GIGABYTEとASUSTeK,「Gigabyte United」合弁を事実上解消
GIGABYTE TECHNOLOGYとASUSTeK Computer(以下ASUSTeK)は,2007年3月22日に理事会を招集し,両社の合弁会社「Gigabyte United」設立を無期限凍結することを決議。同日,台湾株式市場において同決定を発表した(参考:GIGABYTE TECHNOLOGYの公告,ASUSTeKの公告)。 Gigabyte Unitedは,2006年12月17日にGIGABYTE TECHNOLOGYから独立したものの,2007年3月20日の記事でお伝えしているように,Gigabyte Unitedの総資本額である80億台湾ドル(約288億円)のうち,ASUSTeKからの約40億台湾ドルの出資が滞っているなどの情報もあった。旧正月前後から破局説が流れていたが,このことを両社が正式に認めた格好になる。
GIGABYTE TECHNOLOGYは,合弁会社計画凍結の理由として,代理店や顧客にブランドの独立性や販売手法などに関して困惑が生じ,GIGABYTE TECHNOLOGYとASUSTeK両社のビジネスに悪影響を与えかねない状態にあったことを挙げている。また,GIGABYTE TECHNOLOGY社内において,将来的にASUSTeKに吸収されるのではという混乱が従業員の間で生じたことも,本決定を後押ししたようだ。一方ASUSTeKは,GIGAYTE TECHNOLOGY側の決定を尊重した結果,合弁会社設立の無期限凍結を決議したとのことである。 ただし,両社とも本決定による業績への影響は「なし」としている。
なお,本決定により,Gigabyte UnitedはGIGABYTE TECHNOLOGYの100%子会社として存続するが,将来的にGIGABYTE TECHNOLOGYへ復帰するかどうかは,今後の理事会や株主総会の決定に委ねられる。
また,同発表を受けて,米Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)はASUSTeKの格付けを下げる可能性があると示唆。これを受けた23日の台湾株式市場では,ASUSTeKの株価がここ5か月で最低を記録するなど,株式市場では発表の余波が広がっている。(ライター:本間 文)
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