日本市場参入を果たしたSteelSeriesに聞く「次の一手」
FragYou!のイメージ
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デンマークのゲーマー向けデバイスメーカーであるSteelSeriesが,日本語による公式blog「FragYou!」を開設したのは2007年3月2日のことだ。最近では「プロゲーマーを目指す人への支援」を打ち出すなど,ユニークな動きもあったので,見に行ったことがあるという読者も少なくないのではなかろうか。 今回4Gamerでは,そんなFragYou!の管理人にして,現時点においてSteelSeries唯一の日本人スタッフである「Hiro」こと川田洋志氏にいろいろ話を聞く機会を得た。同社の現状やプロゲーマー支援発言の真意,次の一手など,いろいろ突っ込んでみたので,SteelSeriesの動きが気になる人は,ぜひチェックしてほしい。
■SteelSeriesというメーカーが ■1ショップの並行輸入品を推奨!?
4Gamer.net: 本日はどうぞよろしくお願いします。SteelSeriesという会社そのものについては,以前川田さんのボスに当たるVincent W.S.Tangさんに伺っていますので,今回は日本語版FragYou!の開設以降の話をお聞きできればと思っています。
川田洋志氏(SteelSeries ApS Asia)
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川田洋志氏: こちらこそ,よろしくお願いします。
4Gamer.net: さて,FragYou!が開設されたことで,「日本市場本格参入か」と思った人は多いと思うのですが,店頭における実際の動きという意味では,まだ大きなものはないように見えます。国内販売の現状について,教えていただけますか?
川田洋志氏: 国内販売という意味では,マスタードシード(※販売代理店。詳細は2006年12月26日の記事を参照してほしい)さんから発注があった,という状態ですね。まだ詳細は発表できないのですが,マスタードシードさんでは,ひとまず既存のマウスパッド3種類を扱っていただくことになります。その後,短いスパンで正規代理店としてのラインナップを増やしていく予定です。
4Gamer.net: 3製品に関しては,全国展開ということになりますか?
川田洋志氏: そうですね。発表日なりなんなりは,現在マスタードシードさんと協議中です。 同時に,製品を実際に触ってもらう機会を増やしたいですが,それはいわゆる専門店を中心にしたいですね。現時点では,量販店に展開することには,あまり意味を感じていません。リビングルームとの調和を第一に考えたような外観のマウスパッドの隣に「QcK」が置いてある,といった状況が生じるのは避けたいんです。まったく別の方向を向いた製品ですから。
4Gamer.net: となると,マウスパッド3製品に関しては,全国展開とは言いつつも,ある程度限られたショップでの流通になりそうですね。
川田洋志氏: そうなりますね。 マウスパッド3製品以外,とくに新製品などは,パソコンショップ・アーク(以下アーク)さんなどから,並行輸入という形で扱っていただくことになります。
アークが運営するオンラインショップのイメージ
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4Gamer.net: その点なんですが,SteelSeriesは,アークでの購入を推奨していますよね。「並行輸入版の購入を,しかも特定ショップを推薦する形でメーカーが推奨する」というのは,相当珍しい状態だと思うのですが。
川田洋志氏: SteelSeriesの製品が常時在庫され,安定して手に入るショップが,アークだけだからなんですよ。現時点でほかのショップさんを推すことはちょっとできないですね。
4Gamer.net: 昔からSteelSeriesやIcematブランドに親しんできたユーザーのなかには,マスタードシード以前にSteelSeriesが――当時はSoft Tradingでしたが――が組んでいた代理店ではなく,なぜアークなんだろうと,疑問を持つ人もいると思いますが。
川田洋志氏: 詳しくはお話しできませんが,在庫がないところを推すわけにはいかないと,そういうことになります。
4Gamer.net: なるほど。ちなみに先ほどの回答で「安定して手に入る」と仰っていましたが,これはどういう意味ですか?
川田洋志氏: 私達が,製品の“ルート”を押さえているということです。簡単にいうと,国内ではアークさんだけが,SteelSeriesに近い代理店から製品の供給を受けているんです。
4Gamer.net: つまり,そのルートによって,安定した在庫が確保されている?
