ワイヤードレーザー登場!ロジクールからゲーマー向けマウス3製品
米Logitechの日本法人であるロジクールは,2005年8月11日17時に,PCゲーマーの要求するスペックを満たすとした「G」(ゲーミング・グレード)シリーズを発表した。Logitechは今後,Gシリーズの製品展開を図るとしており,今回のマウスはその第1弾。一発目として――少々先の話になるが――2005年10月28日に,新型マウス3製品「G5 Laser Mouse」「G7 Laser Cordless Mouse」「G3 Optical Mouse」が発売となる。予想実売価格は順に,6980円前後,1万1800円前後,4980円前後。
■「ゲーマーのための機能」を詰め込んだG5
ブラックの本体カラーがベースで,オレンジとブラックが"赤錆風"にアクセントとして入っているシルバーの組み合わせが印象的なG5 Laser Mouse。この模様は全製品微妙に異なるとか
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3製品のうち,本誌読者にとって最大の注目作が,今回初めてラインナップに加わった,"Cordlessでない"レーザーセンサー搭載ワイヤードマウス,G5 Laser Mouseであることに疑いの余地はないだろう。G5 Laser Mouseでは,他社製も含め,これまでの最高解像度である1600dpiを400dpi上回る2000dpiを実現。また,フレームレートは7080fps(6.4MPixels/s)にまで達している。精度も1秒間当たりの読み取り回数も過去最高というわけだ。 この精度とスピードに追従するため,G5 Laser Mouseでは「フルスピードUSB機構」を採用している。フルスピードUSB機構とは,要するにUSB 1.1の「Full Speed」モードのことで,一般的なマウスでは,USB 1.1の「Low Speed」モード(転送速度1.5Mbps)を採用していると指摘するロジクールによれば,G5 Laser MouseではFull Speedモードを採用することで12Mbpsの転送速度を確保し,ポインタの移動に遅延をなくしたという。ただし,Windows 98/MeではFull Speedモードは利用できない。
このポインタの移動に関連し,マウスの重量を好みで調整できる「ウェイトカートリッジ」を採用した点に注目したい。ウェイトカートリッジは,その名のとおり,マウスの底面にカートリッジとして挿入する仕様の"重り"で,1.7g×8個,4.5g×8個の重りから好きな重さを最大8個まで好きなだけ,カートリッジの好きな部分にはめ込んでマウスへ挿入すれば,重さだけでなく,重さのバランスまでも調整できるというわけだ。
ウェイトカートリッジのイメージ。重りをはめ込んだら,マウス底面にある「WEIGHT CARTRIDGE」と書かれたスロットへ挿入する。マウスカートリッジ自体の重量は5gで,重りを一つも利用せずにカートリッジを挿入した場合,マウスの重量は150g(ケーブル含む)。ケーブルを除いた重量は明らかになっていない
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マウスの解像度は基本的に2000/800/400dpiの3段階から切り替え可能で,マウスドライバ「SetPoint 2.40」以降をインストールすれば,任意に5段階の解像度を設定し,マウスのボタンから切り替えられる。なお,SetPoint 2.40以降では解像度の調節以外にも,「ポインタの加速」や「ボタンのキーバインド&アプリケーションごとのキーバインド自動切り替え」といった,さまざまな機能を設定可能だ。
評価が分かれそうなのは,チルトホイールの搭載と,左サイドボタンが1個になった点。チルトホイール自体にボタンをバインドできるので,ボタンの総数が劇的に減ったわけではないのだが,新しい操作を覚えなければならないのは確かだろう。
従来,ホイールを挟むように配置されていた小型ボタン×2が,手首から見て手前側に並ぶよう配置し直されている点にも注目したい。ちなみに,オレンジのLEDは解像度表示用だ
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■2個のバッテリーでバッテリー切れのないG7
18gのバッテリーを挿入した状態でもマウスの重量は133gと,かなり軽い
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G7 Laser Cordless Mouseは,世界初のレーザーセンサー搭載ワイヤレスマウスとして話題になった「MX1000 Laser Cordless Mouse」から,数段の進化を見せたワイヤレスマウスだ。最大解像度2000dpi,フレームレート7080fps(6.4MPixels/s),Full Speedモードを採用というスペックと,チルトホイールを含めたボタン配置はG5 Laser Mouseと同じ。2.4GHz帯のデジタル無線を採用している。ユニークなのは,G5 Laser Mouseだとウェイトカートリッジ挿入用になっているスロットがバッテリー用になっている点だ。パッケージには標準で交換式のリチウムイオンバッテリーパック「バッテリーカートリッジ」が2個付属し,片方が切れたらすぐに交換できる。バッテリーは,連続ゲームプレイなら7時間,一般的なWindows操作なら2.5〜4.5日程度持つようになっているとのことで,切れたら交換し,USB接続のバッテリーチャージャー「充電ステーション」に取り付ければいい。つまり,理論上はバッテリー交換時以外に「バッテリー切れ時間」が存在しないことになる。
バッテリーフル充電時間は,市販のACアダプタ駆動型USBハブに接続し,充電ステーション底面のスイッチを「Boost Mode」に設定して行えば2時間,「Normal Mode」に設定してUSBバスパワーで行えば10時間。無線受信部はバッテリーチャージャーから取り外して移動できるので,バッテリーとマウス,無線受信部だけを持って出かける,といったこともできる。
左:マウス底面には「BATTERY CARTRIDGE」と書かれたスロットがあり,ここにバッテリーカートリッジを挿入する
右:本体のデザインはG5 Laser Mouseと基本的には同じ。LEDは解像度とバッテリー寿命の両方を表示可能で,解像度変更時のみ解像度表示用LEDとして動作し,変更終了後しばらくするとバッテリー残量表示に戻る
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■「MX518」から名称を変えたG3
MX510 Performance Optical Mouseゆずりの外観だ。重量は106g(ケーブル除く)なので,MX510 Performance Optical Mouseのレッドモデルと同じことになる
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最後にG3 Optical Mouseだが,これは一言でいうと,海外では発売済みで,国内でも一部輸入ゲームショップ店頭で購入可能な「MX518 Gaming-Grade Optical Mouse」と同じもの。今回のGシリーズ投入に合わせて全世界で一斉に製品名が変更された。 その意味では目新しさのない製品といえるかもしれないが,最大解像度は1600dpi,フレームレートは6400fps(5.8MPixels/s)であり,ゲーム用マウスとして十分なスペックを持っているのは確か。上位2モデルと異なり,また,国内正規品が流通している「MX510 Performance Optical Mouse」と同じように,チルトホール非搭載,かつマウス側面に2ボタンを持つ仕様なので,サイドボタンを積極的に利用するようなプレイヤーはこちらを選択するといいかもしれない。
ちなみにG3 Optical Mouseの登場により,2005年8月時点におけるロジクールのワイヤードタイプ最上位モデル「MX510 Performance Optical Mouse」は近い将来,市場からフェイドアウトする見込み。万人向けのエントリー向けモデルとして「MX310 Optical Mouse」が用意され,今後はその上位モデルとして,G3 Optical MouseがMX510 Performance Optical Mouseに取って代わるわけだ。
取り急ぎ製品の概要をお伝えしたが,発売日が10月28日と,まだ先なのが惜しい。発表した以上は一刻も早く,PCゲーマーが手にとって触れられる機会を設けてほしいと思う。(Crize)
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