プレイレポート
「初音ミク -Project DIVA- X」プレイレポートを掲載。新要素“ライブクエストモード”を体験! ミク達とのストーリーやコミュニケーションも楽しめる
今回,発売に先がけてPS Vita版「Project DIVA X」をプレイする機会を得たので,さっそくプレイレポートをお届けしよう。
「初音ミク -Project DIVA- X」公式サイト
リズムゲームのシステムはシリーズを踏襲。新操作「ラッシュノーツ」で新鮮なプレイフィールも
「Project DIVA X」のリズムゲームは,従来のシリーズ作品を踏襲したシステムとなっている。初音ミク達の楽曲に合わせて流れてくるメロディアイコンが,画面上のターゲットと重なる瞬間に,対応した[○/×/△/□]ボタン(または方向キー)を入力するというシンプルな操作方法だ。
ボタンの同時押しや長押し,画面のスクラッチ操作といった要素も引き続き実装されている。なかでもスクラッチ操作は,オプションでの切り替えなく,「画面のスライド操作」と「スティック操作」をどちらにも対応。場面によって操作を使い分けられるようになっている。
なお,リズムゲームの難度は「EASY」「NORMAL」「HARD」「EXTREME」の4段階が用意されている。
もちろん,リズムゲーム中には3Dグラフィックスで描かれた,初音ミクをはじめとするキャラクターが歌って踊るPVが流れる。楽曲に合わせた,さまざまなパフォーマンスやステージ演出が用意されているので,見ているだけでも楽しくなってくる。
ちなみに後述する「フリープレイ」では,リズムゲームをプレイしないでPVのみを鑑賞することも可能だ。
リズムゲームにおける新要素としては「ラッシュノーツ」が挙げられる。ラッシュノーツとは,その名のとおり,規定時間内にひたすらに連打する操作のことだ。特定のアイコンを「SAFE」以上の判定で入力に成功すると,一定時間内に対応したボタンや方向キーを連打することでスコアアップが狙えるようになる。
実際にプレイしてみたところ,ラッシュノーツは曲の切れ目やテンポのいい場面で出現することが多い印象を受ける。ラッシュノーツは連打すればするだけスコアを稼げるものの,その後のコンボをつなげられなければ高スコアは望めない。どこまで連打するのか,引き際を見極めることも重要になるだろう。
「Project DIVA X」の収録楽曲は「ウミユリ海底譚」や「愛の詩」などの人気楽曲に加え,「ハジメテノオト」や「卑怯戦隊うろたんだー」といった懐かしい名曲も収録。さらにオープニングテーマとして書き下ろされた「罪の名前」や,人気ユニット「livetune」のkz氏による最新作「Satisfaction」,そしてメドレー6曲を含む全30曲のラインナップとなっている。メドレーを構成する楽曲もカウントすれば,シリーズ最多の全51曲だ。
「初音ミク -Project DIVA- X」収録楽曲Satisfaction<アーティスト:livetune>
LOL -lots of laugh-<アーティスト:mikumix>
独りんぼエンヴィー<アーティスト:koyori(電ポルP)>
卑怯戦隊うろたんだー<アーティスト:シンP>
罪の名前<アーティスト:ryo(supercell)>
ハジメテノオト<アーティスト:malo>
紅一葉<アーティスト:黒うさP(WhiteFlame)>
愛Dee<アーティスト:Mitchie M>
Calc.<アーティスト:ジミーサムP>
バビロン<アーティスト:トーマ>
クノイチでも恋がしたい<アーティスト:みきとP>
聖槍爆裂ボーイ<アーティスト:れるりり・もじゃ>
ストリーミングハート<アーティスト:DECO*27>
ウミユリ海底譚<アーティスト:n-buna>
すろぉもぉしょん<アーティスト:ピノキオピー>
Amazing Dolce<アーティスト:ひとしずく×やま△>
愛の詩<アーティスト:ラマーズP>
ツギハギスタッカート<アーティスト:とあ>
ロストワンの号哭<アーティスト:Neru>
脳内革命ガール<アーティスト:MARETU>
Mrs. Pumpkinの滑稽な夢<アーティスト:ハチ>
恋愛裁判<アーティスト:40mP>
ラズベリー*モンスター<アーティスト:HoneyWorks>
Strangers<アーティスト:Heavenz>
●メドレー楽曲
終極のメドレー 〜超絶技巧暴走組曲〜<メドレーアレンジ:cosMo@暴走P>
初音ミクの消失<アーティスト:cosMo@暴走P>
