂点シェーダ(Vertex Shader)のハードウェア処理が可能になったことだ。これまでのドライバではソフトウェア(=CPU)処理だったのに対し,最新版ドライバではハードウェアとソフトウェアの両処理のうち,適切なほうをドライバが自動的に選択することで,最適なパフォーマンスを得られるようになったという。 デモムービーも掲載されているIntel開発者のblogによれば,「これまでだと(テクスチャが正しく貼られず)酷い状態になっていた『Call of Duty』や『Far Cry』,あるいは起動もできなかった『Battlefield 2』が,プレイできるようになった」とのこと。おそらく,ハードウェアの頂点シェーダユニットを互換性の必要に応じて起用するというイメージのほうが近いのではと思われるが,いずれにせよ,最低限の3Dグラフィックス性能が底上げされるのは確かなようだ。Intel G965 Expressグラフィックス機能統合型チップセットを使って,なんとか3Dゲームをプレイしている人には福音だろう。
なお,ノートPC用の「Mobile Intel GM965 Express」でもハードウェア頂点シェーダがサポートされるのかは,手元に搭載ノートPCの持ち合わせがないので確認できていない。blogの表現も「ドライバはノートPC向けチップセットと,近日登場となるIntel G35チップセットもサポートするだろう」(※「The driver will also support the mobile chipset and upcoming Intel G35 chipset.」)という,少々あいまいなものなので,ちょっと判断しかねるところだ。
ただ,リリースノートを見る限り,細かなバグが潰されているのは間違いない。ハードウェア頂点シェーダの話は抜きにしても,対応チップセットでグラフィックス機能を使っている人には――ドライバのセットアップは自己責任となるが――導入をオススメする。(佐々山薫郁)
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