SteelSound 3H&同4H。詳細はレビュー記事を参照してほしい
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川田洋志氏: ええ。正直な話,SteelSeriesがいくら製品のプロモーションを行っても,購入できる店舗がなければ意味がありませんよね。その点アークさんは,秋葉原にショップがあり,オンラインショップもある。アークさんでしか買えないものもありますしね。例えば先日レビューいただいた「SteelSound 3H」と「SteelSound 4H」は,現状,アークさんでしか手に入りません。
4Gamer.net: 並行輸入というと,どうしても「保証なし」というイメージがつきまといがちですが,このあたり,SteelSeriesのスタンスを聞かせてください。
川田洋志氏: 日本のユーザーが本来受けられるはずの,「当たり前に受けられる日本語サポート環境」を,メーカーの義務として整えていくつもりです。いい製品を売っている自信があるので,アークさんで購入していただいたものに関わらず,並行輸入品も,メーカーとして,しっかりサポートしていきます。 消耗品であるというその仕様上,マウスパッドだけは初期不良交換のみの対応になってしまいますが。
■突如として掲載された ■「プロゲーマー支援」宣言の意図
4Gamer.net: 3月の終わりに,公式blogの「FragYou!」で,「SteelSeriesはゲーマーを応援しています」というエントリを公開しましたよね。プロゲーマーになりたい人と,イベントを開催したい人を支援するといった内容でした。あれは,どういう文脈に沿って書かれたものなのでしょうか。
川田洋志氏: もともと「SteelSeriesが日本に来たら,ユーザーさんからいろいろお問い合わせをいただけるのかな」と思っていたんですね。「e-Sportsを流行させたい」と思っている人が日本にはたくさんいて,世界的にプロゲーマーをサポートしているSteelSeriesが来たら,コンタクトを取りたいと思うんじゃないかと。 ですが,実際にフタを空けてみると,「プロゲーマーになりたいんだけど」「ゲームイベントを開きたいんだけど」というお問い合わせが,ほとんど来なかったんです。
4Gamer.net: それが,あのエントリにつながったと。
川田洋志氏: 「(このまま何も連絡がないと)ちょっとマズいな」という思いが,そうさせたとは言えると思います。そもそもSteelSeriesは,「ゲーマーから意見をもらって,それを製品に反映してナンボ」というメーカーなので,意見がない状況で停滞するのは純粋に「イヤだな」と。 みなさん,本当にこのサイトに問い合わせていいのか,問い合わせたところで返信が返ってくるのかどうか,不安になっていたと思うんですよ。そこで,「問い合わせてください」と。
4Gamer.net: 実際,問い合わせは来ました?
川田洋志氏: いろいろといただいています。まだ大量にとまでは言えませんが,アイデアや,製品への意見も増えてきていますね。本社に確認しなければいけない内容に関しては,お時間をいただくことがありますが,すべてのメールに返信するよう努力しています。
4Gamer.net: あのエントリでは,プロゲーマーになりたい人と,イベントを開催したい人へ声をかけていますよね。実際,どちらからより多くの問い合わせが来ました?
川田洋志氏: 現時点では前者ですね。 ただ,プロゲーマーになるというのは,現状の日本では難しいことだと思います。
4Gamer.net: どう考えても,「いきなりプロゲーマー」は厳しいですからね。
川田洋志氏: ですね。正直な話,「○●というタイトルの日本予選で2位」といった実績のプレイヤーがいるとして,それが世界規模で,私達がサポートするのに値するレベルなのかというと,かなり厳しいです。SteelSeriesは,世界トップクラスの,実績で実力が裏付けされている人達をスポンサードしていますので。 あるいは,仮に世界トップクラスの実力を持っている人がいたとしても,その人のプレイしているゲームが,競技として世界的に認められていなければ,プロゲーマーとしてサポートできません。「ファミコンでプロゲーマーになりたい」と言われたところで,どう考えても無理。プロゲーマーはビジネスですので,ビジネスとして見ていただける方でないと,お付き合いすることはできないんです。
しかし,同時に,そういった思考だけが進んで,「話を進める前に諦めてしまう」というか,動きがないというのが,現在のe-Sportsマーケットの弱点だとも思うんです。そこで,「まず,話を進めようよ」と。あのエントリには,そういった意味もありますね。ダメだったら,そこで次を考えればいいんですよ。
4Gamer.net: あのエントリが上がって,4Gamerでも記事にさせていただいてから,少し反応を見ていたんですが,blogなどからは「何のゲームでプロゲーマーを目指したらいいのか分からない」という反応が多かったように見えました。
川田洋志氏: 実際にも,そういった問い合わせはいただきました。ただ,「じゃあ私達が日本でどういったゲームをサポートできるか」というと,まだ分からないというのが本音です。SteelSeriesが海外でサポートしているプロゲーマーというのは,Counter-StrikeシリーズやQuakeシリーズ,Warcraftシリーズのプレイヤーですが,それはあくまで海外での話。「日本以外においてSteelSeriesがやってきたこと」でしかありません。
4Gamer.net: 世界でどれだけCounter-Strikeが人気でも,国内で「ゲーマー」と呼ばれている人の多くは,その名前すら聞いたことがないという現実がありますね。
川田洋志氏: そこが難しいところですね。我々が「プロゲーマーになりたい人を応援」と言っても,それは非常にコアなところしか応援していないのかもしれない。本当の意味でゲーマーをサポートできているのかという疑問もあります。
4Gamer.net: あちらを立てればこちらが立たず,といったところですか。
最近「WarRock」のキャンペーンに製品を提供したSteelSeries。「カジュアル寄りのユーザーにも,SteelSeriesの製品を使ってもらいたかったからです。私達の製品を通じて,e-Sportsというものを知ってもらうというか」(川田氏)
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川田洋志氏: ただ,現時点でCounter-Strikeを知らない,SteelSeriesを知らないというカジュアルなユーザーに製品を使ってもらって,そのフィードバックをもらわなければ,本当の意味で日本市場に合わせた製品はリリースできないのかなという思いもあります。
4Gamer.net: それを受けて,日本ではどんな展開を考えていますか?
