DirectX 10対応グラフィックスカードはあと半年でお払い箱に?
2007年8月5日からの週に米国サンディエゴで行われた「SIGGRAPGH 2007」の会場において,Microsoftの技術者が「DirectX 10.1(=Direct3D 10.1)に,現状のDirectX 10対応GPUは対応できない」と述べたとされる報道が,海外で少しばかり波紋を呼んでいる。
これは英国のIT系ニュースサイト「The Inquirer」によるもの。同サイトは誇張気味の表現を多用するメディアで,今回も当該記事では,「DX10 hardware is already obsolete」(DX10ハードウェアはすでに時代遅れ)なんて小見出しが踊っている。 ただ,MicrosoftはDirectX 10以降,仕様の一貫性を重視する方針を打ち出しており,DirectX 10.1で“新しい仕様で一貫される”ことになる以上,既存のDirectX 10対応GPUがDirectX 10.1の仕様に対応できないのは,いわば当たり前の話。この件に関する4Gamerの取材にNVIDIAも「Microsoftが発表した内容のとおりです」と簡潔な回答を寄せるに留まっており,とくに驚くには値しない。
むしろ気になるのは,The Inquirerの記事に,DirectX 10.1がWindows Vista Service Pack 1に合わせてリリースされるとあること。Windows Vista Service Pack 1は早ければ2007年内にリリースされるという情報もあるので,つまりDirectX 10.1は年内に導入される可能性が出てきたということだ。 もちろんこのスケジュールは,Microsoftが発表したわけではなく,あくまでThe Inquirerがそう報じたに過ぎない。とはいえ,GeForce 8やATI Radeon HD 2000シリーズのGPUを搭載したグラフィックスカードの購入を考えている人には看過できない情報なのは確か。Microsoftには報道の真偽も含め,何らかの公式声明が望まれるところだろう。(ライター:奥谷海人)
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