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[GWWC 2006]GWWCに参加した北米&ヨーロッパのギルドマスターへのインタビュー
2006/02/21 15:31
 「Guild Wars: 2006 World Championship」に参加するために,全世界から計6ギルド/総勢48人の参加者が台北に駆けつけた。
 そのうち4ギルドは,はるばる10時間以上かけて台北まで来た欧米のギルドだ。残念ながら,今大会では韓国勢同士が決勝で激突することとなってしまったが,決勝進出はならずとも,彼らも世界的な実力を持った優秀なプレイヤーであることは間違いない。4Gamerでは,北米の1ギルドとヨーロッパの2ギルドのギルドマスターにインタビューを申し込んでみた。
 Guild Warsというゲームを,北米とヨーロッパのプレイヤー達は,どのような思いでプレイしているのだろうか?(Kim Dong Wook)


<インタービューの出席者>(左から順に)
Tuomas Orpana……ヨーロッパチャンピオンギルドであるフィンランドのThe Valandorギルドマスター

Charles Connaughton……北米チャンピオンギルドであるアメリカのIdiot Savantsギルドマスター

Toni-Wille Koskimaki……ヨーロッパ準優勝ギルドであるフィンランドのLamer's Ultimate Majorityギルドマスター
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。時間もありませんので,早速質問を始めますね。まず3ギルドそれぞれについてお聞きしたいのですが,それぞれのギルドはいつごろ設立されたんですか?

Tuomas(The Valandor):
 私達はオープンβテストのときに設立しました。

Charles(Idiot Savants):
 私達のギルドは,昨年4月28日のリリース当日に設立しました。以前から存在した三つのギルドが統合されてできたんです。

Toni(Lamer's Ultimate Majority):
 以前から一緒にプレイしてきた仲間達で,昨年の夏に設立しました。

4Gamer:
 ご存じのように,Guild Warsには,インターナショナル区域を通じて世界各国のプレイヤーが一緒にプレイできるという特徴があります。これを活用して,多国籍ギルドに発展させる構想はありますか?

Tuomas(The Valandor):
 うちでは多国籍ギルドを運営するほどの余裕はないですね。

Charles(Idiot Savants):
 私達は,もう多国籍ギルドといえます。ブラジルのメンバーや,ヨーロッパのメンバーも所属しています。言語やプレイ時間帯が違うという問題もありますが,今後も他国のプレイヤーも募集していく予定ですよ。

Lamer's Ultimate Majorityの決勝トーナメント参加メンバー
Toni(Lamer's Ultimate Majority):
 私達は自国(フィンランド)主体のメンバーを維持したいです。なぜなら,他国のメンバーでは言語の障壁もありますので,コミュニケーションが重要なGuild Warsでは,長所よりは短所が多いと思うからです。

4Gamer:
 なるほど,ギルドによって事情が違うんですね。ところで,ヨーロッパの二つのギルドは,どちらもフィンランド出身なので,大会の準備をしながら両ギルドで相当な交流を行ったと聞きました。同じ国籍のギルドでも,競争関係にある状況では深い連携は危険じゃないですか?

Toni(Lamer's Ultimate Majority):
 両ギルド間の交流と言いますが,各ギルドの秘密戦略までは交流しませんでしたよ(笑)。片方のギルドの人数が足りないときに,連絡してギルド員を補充するくらいの基本的な交流でした。

4Gamer:
 なるほど。戦術的なビルドまで交流したわけではなかったのですね。

Tuomas(The Valandor):
 対戦中に新しい戦略を見つけたら,その戦略について相手のギルドの意見を聞いてみるくらいはありましたが,核心のビルドは,徹底的に秘密裡に準備してきました。

4Gamer:
 この大会のためにビルドをかなり準備したようですね。

Charles(Idiot Savants):
 私達は今までさまざまなビルドを練習してきて,一番力強いビルドと思われるものを6種類ほど準備しました。しかし,それは非常に創造的な新しいビルドというよりは,一般的によく知られているビルドの中で,相手に合う対処法を研究したのです。私達は台北で勝利するために来たのであって,新しいビルドを見せるために来たのではありませんから(笑)。