裏表ラバーズ<アーティスト:wowaka>
Sadistic. Music∞Factory<アーティスト:cosMo@暴走P>
二次元ドリームフィーバー<アーティスト:PolyphonicBranch>
初音ミクの激唱<アーティスト:cosMo@暴走P>
ビューティ・メドレー 〜Glossy Mixture〜<メドレーアレンジ:Treow(ELECTROCUTICA)>
Dependence Intension<アーティスト:Treow(ELECTROCUTICA)>
Sweet Devil<アーティスト:八王子P>
Nebula<アーティスト:Tripshots>
Chaining Intention<アーティスト:Treow(ELECTROCUTICA)>
キュート・メドレー 〜アイドル サウンズ〜<メドレーアレンジ:Mitchie M>
イージーデンス
FREELY TOMORROW
ビバハピ
アゲアゲアゲイン
アイドルを咲かせ<以上,アーティスト:Mitchie M>
クール・メドレー 〜サイバーロックジャム〜<メドレーアレンジ:DIVELA,マニピュレート:攻(おさむ)>
アンハッピーリフレイン<アーティスト:wowaka>
マイリスダメー!<アーティスト:ライブP>
天樂<アーティスト:ゆうゆ>
Palette<アーティスト:ゆよゆっぺ>
このふざけた素晴らしき世界は、僕の為にある<アーティスト:n.k>
カオス・メドレー 〜ギガリミックス〜<メドレーアレンジ:ギガP>
びんこすてぃっくLuv<アーティスト:ギガP/れをる>
ギガンティックO.T.N<アーティスト:ギガP/れをる>
おこちゃま戦争<アーティスト:ギガP/れをる>
いーあるふぁんくらぶ<アーティスト:みきとP>
はじまりのメドレー 〜プライマリーカラーズ〜<メドレーアレンジ:OSTER project>
恋スルVOC@LOID
Dreaming Leaf -ユメミルコトノハ-
フキゲンワルツ
ミラクルペイント<アーティスト:OSTER project>
ミク達と一緒に最高のライブをプロデュース!
5つのエリアを巡る「ライブクエスト」
ここからは,「Project DIVA X」の新要素である「ライブクエスト」について紹介しよう。
ライブクエストは,ストーリーやコミュニケーションを楽しみながらクエスト(リズムゲーム)に挑戦する新しいゲームモードだ。ライブクエストを進めるにつれて,新たな楽曲やステージ,モジュールが解放されていく。
STORY初音ミク達はある日,歌の力である5つのエレメントの輝きを失ってしまった。輝きを取り戻すためには歌うことが必要だが,彼女達は自らの力だけでは歌うことができない。そこでプレイヤーは彼女達と協力し,各エレメントが司るエリアで彼女達を歌わせることになった。プレイヤーはミク達とともにエリアを巡り,歌の力を取り戻していくのだ――
ライブクエストの中心となるのが「エリアクエスト」だ。エリアクエストではミク達と一緒に5つのエレメント(ニュートラル,キュート,クール,ビューティ,カオス)が司るエリアを巡り,リズムゲームに設定されたクエストに挑むことになる。
各エリアには,それぞれのエレメントに対応した楽曲が存在。エリアクエストでは,その楽曲ごとに用意されているクエストに挑戦していく |
クエストに設定されている難度でリズムゲームをプレイ。その結果,目標スコアや条件を達成できればクリアとなる |
ライブクエストのリズムゲームは,これまでのシリーズ作品とは異なるクリア評価方法を導入している。「Project DIVA X」では,リズムゲームの判定を成功させるたびに上昇していく「ボルテージ」が,それぞれのクエストの目標値を満たせばクリアとなる。
リズムゲームで稼いだボルテージは,各エリアに存在する「ジェム」に溜まっていく。基本的には,新しい楽曲をクリアすることでボルテージが溜まっていき,エリアに存在するすべての楽曲をクリアすると,メドレー楽曲が出現。そのメドレー楽曲をクリアすることで,ジェムが完全にボルテージで満たされる。
ジェムが満タンになると,そのエリアのエレメントが復活し,新たなエリアを1つ開放できるようになるというのが,基本的な流れだ。こうして5つのエリアを巡り,すべてのエレメントを復活させていくのだ。
なお,最初に選べるエリアは「ニュートラル」のみ。序盤はチュートリアルを兼ねた内容になっているので,ここでライブクエストのシステムに慣れておこう。