川田洋志氏: 日本で何をするかは,それはマーケットや,ゲーマーの要望によりますね。あるゲームが日本で非常に人気があり,大きなコミュニティが存在し,大会も頻繁に開かれているという状況があったとします。そのなかで,「自分はここでプロでやっていきたい」という人がいれば,もちろんサポートします。
4Gamer.net: 極論,携帯ゲーム機でプレイするようなゲーム,それこそパズルゲームやテーブルゲームでも構わない?
川田洋志氏: ええ。……といっても,そういったゲーム向けのギア(※編注:ゲーマー向け周辺機器)を現時点で用意しているわけではないですから,現状では厳しいですけれども。 いわゆるe-Sportsマーケットというものがほとんどない日本の現状は,ネガティブに捉えられがちですが,変な話,いま出たような方向性すらあり得るほど,「これからユーザーが何でも作り上げられる」マーケットでもある。日本におけるe-Sportsというものは,これからのユーザーさんの動き方次第で,その色が大きく変わっていくんじゃないでしょうか。
4Gamer.net: となると,むしろあのエントリは,「プロゲーマーになりたい人」をタイトルにするよりは,作り上げていくコミュニティというか――今回の場合はイベントの運営者を主に募集する形のほうがよかったかもしれませんね。
川田洋志氏: そうかもしれません(笑) 「プロゲーマーになりたい,でもゲームは世界的にマイナー」という人をサポートするのは厳しい。これはお話ししたとおりなんですが,同じ意志を持つコミュニティなら話が変わってきます。マイナーなゲームであったとしますよね。それを流行させたいというコミュニティに,ゲーム大会の賞品を提供するなどといった形での手助けはできるんです。 本音を言うと,イベントの運営者さんからもっと連絡が欲しいです。実質的に,彼らが日本のゲームコミュニティをリードしていく人達なので,ぜひ積極的になってほしい。SteelSeriesとしても,提供できるものは惜しみなく提供していきます。ただ……,
4Gamer.net: ただ?
川田洋志氏: 問い合わせていただかないと,私達からは動けない。ほら,ゲームのコミュニティって,非常に複雑じゃないですか。
4Gamer.net: ええ。下手をすると,数人単位でもコミュニティとして成立する場合がありますよね。あるいは,掲示板などでIPアドレスを教え合う,その場限りのものとか。
川田洋志氏: なので,あるイベントがあったとして,担当者さんを探して,こちらから問い合わせをして……というのは,物理的に不可能なんです。日本担当は私一人なので,とても手が回らないということもあるんですが。
4Gamer.net: 日本のゲームコミュニティって,ほとんどの場合は非常に小さな,草の根的なものですしね。
川田洋志氏: ですから,小さなコミュニティの運営者の方であっても,どんどん気軽にお問い合わせいただきたいです。問い合わせるという行動から,何かを生み出していくというか。動きさえあれば,うち以外の,ほかの企業を巻き込んでいくことだってできるかもしれません。SteelSeriesが何かやるのと,コミュニティから何かが起こるのでは,まったく意味合いが違ってきますからね。 お金の話になると,SteelSeriesがサポートしているプロゲーマークランは世界でも数えるほどですし,こちらとしてもシビアに考えざるを得ませんが,製品を賞品に,ということであれば,我々はメーカーなので,実際に金銭的な援助をするよりは断然進めやすい話になってきます。なのでぜひ,気軽に「賞品ちょうだい」と問い合わせていただきたいと思います。規模に応じてではありますが,法人,法人でないにかかわらず,できる限りサポートしますので。
4Gamer.net: ところで,少し意地の悪い質問ですが,SteelSeriesがここまで積極的な行動を取るからには,当然,ビジネスとしての計算があると思います。SteelSeriesのメリットは何なのでしょう?
川田洋志氏: 我々のメリットは明確で,ほぼ何もない状態からサポートしていくことで,日本のマーケットに合わせたギアの開発ができる。「利害関係」という点では,SteelSeriesはここに目をつけているわけです。
4Gamer.net: なので,ゲームタイトルからコミュニティの動きまで,完全に日本独自の展開でもまったく問題ないと?
