ELSA,マザーボード市場に参入 製品名は「QUALIMO」
グラフィックスカード製品「ELSA GLADIAC」で本誌読者にもお馴染みのエルザジャパンが,マザーボード市場に参入する。近日中に正式発表されると思われるが,今回は,2006年2月24日の段階で判明している事実をもとに,できる限り情報をお届けしたいと思う。
気になる製品シリーズ名は「ELSA QUALIMO」(エルザ クオリモ)。スライドの1枚と思われる画像によれば,QUALIMOは「High QUALIty MOtherboard」から取った造語のようだ。「ELSA GLADIAC 970 GTX 256MB」のように,QUALIMOの後ろに続けて,製品の特徴を示す型番が入るものと思われる。
■第1弾製品はnForce4 SLI X16搭載か
続けて,ELSA QUALIMOの「第1弾」とされる製品のイメージを見てみよう。
まず間違いなく言えるのは,この第1弾製品が,AMD64プラットフォーム用の,NVIDIA SLI対応マザーボードであることだ。 2本のPCI Express x16スロット間が1スロット分となっている一方,向かって右側のグラフィックスカードの右にはPCIスロットが2本しか用意されていない点にも注目したい。同時に,左側のカードとCPUソケットの間がかなり広く空いている印象だ。これらの状況証拠から,グラフィックスカードの陰になっているこのスペースに何があるかを考えていくと,nForce4 SLI X16チップセットを搭載している可能性が,かなりの確度を持って浮上してくる。
また,画像の中央部にちらりと見えるヒートパイプと,ELSA GLADIACシリーズにも採用されている冷却機構「E.S.C.S.」(ELSA Silent Cooling System)のロゴ入りヒートシンクも気になるところ。チップセットが発する熱は,ヒートパイプを通ってI/Oパネル部のヒートシンクに運ばれる仕組みのようである。 このとき,ヒートシンクがI/Oパネルのところまでせり出しているのはなかなか興味深い。この構造はnForce4 SLIやnForce4 SLI X16搭載マザーボードのいくつかで採用されているが,おそらくCPUクーラーからの風によって,熱をPCケースの外へ直接排出するのだろう。
このほか,ELSAのロゴ入りSLIブリッジコネクタや,ブリッジファンといったあたりも,なかなかユニーク。具体的な製品型番も含め,詳細は判明し次第お知らせしていくが,いずれにせよ,ゲーマーにとって見逃せない新プレイヤーがマザーボード市場に現れたことだけは間違いない。 “ドイツ生まれの日本企業”が,どのように独自性を打ち出していくのか,今後に注目していきたいところだ。(佐々山薫郁)
|
|
|