Microsoft&Razer,共同開発のゲーマー向けマウス「Habu」発表
Microsoft Habuのイメージ
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MicrosoftとRazerは,Games Convention 2006に合わせて,共同開発のゲーマー向けマウス「Microsoft Habu」(以下Habu)を発表した。2006年10月に,69.95ドルで北米市場向けに発売される予定だ。
Razer製マウスのネーミングルールに従うなら,おそらく沖縄地方に生息するヘビの一種「ハブ」から名前を取ってきたと思われるHabu。正体はワイヤードタイプのレーザーセンサー搭載マウスで,公開されている画像を見る限り,「Microsoft Comfort Optical Mouse 3000」を右手用にアレンジし,さらに“Razer的な味付け”を加えたような印象を受ける。 とくに,2個のメインボタンが非常に大きかったり,これまでのMicrosoft製マウスでは考えられなかったような形で青色LEDが埋め込まれていたりするあたりは,いかにもRazerといえるだろう。
さて,ニュースリリースによれば,Habuは以下のようなスペックのマウスであるという。
- 解像度は最高2000dpi。「On-the-fly DPI」によりゲーム中でも解像度設定を変更可能
- しばらくマウスを動かしていなくても待機モードに入らない「Always-On」機能を搭載
- 16bitフォーマットで読み取ったデータを転送
- 秒速45インチ(1.143m)の速度でマウスを動かしても追従可能
- 7個のボタン(メイン×2,左サイド×2,スクロールホイール,スクロールホイールの近くに小型×2)はプログラマブルで,コマンドを割り当て可能
- サイドボタンは“サイドパネル”ごと取り替えられるようになっており,ボタン配置の違いで2種類が標準で用意されている。これによりさまざまな手の大きさや個人の嗜好に対応可能
- 内蔵メモリにマウスの設定を保存可能
- テフロン加工済みのマウスソールを採用
- 細く,動きの妨げにならないワイヤーを採用
真上から。右側が“張り出し”ており,右手用であることがよく分かる
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スペックのいくつかに,見覚えのある人もいるだろう。そう,Habuのスペックは,Razer製のレーザーセンサー搭載マウス「Razer Copperhead」や,同製品用に予定されていたオプションとよく似ているのだ。Microsoftブランドの新製品という位置づけのHabuだが,その実,Razer Copperheadの後継製品と説明するほうが正しいのかもしれない。
思い返してみると,Razer Copperheadは,初期不良の多さと,それに対するRazer側の対応のマズさなどがあって,ブレイクしきれなかった製品である。また,Microsoftも,ゲームデバイス市場再参入第一弾のゲーマー向けマウス「Microsoft Laser Mouse 6000」の性能が今一つだったという経緯がある。その意味で,Habuは,失敗の許されない両社による,起死回生の一撃となる(可能性を秘めた)ゲーマー向けマウスといえるだろう。Razerの企画力と,Microsoftが持つ一定の品質&販売&サポートは,確かにちょうど補完関係にあるような気もする。
4Gamer読者には釈迦に説法だが,MicrosoftもRazerも,マウス業界ではよく知られたメーカーだ。そんな両社のコラボレーションだけに,日本市場への展開も含め,続報に期待したい。(佐々山薫郁)
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