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ガンホー,「ラグナロクオンライン 2005年上半期計画発表会」を開催
2005/01/25 23:50
 本日1月25日,ガンホー・オンライン・エンターテイメントは,東京は港区青山のダイヤモンドホールで,「ラグナロクオンライン 2005年上半期計画発表会」を開催した。
 昨年(2004年)同社は,ネオ・オリエンタルMMORPG「TANTRA」の発表や,「ラグナロクオンライン」(以下,RO)の世界最強ギルド決定戦「Ragnarok World Championship」への参戦,また地上波アニメ「RAGNAROK THE ANIMATION」の放送など,同社のフラッグシップタイトルであるROを中心に,多くの展開を行ってきた。自社のサービスタイトルを増やすマルチタイトル戦略もじわじわと効果を発揮しており,現在でもガンホーIDをもつ会員数の推移グラフはキレイな右肩上がり。実際に会員数は,12月時点で約79万人に達している。

 この日は,2004年に行った施策の成果やまとめ,そして2005年に行われるROのアップデート情報や,ゲーム以外の試みについての内容が公開された。

■2005年は,引き続き新規層開拓を行いつつ,
  ユーザーコミュニティを活性化

 最近,ガンホーの代表取締役社長の森下氏が口を酸っぱくして話しているのが,"コミュニティ"というキーワード。
 元々ガンホーは,自社の会員情報を管理するためのガンホーID(GID)と,ROやTANTRA,ポトリスといったコンテンツ個別の利用情報を管理するためのアトラクションID(AID)というID体系を採用している。同社はこの2系統のIDに関して,ROサービス開始初期の構想では,いわゆるテーマパークでいう入場利用"券"(GID)と,アトラクション利用"券"のような関係にあると説明していた。しかし現状を見ると,GIDは基本的に"個人識別子"だけの役割を果たしており,それぞれのコンテンツ利用者同士を結びつけるような活用はされていない。

 上記を踏まえて,2005年以降のガンホーは,マルチタイトル戦略による新規層開拓はもちろん,ツールなどの利用によるコミュニティ機能の強化や活性化に取り組む。
 主な事業展開としては,ROなどに見られるワンソース・マルチユース展開,マルチタイトル展開,インターネットカフェなどの販売チャネルを増やすチャネル展開,そして新機軸を打ち出して新たな層を開拓するオリジナル開発タイトルのリリースなどと,(最後はともかく)これまでと同様のもの。ただし,上記を"オンラインコミュニティ"として結びつけることで,ガンホーのコンテンツに集まったユーザーを引き留められる魅力をつけようというのが,今後の目標だ。
 そして最終的には,まとまったコミュニティに対して,音楽ダウンロード販売や映像/アニメのストリーミング配信などのサービスを提供することで,ビジネスに結びつけようというわけである。

■ROのドラマ!? ……じゃなくて,
  ROも出てくる純愛ラブストーリー


 その"開拓"の部分で,ゲーマー以外の層に対してオンラインゲームのプロモーション効果を狙いつつ行われるのが,短編ドラマ番組「mahora☆ −まほらのほし−」(以下,まほらのほし)の放送と配信だ。
 まほらのほしは,現在ドラマやCMで活躍中の加藤ローサさんと,若手芸人の劇団ひとりさんが主演を努める純愛ラブストーリー(あらすじは,下の発表資料を参照のこと)。

 この短編ドラマ番組は,2005年2月11日(もう間近だ)より,地上波で順次放送が開始される予定。もちろん"Gungho.jpへの導線"の役割もあるので,ガンホーの公式サイトで同コンテンツのオンデマンドストリーミング配信が行われたりもする。
 さらにまほらのほしは,予告編,本編,特別編,ディレクターズカットという4種類のコンテンツに分割されており,地上波,公式サイト,公式サイト以外の大手ブロードバンド放送局といった単位で内容に変化をつけつつ,放送/配信される予定だ。

 ただしこの番組の内容は,完全なガンホー&ROのプロモーションというものでなく,登場人物がROのプレイヤーだったりする程度で,基本的にはゲームの知識がない人でも問題なく楽しめる,いわゆる"ドラマ"だ。森下氏の言葉を借りれば,あくまでも"オンラインゲーム"という存在を非ゲーマー層に認識させるもの,である。
 確かに,今が旬の俳優を採用,そしてテーマソングが「Do As Infinity」(avex)だったりと,メディアミックス展開の一部として企画されたアニメーション「RAGNAROK THE ANIMATION」などとはずいぶん趣(おもむき)が異なる。そういう意味では,実に試験的なプロモーション方法であり,放送後のGID登録数に顕著な変化が見られるのかどうかが楽しみだ。




■ROの上半期ロードマップと,実装間近の「転生システム」
 上記の発表のあと,お待ちかね,同社のフラッグシップタイトル「ラグナロクオンライン」の上半期ロードマップおよび,実装時期の発表が待たれていた「転生システム」についての説明が行われた(余談だがこの日,質疑応答以外のセッションは,すべて森下氏がプレゼンテーターを務めていた)。