ちなみに,すべてのエリアをクリアすると,稼いだボルテージがジェムに数値化されて溜まっていく。これが,一定値に達するとエレメントの結晶「クリスタル」が手に入り,新たなクエストや楽曲が開放できるようになるのだ。
エリアクエストでプレイできるようになった楽曲やステージは,別のモードでも選択可能だ。
約300種類のモジュールを収録。さまざまなコスチュームとアクセサリでボーカロイドを彩ろう
「Project DIVA」シリーズと言えば,多彩なモジュール(コスチューム)にも触れないわけにはいかないだろう。
ライブクエストでは,リズムゲームの途中でチャンスタイムが発生し,画面左下に星形のゲージが表示される。そのチャンスタイムの最後に特大のスクラッチアイコンが流れてくるのだが,ゲージが満タンの状態で入力に成功すると,変身演出が発生し,モジュールがランダムドロップする。そのままリズムゲームをクリアすれば,ドロップしたモジュールを獲得できるという仕組みになっている。
従来のようにショップで入手する方式ではないので,シリーズファンは覚えておいてほしい。
「Project DIVA X」に用意されているモジュールは,本作の収録楽曲をイメージしたデザインに加え,これまでのシリーズ作品から再収録されているものも含めて約300種類にのぼる。
そして,モジュールはただ着せ替えて楽しむだけのものではない。それぞれにエレメントが設定されており,楽曲のエレメントと合わせると,スタート時のボルテージレートにボーナスが発生するのだ。
また,すべてのモジュールには「スキル」が設定されている。その効果はリズムゲームでのプレイを助けてくれるもの,スコアをアップさせてくれるもの,新しいモジュールを獲得できる確率を上げてくれるものなど,さまざまだ。
ライブクエストでは,シリーズ作品ではおなじみの「ヘルプアイテム」が使用できないので,クエスト攻略にはスキルの活用が欠かせないだろう。
ライブクエストで入手できるのは,モジュールだけではない。リズムゲームをクリアすると,アクセサリとプレゼント用のアイテムが手に入ることもある。
アクセサリはモジュールとは別に,キャラクターに着せ替えられるアイテムだ。「頭」「顔」「胸」「背中」という4つのカテゴリに分かれており,すべてのキャラクターで共通となっている。
アクセサリにもエレメントが設定されており,楽曲のエレメントと合わせることで,ボルテージにボーナスが発生するのはモジュールと同様だ。さらに,アクセサリの組み合わせ次第でも,ボーナスが発生するようになっている。
アクセサリの種類も豊富で,「天使の羽」や「ランドセル」といったポピュラーなものから,「はちゅねミク」や「ミクダヨー」といったおなじみのネタアイテムまで,多数用意されている。
設定したモジュールやアクセサリは,リズムゲーム中の姿に反映されるため,ボルテージのボーナスではなく,見た目だけを重視して選ぶのも自由だ。自分だけのコーディネートにこだわってみよう。
もう一つのプレゼント用のアイテムは,「ホーム」で使用することになる。これについて,詳しくは後述している。
「スペシャルライブ」で特別な報酬を手に入れよう
エリアクエストを進めていくと,突発的にイベントが発生することがある。それが,ライブクエストのモードの1つ「イベントクエスト」だ。
このイベントクエストの中でも,とくに重要なのが「スペシャルライブ」である。これは,通常のイベントクエストと同じく,ゲームの進行度によって発生するものだ。
まず,通常のイベントクエストでは1曲だけプレイすることになるが,スペシャルライブでプレイするのはなんと3曲。プレイヤーが楽曲を選択し,1コーラスずつシームレスに特別編集されたバージョンをプレイしていく。キャラクターやモジュールなどは楽曲ごとに設定するため,スペシャルライブでは最大3人のキャラクターが登場するというわけだ。
3曲続けてプレイするので,通常のクエストよりも大量のボルテージを獲得するチャンスでもある。
なお,スペシャルライブでは,3曲めにチャンスタイムが発生する。モジュールを獲得したいキャラクターは3曲めに設定しておこう。
キャラクターとのコミュニケーションが楽しめる「ホーム」
ライブクエストの起点となるホームでは,キャラクター達とのコミュニケーションを楽しめる。
たとえば,ライブクエストで獲得したアイテムをプレゼントすると,さまざまな反応を見ることができる。アイテムの種類は「フード」「トイ」「インテリア」「ミュージック」「カルチャー」のカテゴリに分かれており,プレゼントによってキャラクターの親密度が上昇したり,イベントが発生したりする仕組みだ。