Toni(Lamer's Ultimate Majority):
 そのとおりです。私達はWar Machineとの対戦では新しいビルドで対応しましたが,30分間防御することに重点を置くしかありませんでした。そのため新しいビルドは,結局大失敗だったというほかありません。私達としては,ウォーリアの組み合わせによるビルドが一番力強いビルドだというのを悟るようになりました。

4Gamer:
 こんなことをお聞きするのも申し訳ないんですが,どのギルドが優勝すると予想していましたか?

Toni(Lamer's Ultimate Majority):
 私達は,War Machineが優勝すると思いました。

Tuomas(The Valandor):
 私達はThe Last Prideが優勝すると予測していましたよ。

Charles(Idiot Savants):
 私達も同様にThe Last Prideが優勝すると予測していました。それは,War MachineとThe Last Prideの両者と対戦を行った経験があるからです。

4Gamer:
 どのへんを理由にそう思いましたか?

Charles(Idiot Savants):
 War Machineはとても有名ですから,相手を心理的に威圧する強みがあるものの,実際のプレイは,圧倒的に強いということもなく,一度くらいは勝てそうな気がしていました。しかしThe Last Prideは,実際に対戦をしてみると,Guild Warsというゲームを深く理解しているのかよく分かります。War Machineにはない力強さが感じられました。ちなみに私達は,数か月前に一度だけ,The Last Prideに勝利したことがありますよ(笑)。

4Gamer:
 それじゃIdiot Savantsギルドが,一番強いギルドですね(笑)。しかし皆さん,非常に韓国ギルドに関心が強いようですが……。

Charles(Idiot Savants):
 アメリカはとても広いので,オフラインで一緒に会ってプレイするなんてことはまったく想像のできないことです。しかし韓国ギルドは,オフラインで会ってゲームをプレイすることもできるようで,非常にうらやましいです(編注:War MachineとLast Prideも,ギルドメンバーがそれぞれ別の地域に住んでいるので,実際にオフラインで会ってゲームを楽しむ機会はほとんどなかったそうだが)。

4Gamer:
 なるほど,確かにそういう問題はありますね。それではあまり時間もありませんので,そろそろ最後の質問にしたいと思います。
 PvPを主なコンセプトとしているGuild Warsを,「Counter-Strike」や「Warcraft III」など,世界的なe-Sportsゲーム種目に採択されているタイトルと比べた場合,どんな部分が面白いと思いますか?

The Valandorの決勝トーナメント参加メンバー
Tuomas(The Valandor):
 Guild Warsは,単純に動物的な感覚だけでは,相手を倒すことができません。頭脳を使って戦略を立てることや,チームワークプレイが非常に重要であるところが面白いと思います。

Charles(Idiot Savants):
 確かに,Guild Warsの対戦は頭を使わなければなりませんし,チームが力を合わせなければならないのも事実で,本作の長所といえるかもしれません。
 しかしそういった点が,このゲームを初めてプレイするときのハードルになっているという問題もあるでしょう。現在も十分に面白いゲームなのですが,もっと多くのプレイヤーが楽しめるゲームになれば,よりよいゲームとなるのではないでしょうか。
 もっと多くの人をGuild Warsに引き入れるための方策を,Arena.netが準備してくれればと思います。

4Gamer:
 いろいろな意見を聞かせていただき,ありがとうございました。次の大会でも,良い成果を得られるように応援しています。がんばってください。

一同:
 ありがとうございます。


ギルド ウォーズ
■開発元:ArenaNet
■発売元:エヌ・シー・ジャパン
■発売日:2006/01/27
■価格:オープンプライス(パッケージ版) / 月額課金料金980円
→公式サイトは「こちら」

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