川田洋志氏: 私達としても,売れない市場に向けて売れない製品を出しても意味がないので,そういう意味では,PCゲームだけにかかわらず,日本市場の動きに合わせて,手広くやっていきたいなとは思います。日本市場から多くの声が上がれば,ゲームパッドを投入したりといった可能性だってあるかもしれません。 同時に国内メーカーから,世界に向けて強く発信できる(競技性の高い)PCゲームが出てきてくれるとありがたいんですが。
■新製品はキーボードとマウス(!),マウスパッドを予定 ■国内ユーザーの声が反映される可能性も
4Gamer.net: 今後の展開ということで,可能なら,予定されている新製品などがあれば教えていただきたいのですが。
川田洋志氏: お話できるレベルでは,キーボードが二つとマウス。それにマウスパッドがいくつか,ですね。
4Gamer.net: おお,マウスはやはり出るんですね。ただ,ざっくりすぎかも(笑) 新製品について,もう少し,ヒントをいただけませんか?
SteelKeys 6G。こちらも詳細はレビュー記事を参照してほしい
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川田洋志氏: そうですね,ではキーボードについて少しだけ。 「SteelKeys 6G」は,そもそも「O2Jam」向けとして開発されました。そこにRTSのプロゲーマーが好む要素を盛り込んでいった結果なのですが,その意味においては,じゃあ次の製品が,どんなユーザーが好む要素を盛り込むかは,想像していただけるんじゃないかと思います。
4Gamer.net: つまり,FPSユーザーがターゲットになりそうだと。だとすると,2製品のうち片方は,片手用だったりするんでしょうか。
川田洋志氏: それはどうでしょうねえ。実際,他社の片手用キーボードを見て,うちの開発部門は鼻で笑っていたりしますから。おそらく,フルキーボードになると思いますよ。
4Gamer.net: となると,テンキーがあったりなかったりですかね?
川田洋志氏: テンキーレスタイプに関しては,日本のユーザーさんからすでに要望が上がってきてまして,すでに本社へ伝えてあります。
4Gamer.net: おお,ひょっとすると反映されるのかもしれませんね。
川田洋志氏: 確かに,LANパーティを想定した携帯性の高さという観点からすると,テンキーレスは“アリ”なんですよね。私も欲しかったりしますし,「『RealForce』以外,ちゃんとしたテンキーレスキーボードが全然ない」という意見があるのも聞いていますし。ただ,本当に採用されるかは,まだ分かりません(笑)
4Gamer.net: それにしても,日本からの意見は,ちゃんと本社へ伝わるというか,伝えてらっしゃるんですね。
川田洋志氏: ええ,製品が出た後に不満を口にするのは,もちろんアリかもしれませんが,いま意見をいただければ,その文句の出ない製品になる可能性があるんです。「こういうのが出ればよかったのにな」ではなく,「こういうのを出してほしい」と言ってほしい。閉鎖されたコミュニティのなかで交換されて終わってしまう意見を,ぜひ私達にメールなりなんなりで知らせてほしいんです。
4Gamer.net: まだ意見が反映されるとすると,発売はもう少し先かな,という気がしますが,およそいつ頃の発売予定なんでしょう?
川田洋志氏: 公表してないんですよ。私達はスケジュールを守らないので(笑) いや,それは冗談ですが,気まぐれに言うことの変わるプロゲーマーの意見に合わせていったり,世界各国から上がってくる意見を反映したりしていくことによっていい製品に仕上げていく開発方針なので,どうしても発売日という形で事前には公表できないんです。 ただ,日本のユーザーさんが,そういった情報を求めているのは理解しているつもりなので,本社から情報が入り次第,逐次お知らせしていきたいと思います。
2007年5月4日18時から,24時間開催予定となるNight LAN。川田氏は一ユーザーとして,SteelSeries本社と賞品の提供について交渉したという
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……インタビューの終盤,少し本筋とは関係のない話になったのだが,氏は個人的な仲間とともにLANパーティイベント「Night LAN」を開催し,そのノウハウを公開したいと述べていた。「日本人は,ノウハウを外に出したがらない」という部分を打破し,LANパーティの開催障壁を下げようと試みているようだ。
私見だが,国内のe-Sports関係者の間では,まずe-Sportsありき,大きなイベントありきという考えが強いようで,それが具体的な場面とのギャップを生んでいるように思われる。その点において,SteelSeriesが,むしろ草の根的なユーザーイベントへ継続的にコミットしていくことで底辺を広げ,そのなかから活路を見いだそうとしている点は興味深い。この方法では当然時間がかかるわけだが,日本市場への参入に当たって,ただ代理店に任せきりにするのではなく,日本人スタッフを擁して乗り込んでくるという“覚悟”を見せているSteelSeriesだけに,今後,国内で注目すべきゲーム用デバイスメーカーの1社となることは,まず間違いないだろう。(佐々山薫郁)
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