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EA,香港に新しいアミューズメント施設「EA Experience」をオープン
2006/11/10 15:45
吹き抜けの2階構造をしたEA Experience。2階奥,窓際と左右のテラスに試遊台が並んでいる。向かって右が「The Sims: Pets」,左が「Need for Speed: Carbon」のコーナーになっていた
 Electronic Artsは現地時間の2006年11月10日,香港のピークタワーにアミューズメント施設「EA Experience」をオープンした。それに先立つ9日,アジア地区のメディアを多数招待して施設の公開およびプレゼンテーションを行うイベント,“EA Imagine”が開催されたのだ。
 そんなわけで,4Gamerスタッフの大半が韓国へG★2006の取材に向かうのとちょうど同じ日,一人だけ飛行機で反対方向(?)へ向かう編集者がいたのである。私のことだ。間違って香港に行ったわけではないので気をつけていただきたい。
 さて,香港に行ったらとりあえず見とけ,と言われるヴィクトリアピークは,年間約680万人の観光客が訪れる香港有数の名所だ。ピークタワーは,その山頂にある。現在,同施設を所有するペニンシュラホテル・グループが約15億円の費用を投じて改装工事をしており,そのリニューアルに合わせてオープンされるのがEA Experienceというわけだ。

(写真上段左)香港有数の観光地であるヴィクトリアピークの山頂にあるのがピークタワーだ。ちょっと妙な格好をしているので,見逃すことはない。上階にはレストランやショップが入っている (写真下段)現地時間11月10に行われたオープニングセレモニーの様子


 “EA Imagine”と名付けられたプレスブリーフィングは,アジア・オセアニア地区のメディアを招待し,施設のお披露目だけでなく,近日発売および発売済みの主要タイトルについて,各スタジオからプロデューサーを呼んでプレゼンテーションを行うというもの。集まったメディアは,中国,台湾,韓国,香港,インド,オーストラリア,そして日本からの約70名。ゲーム関連だけでなく,テレビクルーや経済紙の記者なども来ており,「シムズ2ってなんですか?」という,ある意味新鮮な質問も飛び交う集まりであった。
 ちなみに,日本からPCゲーム専門のメディアとして招待されたのは4Gamerだけであり,なんだったら「独占取材」と呼んでいただいてもかまわない。まぁ「日本のメディア」という大きなくくりにしたら,そこそこいたわけですけどね。

(写真左)中央の丸い玉の中にはXbox 360を使った「FIFA 07」の試遊台が二つ並んでいたが,ちょっと寂しい雰囲気も。試遊台などは今後,どんどん増えていく予定だ (写真右)1階部分には物販コーナーがある。Electronic Artsのゲームが欲しいときは迷わず香港に行こう。……いや,本気にしないでください


 ピークタワーの2フロア分を占めるEA Experienceだが,建物自体がそれほど大きくないため,全体に小ぶりな印象を受ける。フロアには,「The Sims 2: Pets」「Battlefield 2142」「Crysis」といったPCゲームの試遊台が並び,またコンシューマゲーム機では「Need for Speed: Carbon」「FIFA 07」「NBA LIVE 07」「The Godfather」といった人気のゲームが自由に遊べる予定だ。もちろん,「Crysis」はメディア向けのプレゼンテーション用に新しいムービーが用意されていただけであり,今日限りのもの。香港に行けばCrysisが遊べるのか! などと早とちりして飛行機に乗らないように気をつけよう。
 やはりまあ,コンシューマ機用のタイトルが多くなってしまうが,レースからスポーツ,マルチプレイFPSからペットも飼える人生シミュレーションまでと,世界最大のパブリッシャのラインナップの豊富さにあらためて感じ入った次第だ。
 ソフトを購入できる物販コーナーは出来ていたが,予定されていた任天堂DSコーナーやモバイルコーナーなどは,時間がないためか用意されていなかった。また,プレゼンテーションのツアーが時間通りに行かなかったり,梱包が解かれていない荷物が隅っこに置かれていたりと,なんちゅうか,中国四千年の悠久の時を感じさせないでもない。翌日オープンなのに。

(画面上段左から)「The Sims 2: Pets」「Battlefield 2142」「Crysis」 (画面下段左から)「Need for Speed: Carbon」「FIFA 07」「NBA LIVE 07」


 料金についても,ほとんどのゲームが無料で遊べるが,一部のゲームだけは有料……という説明はあったものの,詳細は未定とのこと。このEA Experienceは,あくまでElectronic Artsというパブリッシャの認知度を上げるための施設であり,収益を上げようとするわけではない,というスタンスなのだ。
 10日のオープニングには,中国の伝統と格式に則ったかなりハデめなセレモニーが開催され,その夜には香港内外のセレブリティを交えた前夜祭パーティが開催される。どうでもいいけど,そのため,人生で「セレブ」だの「パーティ」などにはまったく縁のなかった4Gamer香港取材班約一名は,ちょっとドキドキしているようだ。
 というわけで,近く香港に行く予定のある人は,ぜひヴィクトリアピークのピークタワー内,EA Experienceを訪れてみよう。観光旅行に行ってまでBF2142をやるのもちょっとアレかしら,という気はするが,ゲーマー魂を見せる良い機会だ。ゲーマー魂を見せられた人がどのような反応をするかは当局としては関知しないが。
 また,各スタジオのプロデューサーへのインタビューは別記事で掲載する予定なので,ぜひ楽しみにしていただきたい。(松本隆一)

(写真上段左)Electronic Artsのアジア地域責任者,Jon Niermann氏。Walt Disney Companyで14年間アジア部門を担当していたという実績を買われて現職に迎えられた (同中)Electronic Artsのアジア地域でモバイルコンテンツを統轄するMike Mccabe氏。PCやコンシューマ機用のゲームが次々に携帯に投入されていくというビジョンを説明してくれた (同右)次世代機用FIFA 07は,EA Sportsのカナダ支部が担当している。彼の下にいるデザイナーの8割が日本人とのことで,びっくり。サッカーゲームは日本人が作っているのね (写真下段左)「Need for Speed: Carbon」の楽曲を提供し,しかも出演しているmelody.さん。日本語はめちゃくちゃ達者(ハワイ生まれとはいえ日本人だから当然か) (同右)「The Sims 2: Pets」で挿入歌を(シム語で)歌うIsabelleさん。凄く聞いてみたい 

Crysis
■開発元:Crytek
■発売元:Electronic Arts
■発売日:2007/11/16
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」
バトルフィールド2142
■開発元:Digital Illusions CE
■発売元:エレクトロニック・アーツ
■発売日:2006/10/20
■価格:オープンプライス
→公式サイトは「こちら」
ザ・シムズ2 ペットライフ! データセット
■開発元:Maxis
■発売元:エレクトロニック・アーツ
■発売日:2006/11/02
■価格:オープン価格
→公式サイトは「こちら」
The Sims 2 Pets(Macintosh)
■開発元:Maxis
■発売元:Aspyr Media
■発売日:2006/11月中
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2006.11/20061110154552detail.html