[韓国ゲーム事情#443]オンラインサッカー「eXtreme Soccer」の最新情報が公開に
Kimの韓国最新ゲーム事情#443
オンラインサッカー「eXtreme Soccer」の最新情報が公開に(2005/12/5)
Text by Kim Dong Wook特派員
SONICANT社が開発中のオンラインストリートサッカーゲーム,「eXtreme Soccer」の最新情報を入手したので,早速お伝えしよう。
本作が,「日常からの解放」を謳うExtreme Sportsの魅力をコンセプトに制作されていることは,以前お伝えしたとおりだが,より詳細な5種類の文化コンセプトが今回明らかになった。その5種類の文化コンセプトは,以下のとおり。
■「eXtreme」のコンセプト:eXtreme Park,ストリートファッション,ハードコア ■「Hip-Hop」のコンセプト:地下鉄の駅前広場,Hip-Hopファッション,Melody&Rap ■「Bike Rider」のコンセプト:高架下,レザーファッション,ヘヴィーメタル ■「FreeStyleer」のコンセプト:公園,スポーツファッション,ソフトロック ■「Gangstar」のコンセプト:廃車置き場,ギャングファッション,GangstarRap
このように,本作には若者文化のコンセプトごとに,ホームグラウンド,ファッション/アクセサリ,BGMが用意される。プレイヤーは,選択した文化コンセプトを通じて,自分と趣味が似ている仲間を見つけ,フレンド登録やプレイを気軽に楽しめるというわけだ。
コミュニティを育む仕組みとしては,「クラブ」という概念も存在する。クラブは,一般的なMMORPGでいうところの「ギルド」「クラン」に相当する小社会。クラブに所属するプレイヤーは,クラブ会員限定のユニフォームセットを装備することで,各種能力が向上したり,「チームコンボ」という特殊な連携技が使用可能になったりするという。 会員にさまざまなメリットが与えられるクラブを用意することで,ゲーム内コミュニティの強化を図り,プレイヤーのゲーム離れを抑止したいというSONICANT側の戦略は,作品単体としてではなく,サービスとしての意味合いが強いオンラインゲームにおいて,基本的だが非常に有効なものといえるだろう。
以前の記事でも触れたが,本作では,試合を通じてプレイヤーキャラクターのレベルを上昇させることで,さまざまなポジションへの転職(?)が可能だ。基本的には,フォワード/ミッドフィルダー/ディープフィルダー/ゴールキーパーという4種のポジションが用意されており,キャラクターが成長することで,より細分化されたポジションにつくことが可能なのである。各タイプから派生する細分化ポジションは,以下のとおり。
■フォワード:攻撃力特化のストライカー/個人技特化のセンターフォワード/アシスト力特化のウィング ■ミッドフィルダー:攻撃力特化の攻撃型ミッドフィルダー/パス力特化のセンターハーフ/守備力特化の守備型ミッドフィルダー ■ディープフィルダー:攻撃力特化のリベロ/パス力特化のセンターバック/守備力特化のスウィーパー ■ゴールキーパー:攻撃力特化の攻撃型ゴールキーパー/守備力特化の守備型ゴールキーパー
なお本作の制作に,ペレやロナウジーニョから極めて高い評価を得ているWoo Hee Yong氏が関わっていることも以前紹介したが,氏の華麗なアクションを再現するために,新たな技術が導入されたことも今回明らかになった。 一般的なモーションキャプチャ技術では,正確なモーションデータを入力/活用できるという長所があるが,コストが高く,エンターテインメント性の高い誇張されたアクションには不向きという短所もある。 そこでSONICANTは,四方八方に設置した計10台のカメラが捉えた映像から,アニメーション制作に必要な部分のみを採用/活用する「Live Action Capture」という技術を採用したという。これにより,Woo氏のトリッキーなアクションを効率良くデータ化することが可能になり,実演者であるWoo氏にかかる負担も極力軽くできるわけである。 Live Action Captureによって,Woo氏のスタイリッシュなアクションがどのように表現されるのか。その点に関しては,ゲームファンだけでなく,サッカーファンにとっても注目といえるだろう。
さて,気になる収益モデルに関しては,同社の社長であるChang Sng Ok氏が,次のように語ってくれた。 「基本的には,FreeStyleやPangyaと同様,アイテム課金を採用する予定です。しかし本作では,今まで存在しなかった,革新的なビジネスモデルを準備中です。現時点で詳細を語ることはできませんが,この新しい方式は,アイテム課金という業界のトレンドを変えるものになるかもしれない,と予想しています」 革新的なビジネスモデルとは,どのような課金方式なのだろうか。まったく,色々な意味で「気になる」タイトルである。
現在,社内でのαテスト中であるという本作。すでに,日本,中国,台湾,アメリカなどから,多くのパブリッシャが殺到しているとも聞いている。 同社の関係者によると,「ほかのどの国よりも,日本のパブリッシャからのオファーが多い状況です。日本のパブリッシャの熱意や積極性には惹かれるものがあるので,日本でのサービスインが早まる可能性もあるでしょう」とのこと。実際に遊べるようになる日はもう少し先になりそうだが,今後も本作の動向からは,目が離せそうにない。
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