Acclaim Games,MMORPG「2Moons」の制作を発表
「DEKARON」より
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Acclaimという名前を聞いて懐かしさを感じるゲーマーの年齢はまあ,低くはないはず。1987年に設立されたAcclaimは,PCゲームよりはコンシューマ機用のタイトルを多数リリースし,一時代を築いたメーカーである。有名なところでは「Motal Combat」「Burnout」「Double Dragon」などの名前が挙がるだろう。とはいえ,発売された多くのタイトルは「練りに練りこまれた」ものより,映画やコミックスをライセンスしてパパッと作ってみました的なものが多く,そのため業績は急降下。2004年には100万ドル以上の負債を抱え,事実上の倒産に陥った。 翌年8月,このAcclaimの名前を買ったのがHoward Marks氏だ。彼は元Activisionの重役で,一説にはこの名義購入に10万ドルを支払ったという。欧米のゲーマーにとって,いまだにAcclaimの名前には神秘的な訴求力があるのだろう。Marks氏は2006年Acclaim Gamesを設立し,本格的な事業に乗り出したが,事業計画によると同社の狙いは「オンラインゲームでアメリカのトップブランドになる」ことだ。
いささか前置きが長くなった。そんなAcclaim Gamesは本日(8月9日),同社初のMMORPGとなる「2Moons」の制作を発表した。これは,M(成人)指定のアクションをメインにおいたタイトルとなり,基本料金無料で誰でも自由にダウンロードして遊ぶことができる。 また,プロデューサーとしてDavid Perry氏が起用された。Perry氏は24年以上にわたってゲーム業界で仕事をしてきた人物で,最近の仕事としてはAtariから発売された,「Enter the Matrix」「Matrix: Path of Neo」がある。さらに,クリエイティブパートナーとして選ばれたのがSunghun Baek氏で,同氏は韓国GameHiのチーフテクニカルオフィサー兼デザイナーも務めている。と,ここまで聞いて「ははん」と思ったあなたはいい勘してます。Matrixといえば,マーシャルアーツ。GameHiといえば「DEKARON」の開発元。 この新MMORPG「2Moons」は,近接戦闘およびPK(プレイヤーキリング)をセールスポイントにしたDEKARONのゲームシステムを使い,そこに欧米デザイナーの制作したグラフィックスと,異なるバックグラウンドストーリーを用意したMMORPGになる予定だ。 Acclaim GamesのCEOであるMarks氏は「David氏はゲーム界のスーパースターであり,彼の最初のMMORPGは“ゲーム”のあり方を大きく変えるだろう」とアナウンスしている。 さらに詳しい情報は今後数か月のうちに告知される予定だ。(松本隆一)
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