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コーエー,大航海時代 Online拡張パックの発表会を開催:拡張パックの正式名称は「大航海時代 Online 〜La Frontera〜」に決定
2006/06/01 22:59
コーエー代表取締役社長 小松清志氏
 コーエーは本日6月1日,同社会議ホールにて,メディアを対象とした“大航海時代 Online拡張パック発表会”を開催した。

 発表会は,コーエー代表取締役社長 小松清志氏による「大航海時代 Online」の商品案内と,今後の戦略説明で開幕。小松氏は,約1年のサービス期間を通じ,大航海時代 Onlineが「教養と娯楽」をプレイヤーに提供できるほどのコンテンツに成長したとアピール。ゲームに対する見方が厳しい昨今だが,大航海時代 Onlineは誰でも安心してプレイできる作品だと力強く語った。
 また,同社のゲームポータル「GAMECITY」の累計会員数が,2006年6月中に100万人を突破することがほぼ確実であるとも明らかにした。こちらに関しては近日中に発表されるだろうが,会員数100万人突破を記念したキャンペーンも実施予定であるという。
 最後に小松氏は,大航海時代 Onlineの中国展開が進行中であると語り,盛宣鳴数字科技(北京)有限公司との業務提携を明らかにした。今後最も注目すべきオンラインゲーム大国といえる中国での展開において,盛宣鳴数字科技(北京)有限公司は非常に心強いパートナーである。この件に関しては,後ほど詳しくお伝えするとしよう。



大航海時代 Onlineプロデューサー 松原健二氏
 小松氏に続いて壇上に登ったのは,大航海時代 Onlineプロデューサーの松原健二氏。松原氏は,同作の累計会員数が22万人を突破したことを明らかにし,今後,季節感溢れるイベントや,他メディアとの連携などをさらに強化していきつつ,コミュニティの発展を促進したいと語った。



■拡張パックの正式タイトルは「大航海時代 Online 〜La Frontera〜」(ラ・フロンテーラ)に決定!
「La Frontera」(未踏の地)。実にワクワクさせられるタイトルである
 発表会が作品概要の紹介フェイズにさしかかると,同作ファンにはおなじみの渥美/竹田両氏が登場。2006年夏のリリースが予定されている拡張パックの正式タイトルが「大航海時代 Online 〜La Frontera〜」(ラ・フロンテーラ)であることが発表された。
 「海を翔けるロマン」「手を伸ばせば,そこは新天地」というテーマ/コンセプトに基づいて開発されたというラ・フロンテーラでは,新大陸/新海域の追加はもちろん,発見物を用いたカードバトルや,新たな造船工法導入による新型船の実装,陸上戦の強化など,多岐にわたる新要素が盛り込まれているという。ここでは,ラ・フロンテーラの新要素を,項目別に紹介していこう。



4Gamer誌上にもたびたび登場している,同作ディレクターの渥美氏。ぜひ近々,ラ・フロンテーラの詳細について話をうかがいたいところだ
(1)伝説の黄金郷“エルドラード”を求めて
 ラ・フロンテーラは複数の「Chapter」から構成されており,2006年夏の段階で公開予定のChapter1では,伝説の黄金郷“エルドラード”を探し求める冒険が,プレイの軸となる。Chapter1では,コロンブスによりその存在が明らかにされた「新大陸」関連の海域への扉が開く。ヨーロッパ各国の王達が発布する「航海勅令」を受け,新たな交易品や未知なる発見物が待ち受ける新大陸を目指そう。なお渥美氏の話によると,Chapter単位のアップデートは,基本的に4か月ごとに行われるという。

(2)力を合わせ,荒れ地や無人島に街を造り出そう
 新天地にある無人島や荒れ地には,新たな街が造れるエリアが存在するという。プレイヤー同士で力を合わせれば(投資か?),街はどんどん大きくなり,発展させる手段によって,交易都市や軍事都市,学術都市という風にタイプが変化するらしい(一度発展した街を,別のルートに発展させることも可能)。また,そういった街とは異なる仕様の拠点かもしれないが,カリブ海の外れには,悪名の高い海賊しか入れない秘密の拠点「海賊島」が存在するとの情報もある。

(3)発見物カードを用いた論戦(カードバトル)が実装に
 ラ・フロンテーラの新システムの一つとして,発見物カードを用いたカードバトルが導入される。これには「発見物をめぐる論戦」という設定付けがされており,学者達によるアカデミー大会という形で,定期的に開催されるという。カードバトルの詳しい仕様は明らかにされていないが,収集した発見物カードで「プレゼンテーションデッキ」を組み,カードの組み合わせによっては「コンボ」が発動するという。なかなか興味深いインゲームである。

