ATI Technologies(以下ATI)は,同社製グラフィックスチップおよびグラフィックスコア用ドライバ「Catalyst」の最新版,「Catalyst 5.13」をリリースした。すぐにダウンロードしたい人は最新ダウンロードページからどうぞ。
ドライバを毎月一回のペースで更新するATIからすると,明らかに異例といえる“2005年13月版”Catalyst。こういった特殊なバージョンが登場した理由についてATIは,搭載グラフィックスカードが発売されていながら,Catalyst 5.12でサポートされていなかったRadeon X1600シリーズに対応するためとしている。同時に,Radeon X1800シリーズのCrossFireがサポートされた点もトピックだ。
このほか,Avivo Technology周りが大きく進歩したのもCatalyst 5.13の特徴である。まず,H.264コーデックのデコードに当たってのハードウェア支援が可能になった。さらに,DVD-Video再生時における大幅な画質向上も果たされたという。
ちなみに,ゲームに関するバグフィクスは,CrossFire動作時に「F.E.A.R.」のパフォーマンスが上がらない問題が解消された程度。「Battlefield 2: Special Forces」で一部の描画がおかしくなる問題や,「Dark Age of Camelot」でゲームが終了してしまう問題などは依然として残っている。詳細は前出の最新ドライバページから移動できるリンク先で英語版リリースノートをチェックしてほしいが,こういった問題の解消は,2006年1月版となる「Catalyst 6.1」以降を待つ必要がありそうだ。
いずれにせよ,Radeon X1600シリーズのユーザーや,Avivo Technologyに期待してRadeon X1000シリーズを入手した人にとっては,待望のアップデートといっていいだろう。ドライバアップデート作業自体は自己責任となるので,注意しつつ,導入してみてほしい。(佐々山薫郁)
|