[GC 2007#025]発売前に映画化が決まったIOの新作「Kane & Lynch:Dead Men」とは
IO Interactive Jene Peter Kurup氏
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毛がない孤高の殺し屋が活躍するアクションゲーム「ヒットマン」で知られるIO Interactiveの新作「Kane & Lynch: Dead Men」が,欧州でのパブリッシャであるEidos Interactiveのクローズドブース内で展示されていた。日本での発売が未定ということもあり,4Gamerではほとんど紹介してこなかったが,今回は開発元のIO InteractiveのディレクターであるJene Peter Kurup氏の話を交えつつ,その概要をお伝えしよう。 本作は,死刑囚監房へ運ばれている最中に出会ったKaneとLynchが,数々の困難なミッションをこなしていくという,小隊ベースの三人称視点アクションゲームだ。プレイヤーは,KaneとLynchを交互にプレイしながらストーリーを進めていく。ゲームスタイルは,オープンフィールド内で自由にミッションこなしていくような「GTA」タイプではなく,基本的にストーリーに沿って進めていくタイプである。とはいえ,実際に戦うフィールドは広く,廃工場や雑居ビルなどがいくつもあるステージ内で,敵(主に警察)と激しい銃撃戦を繰り広げる。
いかにもハリウッド映画に出てきそうなコンビが活躍するのだが,なんと本作はすでに映画化が決定している。ゲームの映画化は決して珍しい話ではないが,まだ発売されていないゲームとなると,かなり異例といえる。映画化権を買い取ったLionsgateは,本作に映画っぽさを感じ取ったのだろう。
デモンストレーションでは,次から次へと刑事モノ映画のクライマックスのような,複数人での激しい銃撃戦が行われていた。なんだか映画のおいしいシーンばかりを連続で見せられているような錯覚に陥るが,これが本作の特徴なのだという。常に四方を囲まれたような状況で,目の前に現れる敵を片っ端から撃ち倒して活路を開き,ミッションを進めるのだ。 ステージには日本を舞台にしたものもあり,銃撃音や爆発音に混ざって,日本語が聞こえてくることもあった。いかにも日本語を覚えたてのような人がしている発音ではあるが,そのへんはご愛嬌。B級以下の香港映画に出てくる日本語とどっこいどっこいでもあるし,正直,ゲームに直接関係する箇所ではないので,気にすることはない。だが,Kurup氏自身はその出来を気にしているようで,筆者に尋ねてきたほどだ。
ゲームの視点を三人称にしたのは,隠れながら進む,物陰からひっそりと撃つ,といった要素をゲームに盛り込むからだという。なので,物陰から銃口だけを敵に向けて攻撃するといったことも可能だ。デモプレイを見ている限り,敵のAIはかなり利口で,お互いにカバーし合って物陰をうまく使いながら,プレイヤーキャラクターへ攻撃をしかけていた。この賢い敵に対抗するには,やはり物陰を利用しつつも,常に移動して背後をとられないようにするといった工夫が必要になる。ストーリーや設定に負けることなく,ゲームの基本部分はしっかりしているので,あとは予定どおりに発売されるのを祈るばかりだ。
ちなみに,本作にはマルチプレイモードが用意されるのだが,Kurup氏によると,デスマッチやキャプチャー・ザ・フラッグといった定番ものも用意するが,それとは別に「いままでにないもの」を準備しているのだという。こちらについては続報を待ちたい。(noguchi)
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Kane & Lynch: Dead Men |
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