(4)ジョイントビルドシステムにより強力な新型船が製作可能に
 ジョイントビルドとは,縫製職人や鋳造職人など,各分野のエキスパートが生産した船のパーツを持ち寄り,船を組み立てられるシステム。この工法によって造られた船はかなりスペックが高いが,追加パーツを取り付けてさらに強化していくことも可能だという。船に独自の特殊能力を付与することもできるそうだ。

新海域や追加データだけにとどまらず,新たな仕様が大胆に導入される模様。実装される新海域は明らかにされなかったが,それを予想するのも,ファンとしての楽しみの一つである


渥美氏と同様,いつもインタビュー記事でお世話になっている,同作開発チームの竹田氏
(5)陸上戦の強化&決闘システムの導入
 ジョイントビルドシステムによって,海戦は大きな変化を遂げるだろうが,陸上戦についても大幅な強化が図られる。従来の近接戦闘に加えて,銃器や弓矢などの射出武器が使用可能になり,陸上戦に「攻撃範囲/射程距離」の概念(攻撃レンジは3段階)が導入されるのだ。また,5対5のパーティプレイが可能になり,双方合意のもと,「決闘」という形で(陸上での)対人戦が楽しめるようになる。陸上戦の物足りなさが指摘されていた本作だけに,このアップデートには期待が集まるところだろう。

(6)すべてのプレイヤーは“アパルタメント”を持てるようになる
 ラ・フロンテーラでは,すべてのプレイヤーが本拠地に,“アパルタメント”という自分だけの部屋を所有できる。プレゼンテーションでは「旅の記憶を保存する自分だけの空間」という説明がされたので,少なくとも倉庫としての機能は備えているはずだ。発見物の展示や内装の変更なども可能なのか,実に気になる。

(7)大都市間を大型の定期船が運航
 大都市間を結ぶ大型定期船が,週に何便かのペースで運航されるようになる。船速についての説明はなかったが,これは主に,危険海域を安全に航海したり,船内でほかのプレイヤーとコミュニケーションを取ったりするための手段として活用されそうだ(船内ではカードゲームが楽しめるらしい)。

 ……とまぁ,拡張パックの名に恥じないアップデート内容である。これはあくまでChapter1の実装内容なので,Chapter1がリリースされた4か月後には,ほぼ(おそらく)同規模のアップデートが行われるというのだから,驚きである。各アップデート内容の詳細については,続報が入り次第随時お伝えしていくので,興味のある人はぜひ楽しみにしていてほしい。

「決闘」をも可能にする陸上戦の強化や,自分だけの部屋が持てるアパルタメントなどは,現役プレイヤーにとって実に嬉しい仕様変更/追加要素だろう。近々あらためてリリースがあるだろうが,今後の運営計画やイベント展開に関しても,大いに期待したい


■盛宣鳴数字科技(北京)有限公司との業務提携を足がかりに,中国市場へ進出
盛宣鳴数字科技(北京)有限公司 董事長 の楊峰銘氏
 最後に,冒頭で小松氏が語った「盛宣鳴数字科技(北京)有限公司との業務提携」についてお伝えしておこう。
 今回の業務提携により,盛宣鳴数字科技(北京)有限公司は中国市場において大航海時代 Onlineを販売し,GAMECITYの課金システム/アカウント管理/インゲームサポートなどのシステムに基づく運営を,コーエーと共同展開することとなった。中国でのサービスインは2007年春が予定されており,コーエーは初年度で,50万人の会員登録数を見込んでいるという。
 中国のオンラインゲーム市場は,2005年のインターネットユーザー数1億1000万人に対し,その2割以上にあたる2600万人にも達すると言われている。同作はすでに韓国,台湾,香港,マカオといった地域で正式サービスされているが,その結果は「最高だ」とはいえない。超大規模な中国オンラインゲーム市場で,大航海時代 Onlineはどのような評価を受けるのか。ラ・フロンテーラの詳細だけでなく,コーエー/盛宣鳴数字科技(北京)有限公司のチームワークにも注目していきたいところだ。(Text by 大路政志 Photo by kiki)


大航海時代 Online
■開発元:コーエー
■発売元:コーエー
■発売日:2005/03/16
■価格:1575円/30日間(税込),別途アップグレードチケット(税込2940円)が必要
→公式サイトは「こちら」
大航海時代 Online 〜La Frontera〜
■開発元:コーエー
■発売元:コーエー
■発売日:2006/08/30
■価格:パッケージ版:6090円(税込)
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.06/20060601225934detail.html