Blizzard,WoWの拡張パック第2弾「World of Warcraft:Wrath of the Lich King」
DiabloシリーズやWarcraftシリーズで日本のゲーマーにもよく知られているアメリカのゲームスタジオBlizzard Entertainmentは,現在アナハイムで開催中のプライベートショウ「BlizzCon」において,同社のMMORPG「World of Warcraft」の新エクスパンション,「World of Warcraft: Wrath of the Lich King」を発表した。
World of Warcraftは,現在世界で900万以上の登録アカウント数を誇る,最も多くの人々にプレイされているMMORPG。今回発表されたWrath of the Lich Kingは,2007年1月にリリースされた「The Burning Crusade」に次ぐ,2本目のエクスパンションとなる。タイトルにある“the Lich King”とは,同社のRTS作品である「Warcraft III: Reign of Chaos」(ウォークラフトIII)とその拡張パック「Warcraft III: The Frozen Throne」(ウォークラフトIII:フローズン・スローン)に登場した重要キャラクターArthasとNer'zhulが,物語のラストで融合することで生まれた存在のこと。Warcraftユニバースにおいて,最強と目される存在の一つである。
この新拡張パックの主なフィーチャーは,以下のとおり。
・レベルキャップが現在の70から80に上昇 ・新たな冒険エリア“Northrend”の追加 ・“ヒーロークラス”である“Death Knight”がプレイ可能に ・新しい生産プロフェッション“Inscription”の追加 ・攻城兵器(Siege Weapons)と破壊可能な建築物(Destructible Buildings)の追加 ・キャラクターの外見のカスタマイズオプションの増加
レベルキャップの上昇は順当なもので,もちろんこれに伴ってすべてのクラスに新たなスペルやアビリティも追加される。新冒険エリアNorthrendは,やはりWarcraft III: The Frozen Throneで描かれていた土地であり,旧来のファンにとっては冒険することができるようになって嬉しいエリアだ。
Death Knightは,これまでのクラス(職業)とは異なる位置づけの“ヒーロークラス”であるということだ。既存のクラスの高レベルキャラクターが,ゲーム中である条件を満たすと,そのアカウントでDeath Knightのキャラクターを新規に作成可能になる,ということらしい。そのDeath Knightキャラクターはいきなり高レベルな状態からのスタートになる。グループやレイドにおいては“ダメージディーラー”(DPS)もしくは“タンク”としての役割を果たせるキャラクターであるという。
新たな生産スキルInscriptionは,プレイヤーキャラクターの持つスペルやアビリティを強化するためのものだ。これまで武器や防具にEnchantmentによる強化ができていたのと同様のイメージで,スペルやスキルをInscriptionで強化できるようになるらしい。
Siege WeaponsとDestructible Buildingsは,主にPvPに関連する要素追加だ。WoWの特徴の一つであるPvPのプレイ体験に,新たな面白さを追加するための要素であるとのこと。
キャラクターの外見により多くのカスタマイズが施せるようになることによる恩恵は,新たに作成するキャラクターだけでなく,既存のキャラクターにも与えられる。現在のところ“ダンス”および“ヘアスタイル”がカスタマイズ可能になることがアナウンスされている。
この新拡張パックの発売日は今のところ未定だ。The Burning Crusadeのときにそうだったように,さらなる新要素が今後オフィシャルサイトなどで少しずつ明らかになっていくことが予想される。なおこのサイトでは,ムービーも公開されている。おそらく本作のリリースはしばらく先だろうが,今はこれらサイトの情報を見つつ,やきもきしながらさらなる新情報を待ちたい。(ライター:星原昭典)
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