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「新次元ゲイム ネプテューヌVII」のゲーム内容を開発陣がプレゼン。発売前に本作がどんなゲームなのかをおさらいしておこう
コンパイルハートから2015年4月23日に発売が予定されている,PlayStation 4用ソフト「新次元ゲイム ネプテューヌVII」(以下,ネプテューヌVII)。現代のゲーム業界をモチーフとした「ゲイムギョウ界」を舞台に,架空のゲームハードを擬人化したヒロイン達の活躍を描く「ネプテューヌ」シリーズの最新作である本作を,開発陣が直々にプレゼンしてくれた。
本稿では開発陣の解説をもとに,ネプテューヌVIIのゲーム内容についてまとめていく。購入予定のファンはもちろん,本作がどんなゲームなのか知りたい人も,ぜひご一読いただきたい。
「新次元ゲイム ネプテューヌVII」公式サイト
世界観が異なる3つの次元を舞台に
トリロジー作品のように展開していく物語
本作の舞台となる世界は,「零次元」「超次元」「心次元」という3つの次元に分かれている。そのうち超次元がおなじみのゲイムギョウ界で,零次元と心次元はまったく異なる世界になっている。ネタバレになるので具体的な展開については伏せておくが,超次元と心次元では進行ルートがいくつかに分岐し,場合によってはパーティ編成も変更しながらゲームを進めていくことになる。
零次元 |
超次元 |
心次元 |
最初にプレイすることになる零次元では,早くも新キャラクター「天王星うずめ」が登場。主人公のネプテューヌと妹のネプキアが彼女と出会うストーリーが展開される。ここは,プレイヤーが世界観やゲームシステムに馴染むために,やれることがある程度限定されているのだが,本作のためにイチから構築された世界であり,そのボリュームも全体の4分の1近くあるそうで,単純なプロローグ章というわけではない。
続く超次元では,従来のシリーズの流れを汲んだゲイムギョウ界で,4人の守護女神(とその姉妹)の物語が描かれている。開発陣の解説によると「零次元が基本編なら,この超次元は応用編」となっている。システム部分でもやれることが一気に増える,ゲームのメインともいえる章だ。
そして心次元では,上記2つの世界での物語が集約され,それまでのプレイヤーの遊び方によって変化する,複数の結末が用意されているという。
各次元には,それぞれ「零次元ゲイム ネプテューヌZ 崖っ淵女神のラグナロク」「超次元ゲイム ネプテューヌG 黄金の先導者 ギョウ界改変のエグジスタンス」「心次元ゲイム ネプテューヌH トリロジーファイナル そして伝説へ」というサブタイトルがつけられ,さらにオープニングとエンディングが用意されているので,3部作のゲームを順番に楽しむ感覚でプレイできる。ちなみにゲームのプレイ時間は,平均で50〜60時間程度のボリュームがあるそうだ。
新キャラクター「天王星うずめ」に要注目!
より可愛くモデリングされたキャラクターも魅力
3つの次元を舞台に活躍するのは,架空のゲームハードをモチーフとした守護女神達だ。ネプテューヌを始めとしたおなじみのメンツのほか,やはり注目なのは新キャラクター天王星うずめの存在だろう。零次元の住人である彼女は,ゲーム開始早々に出会える重要人物で,一人称が「俺」という男勝りのキャラクターだが,女神化した姿である「オレンジハート」の見た目や,性格の大きなギャップにはきっと驚かされるはずだ。
また守護女神達のライバル的な存在としてゲイムギョウ界を統治する「ゴールドサァド」の4人や,うずめと同様,零次元で登場するもう一人のネプテューヌ(通称「大人ネプテューヌ」)などの新キャラクターが,物語の中でどのように関わってくるのかも気になるところ。プラットフォームがPlayStation 4になったことに合わせて,シリーズのレギュラー陣も含め,キャラクター達はより可愛くモデリングされているので,とくにそのフォルムやモーションがしっかり見られるバトルシーンは要注目だ。
また彼女達を含めたゲイムギョウ界の世界観は,新旧のゲーム業界の事情を知っていれば,必ずどこかでニヤリとできるはず。擬人化された架空のゲームハード達が,新参のライバルにその座を奪われる危機に陥っていたり,敵の秘密結社が「アフィ魔X」で,その幹部に「アフィモウジャス」「ステマックス」なんて名前が付けられていたりと,要所にちりばめられたネタ探しをするのも本作の楽しみの1つだ。
新要素の導入でバトルシステムが大幅にパワーアップ
位置取りが重要な戦略的なバトルが楽しめる
本作のストーリーは,次元ごとに用意されたボードゲーム風のワールドマップを移動しつつ,要所にあるタウンやダンジョンなどのポイントに足を運ぶことで進んでいく。最初は移動できる場所が限られているが,ゲームを進めることで行ける場所が増えていき,特定の場所ではプレイヤーが自分でルートを開拓する「ルートビルド」によって,新たに冒険できるエリアが広がるという仕組みだ。ルートビルドにはクレジット(お金)が必要で,近道や特別なポイントへのルート開拓には,大量のクレジットが必要になることもある。