 まず森下氏は,ROの現状のステータスについて発表。ROにおいて,メディアミックス展開/オフラインイベント展開/チャネル展開,さらに決済手段の増加などが着実に効果をあげており,2004年12月時点でのアトラクションIDは,ガンホーIDを凌ぐ88万以上(2005年1月現在では90万を超えている),最大同時接続者数も10万4千人(!)に到達していると報告した(驚異的な数字ということは誰しも認めるところだろうし,これが正式サービスインから3年経ったタイトルの現状というのだから凄い)。

 今回発表されたロードマップは,やはりゲームのアップデートに関するものだ。
 発表によると,2005年上半期に行われるアップデートは1stから3rdという三つのフェイズに分割されている。以下に,実装予定日と概要を掲載しておこう。

「ラグナロクオンライン」2005年上半期ロードマップ

【1st Update 2005年2月15日】

・転生システム実装
 "2次職業であること" "ベースレベルが99/ジョブレベルが50に到達していること" "ユミルの書を読んでいること"という三つの条件をクリアすることで,新たに追加される「上位2次職」に就くことができる(ちなみに,現在上記の条件をクリアしているのは,約2万キャラクターとのこと)。本日付けのアップデートニュース(「こちら」)でもお伝えした通り,上位2次職は基本ステータスが高いなどの特典があるほか,「ホワイトスミス」が"精錬"可能になるなど,既存の職業に特徴あるスキルが追加されたりもするのだ。
 また転生システムにまつわる事柄として,韓国で議論(記事は「こちら」)を呼んだ「スキル再配分」についてRO制作担当の廣瀬氏に伺ったところ,「転生システム実装のタイミングでは行わないが,今後の予定は決まっていない」とのこと。まぁ理由は,先ほど示したニュース記事の末尾にあるとおりだ。

・カプラ倉庫拡張
 倉庫に保管できるアイテムの最大数を,100から300に変更。

・ギルドメンバー上限数の拡張
 ギルドを拡張するごとに増えるメンバー数を,+2人から+4人に変更。より大規模なギルドの作成に対応する。




【2nd Update 2005年4月】

・マップの追加
 中国のマップ「龍之城」,新婚旅行用マップ「ジャワイ」を追加。さらに,既存の都市であるフェイヨンのリニューアルが行われる

・初心者サポートの強化
 初心者修練所をリニューアルし,初心者クエスト・案内板を設置。

・離婚システムの実装
 結婚したキャラクター向けの「離婚システム」を実装。

 なおこの2ndアップデートが,Episode4.0からNew Episode(名称は未定)への変わりめとなる。

【3rd Update 2005年】

・ROのグローバルプロジェクト第4弾,新天地「アユタヤ」の追加
・上位2次職(2-2)新グラフィックスの実装
・養子縁組システムの実装
・マリッジスキルの仕様変更
・神器アイテムの追加
・スーパーノービス最大ジョブレベルを99に拡張
・ギルドスキルの拡張

【2005年下半期以降】

・シュバルツバルド共和国の都市を徐々に公開。「鋼鉄アイアンブロック(仮称)」など
・アルデバランターボトラックの実装
・職業別クエストの実装




■ROにまつわるその他の動き
 上記のアップデート以外にも,ROにはさまざまな施策が用意してある。携帯電話で遊べるモバイルゲームの中には,実はRO本体と連携できたりするものもある。以下にザッと記載しておくので,実装時期は未定ではあるが,記憶にとどめておいてほしい。(Gueed)

【ラグナロクモバイル(ゲーム)】
 六つの職業から一つを選んで,町とフィールドで構成されたマップを冒険するアクションRPG。NPCのカプラ職員,モンスターのポリンなど,ROでもお馴染みのモンスターが登場する。
 面白いのは,ラグナロクモバイルで得たアイテムを,ROのゼニーに変換できる点。現在,自宅やネットカフェでプレイできるROを,外出中にも楽しめるようにするというコンセプトだ。

【GvG日本大会(イベント)】
 ギルド vs. ギルドをテーマとした,ROの対戦イベント。「こちら」の記事にあるラグナロクオンラインの世界最強ギルド決定戦RWC(Ragnarok World Championship)にちなんで,RJCと仮称されている。2005年夏,日本の都市で東京に次いでROのプレイヤー人口の多い大阪で開催予定。

【らぐジェネ(インターネットTV番組)】
 「ラグナロクTV」の後継となるインターネットTV番組「らぐジェネ」を配信。新パーソナリティは,ROの熱狂的プレイヤーでもある声優の植田佳奈さん,森永理科さんを起用。GvGの魅力を紹介すると共に,出張Webヘルプデスクなども行う。「あっ!とおどろく放送局」「SHOWMAN'S TV」「アニメイトTV」で,2005年1月29日(23:00)より放送開始。

「ラグナロクオンライン」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

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【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.01/20050125235000detail.html