このようなイベントは240種類以上用意されている。ストーリーと同じく「アルバム」に記録されていくので,プレイしたイベントは好きなときに振り返ることができる。
また,ホームに表示されているキャラクターをタッチすると,さまざまな反応を返してくれるので,ぜひ試してほしいところだ。こうした反応はキャラクターによって異なるだけでなく,着用しているモジュールのエレメントによっても変化する。
さまざまな遊び方で「Project DIVA X」をプレイ
ライブクエストは,これまでの「Project DIVA」シリーズとは異なるシステムとなっているが,ソングエナジーやクリアランクといった従来のルールでプレイできる「フリープレイ」も搭載されている。エレメントの制限がないため,モジュールやアクセサリによるボーナス要素がなく,新たなモジュールを獲得することはできない。とことんリズムゲームをプレイしたい人にオススメだ。
なお,従来のシリーズと同じく「ヘルプアイテム」が使用できる。アイテムは最大3つ装備できるほか,使用しても消費されない。すべてのアイテムが選択可能になっているので,初心者も安心して楽しめるようになっている。
もちろん,逆にプレイヤーが不利になる「チャレンジアイテム」も健在だ。チャレンジアイテムを3つ使った状態での最高難度「EXTREME」の楽曲は,腕に自信があるプレイヤーでも手を焼くはず。我こそはという人は,ぜひチャレンジしてほしい。
エディット要素としては,収録楽曲やステージ,照明,カメラワークなどを設定して,自分だけのライブシーンを演出できる「ライブエディット」モードが用意されている。どのタイミングでどこにカメラを切り替えるのか,といった細かい演出もプロデューサー気分で決められるのだ。
また,ライブエディットで使用できる楽曲はすべてフルサイズのもの。楽曲によってはリズムゲームでは見られないモーションもあるので,見逃せないところだ。なお,ライブエディットを利用するには,追加コンテンツ「ライブエディットスタートパック」(無料)をPlayStation Storeからダウンロードしておく必要がある。
初音ミクファンなら見逃せないシリーズの集大成的な面白さ
2009年にリリースされた「初音ミク -Project DIVA-」から数えて,7年めとなる「Project DIVA」シリーズ。その最新作「Project DIVA X」には,初音ミクをはじめとするキャラクター,そして彼女達のファンへの開発陣の愛情が「これでもか」と言わんばかりに注ぎ込まれている。
ライブクエストでは,ミク達の同行者としてプレイヤーがストーリーに参加する。つまり,第三者的にミク達を見守るのではなく,一緒にゲームの世界を冒険することになるのだ。
ストーリー中に登場する選択肢では,その決定によってミク達の反応が変わる。ホーム画面でキャラクターに触れれば,さまざまな反応を返してくれる。こうした「キャラクターとのコミュニケーション」という要素も,大いに注目してほしい。
また, リズムゲームにおいても,本作では高難度であっても楽曲のテンポが損なわれることはない。流れてくるメロディアイコンを入力すれば,自然とリズムに乗れるようになっているため,プレイ中の爽快感とプレイ後の満足感がしっかりと堪能できる。
ビジュアル面の強化も触れておきたい。約300種類のモジュールを収録,というだけでもファンには嬉しいはずだ。「海パン姿で熱唱するKAITOが見たい」「ボーイッシュなミクが見たい」という要望を,見事に叶えてくれることだろう。新規も古参も問わず,あらゆる初音ミクファンが見逃してはいけない一本になっている。
「初音ミク -Project DIVA- X」公式サイト
記載の商品名および社名は各社の登録商標です。
本作のキャラクター設定は SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectが本作のために設定したものであり、公式設定とは異なります。
※画面は開発中のものです。また、画面写真はPS Vita版のものです。内容は予告なく変わることがございます。
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA- X
- 関連タイトル:
初音ミク -Project DIVA- X HD
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