ワールドマップ上ではランダムで,ダンジョン内では敵シンボルと接触することでバトルが発生。バトルは前作同様の「ユニットターン制」で,バトルフィールド内を自由に移動しながら(1ターンで移動できる範囲には制限がある),コマンド入力による行動が行える。
さらに本作では,敵の部位を特定の方向から攻撃して破壊する「パーツブレイク」や,仲間同士でつないだラインで敵を囲むことで発動できる「フォーメーションスキル」が用意されたことで,バトルフィールドでのキャラクターの位置取りの重要性が増している。
とくにパーツブレイクは,パーツを壊すことで敵の特定の攻撃を封じたり,ドロップアイテムや入手経験値が増えたりといったボーナス効果があるので,積極的に狙っていきたい。中には,先にパーツを破壊しないと本体にダメージを与えられない敵も存在する。
そしてもう1つ,本作で新たに導入されたのが,高さ40mを超える巨大ボス「ダークメガミ」と戦う「巨大戦」。ここでは通常攻撃が使用できなくなり,ダークメガミを囲むように小島が浮かんだ専用フィールドで,スキルや連携攻撃を使って戦うことになる。巨大戦では,スキルに必要なSPが毎ターン少しずつ回復していくので,強力なスキルをどんどん使って攻撃を仕掛けていこう。
こうしたバトルで戦う女神達は,「女神化」という変身によってパワーアップするのがシリーズの伝統となっているが,本作では女神化した状態から「エグゼドライヴゲージ」を消費して,さらにもう一段階変身する「ネクストフォーム」が追加されている。
スキルの威力の上昇やネクストフォーム専用の「エグゼドライヴ」(いわゆる必殺技)の存在など,バトルで圧倒的に優位に立てるのはもちろん,何よりも女神達の,次世代を超えた新世代の変身姿を見られるのが嬉しいところ。なおネクストフォームに変身できる女神は,ネプテューヌ,ノワール,ブラン,ベールの4人のみとなっている
RPGなのに残機0で即ゲームオーバー!?
恐怖の「ネプランカーダンジョン」
本作はゲーム業界をモチーフにしたゲームということで,ゲーム中のおまけ要素として,現実のゲームメーカーやゲームタイトルとのコラボレーションを積極的に行っているのも魅力の1つだ。そのうち,すでに発表されているコラボ要素が「ネプランカーダンジョン」。名前を聞いてピンとくる人は多いだろう,あの名作(迷作!?)「スペランカー」とのコラボダンジョンで,その内部は同作をモチーフとしたものになっている。
ダンジョンの基本構造自体はネプテューヌVII本編と同じで,敵として登場するゴーストに接触するとバトルになったりするのだが,同じ感覚で探索しようと思うと痛い目にあう。モチーフとなったスペランカー同様,移動時のちょっとした段差からの落下やコウモリのフンに当たることで“残機”が1つ減ってしまうのだ。パーティをどんなに成長させていても,RPG的な強さはまったく関係なく,残機が無くなれば本編もろともゲームオーバーになってしまうという,事前セーブ必至の厳しいダンジョンなのである。
実際に動いているところを見せてもらったが,開発陣の操作をもってしても,思わぬところであっさりとゲームオーバーになっていて,一筋縄ではいかないことがよく分かった。あくまでおまけ要素で,必ずしもクリアする必要はないのだが,苦労の先に一体何が待っているのかは,かなり気になるところ。ちなみにこのネプランカーダンジョンは,前述のルートビルドでマップを開拓することで行けるようになるとのことだ。
ここまで開発陣の説明などから気になったところをざっと紹介してきたが,楽しめそうな要素はまだまだ用意されていて,とてもすべては書ききれそうもない。ゲーム業界や架空のゲームハードをモチーフとした世界観や,キャラクター全員が可愛い女の子という,分かりやすい部分だけに目がいきがちだが,純粋なRPGとして細部までしっかりと作り込まれているという印象を受けた。
東風輪氏は取材の締めくくりに,「このネプテューヌVIIは,自分達の思いをたくさんの時間をかけて詰め込んだ作品」と話しており,それは水野氏や小野寺氏もまったく同感であるという。シリーズファンはもちろん,これまで「ネプテューヌ」シリーズに触れたことがない人も,ぜひ本作をプレイして,そんな開発陣の思いを感じ取ってみてほしい。
「新次元ゲイム ネプテューヌVII」公式サイト
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新次元ゲイム ネプテューヌVII
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