Kimの韓国最新PCゲーム事情#618
“ポストゲットアンプド”を狙うコミカル格闘アクション「KoongPa」(2006/11/6)
Text by Kim Dong Wook特派員
「KoongPa」は,ChinaJoy 2005でのレポート記事で紹介した,NDOORSのコミカル格闘アクションゲーム。そのKoongPaが,韓国内で絶大な人気を誇る「GetAmped」(邦題 ゲットアンプド。現タイトル名「ゲットアンプドR」)を脅かす存在となりつつある。
最近,NDOORSとNEXONとの間で,本作の韓国でのパブリッシング契約が締結されたことは,KoongPaというタイトルに注目すべき理由の一つといえる。なぜならNEXONは,あるゲームをパブリッシングするかどうかについて,各部門の責任者達が数回にわたって審査する「ハードリングシステム」を採用しており,それをパスしたことだけでも,なかなかクオリティの高いゲームだと考えられるからだ。
本作は,特性の異なるコミカルなキャラクター達が登場する格闘アクションゲーム。さまざまな技を繰り出せるコンボシステムや,非常に派手な特殊効果を特徴としており,ゲームモードには,8人までのプレイヤーが参加できるデスマッチや,最大4人対4人でのチーム戦などが用意されている。子供から大人まで,幅広い層のゲームファンに受け入れてもらえることを考慮しつつ,キャラクターデザインを行ったとのことだ。
本作では,キャラクターや背景は3Dで表現されているが,奥行きの概念はなく,基本的に左右方向への移動およびジャンプしか行えない。これは,よりシンプルでアクション性の高いゲームにするための配慮だという。 しかし,戦いが展開される層が一つのステージの中に複数用意されており,キャラクターがそれぞれの層を行き来して戦えるようになっている。この「マルチライン背景システム」により,シンプルながらも戦術性が要求されるゲームに仕上がっているようだ。
また本作は,「変身ゲージ」が100%に達すると,高い戦闘能力を持つスーパーヒーローに変身する「キャラクター変身システム」を備えている。スーパーヒーローになるとさまざまな必殺技を使えるので,戦いの流れを一気に変えたいときに有効だ。しかし,変身に失敗して亀になってしまい,逆に不利な状況に陥ることもあるため,決着がつくまで気を抜けないだろう。 スーパーヒーローは,今後のアップデートで続々と追加される予定となっており,またキャラクターのレベルが上がるとスーパーヒーローが成長するシステムの導入も検討されている。
さらに本作には,対戦ゲームで重要な要素の一つである打撃感を演出するための「Sound Visualization System」が取り入れられている。これは,相手を打撃したときの音と共に,コミックに見られるような,音を表現する文字が表示されるというもの。 もちろん,キャラクターにさまざまなアイテムや武器/防具などを装着し,個性を発揮することも可能だ。
NDOORSのCho, Sung Won社長は,「長い時間をかけて開発したタイトルなので,そのゲーム性には自信を持っている。そして,NEXONを通じ,韓国国内でサービスできるのは大変喜ばしいことだ」と胸を張る。また日本市場への進出については,条件面よりも,KoongPaのサービスを成功させられる意欲的なパートナーと手を組むことを重視しているという。 同氏は,ゲームショウ「G★ 2006」がまもなく韓国で開幕するので,その会場で日本のパブリッシャと話ができることを楽しみにしているとコメントした。
なお本作は,2006年中に韓国で第一次クローズドβテストが実施される予定となっている。
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