プレイレポート
「AION」の最新アップデート“Episode 2.6”の実装前に,“2.5”で劇的に変わったプレイ環境をあらためてチェックしておこう
前回の“Episode 2.5”から“0.1”刻みということで,どちらかというとマイナーアップデートに相当するわけだが,ゲームバランスに大きく手が加えられていることもあり,現役プレイヤーにとっては見逃せない内容といえるだろう。
2.5の最大の見どころは,やはりグラフィックスのリニューアル。なんと,ゲーム内のほぼすべてのオブジェクトに何らかの変更が加えられているのだ |
天族のキャラクターはとくに“肌色”の表現力が凄い。立体感を伴ったアニメ絵のような印象だ |
なお,アップデートの基本情報に関しては,本稿では最低限の紹介にとどめている。それらに関しては,以前掲載した先行プレイレポートを見ていただければ幸いだ。
「The Tower of AION」公式サイト
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激しいバトルが絶え間なく続く「第1テンペル訓練所」
第1テンペル訓練所は,これまでAIONになかった“ステージクリア型”のインスタンスである。エリアの内部は円形をした,端から端までが見渡せる程度の広さだ。そこに数体のモンスターが出現し,全部やっつけると次の面へと進める。そうやって,立ちはだかるモンスターを次々と打ち破っていくという内容だ。
ステージは“1-1”から始まり,1-5まで進んだ後は2-1へ。最終ステージは10-5で,ここまで来ると50連戦と,相当なボリュームとなる。
ステージの難度に関しては,序盤〜中盤にかけてはそれほど高くない。ステージ1〜5は従来エリアのダイジェスト版のような構成となっており,たとえば入場条件を満たしたばかりのレベル50のキャラクターや,操作テクニックにあまり自信のない人が多少混ざっていても何とかなる(ことが多い)。ある程度慣れたプレイヤーにとっては,ステージ6からが実質的な本番といえそうだ。
ネタバレしない程度に軽く紹介すると,ステージ6はAIONで初となる“海底”モチーフの舞台だ。大きな特徴としては,倒したモンスターが“死体”としてその場に残り,そのまま放置しておくと,あとで登場するボスが一斉に復活させてしまうのである。
その次のステージ7は,クラスマスターの教官と戦うことになる。同時に戦う相手は1体だけだが,なんと2クラス分の能力を持ち合わせており,両者のDPスキルを立て続けに繰り出すなど,無双っぷりを存分に発揮してくれる。こういった感じで,バトルごとに新たなギミックが次々と登場し,プレイヤーを飽きさせない。
実際の難度は,例えばもっともお手軽に交換できるレジェンド級の武具(レベル55用)は,テンペルを3〜4回前後攻略すれば得られるくらいのバランスである。レジェンド級ということで性能はそれなりだが,レベルキャップに到達して間もなかったり,“ウダスシリーズ”が揃っていないくらいのキャラクターにとっては,ちょうど良いプレイ目標となるだろう。
現在のAIONは,“助っ人”をはじめとした各種システムによりハイレベルに到達しやすくなっているので,そこそこの装備を比較的手軽に集められる。この装備群の需要は,これからもしばらく続くものと思われる。
ステージ7の相手はクラスマスター。写真は“スナッチ”を使って引き寄せられる瞬間で,この直後に手痛い範囲スキルを食らうことになる |
報酬となるテンペル記章は,進行度に応じた量を獲得できる。敗退しても,それまでの努力は無駄にならない |
攻略手順を把握していれば,終盤のステージまで到達するのはそれほど難しくない。今後はステージのショートカットを望む声が増えるかも |
必要とするポイント数から逆算するに,もう少し日数が経過したら,ヒーロー級の武具を手にするプレイヤーがちらほら出てきそうである。新たに登場した強化システム“神聖付与”も含め,実際どの程度のポテンシャルを持っているのか,気になるところだ。
ざっくりとまとめると,テンペル訓練所はステージごとにさまざまなギミックが盛り込まれており,スリリングなバトルが満喫できる。また,テンペル記章はステージの進行度に応じた量が獲得できるため,最後までクリアしないと意味がないタイプのコンテンツと比べてハードルも低い。選りすぐりのメンバーを集めて最終ステージを目指してもいいし,レギオンやフレンドといった仲間同士で気軽に挑戦しても構わない,ライト/コアプレイヤーを問わず楽しめるコンテンツといえるだろう。
アビス装備がより身近になった「アラカ」
屋外から屋内へと切り替わるエリア構成ということで,従来のインスタンスでいうと,全体的に“暗黒のポエタ”のアップグレード版という印象を受ける。
キャップ未満のレベル50から挑戦できるインスタンスであるため,モンスターの強さや配置などのバランスそのものは,ハイエンドというほどではない。エリア内に進行ルートが複数用意されているのが特徴で,一部一方通行もある。攻略に際しては,仲間と事前に打ち合わせしておくといいだろう。
新エリアとして登場するアラカには,屋外フィールドもある。グラフィックスの進化をもっとも強く実感できるエリアの一つだろう |
野外フィールドを抜けてドラナ生成所の本拠地へと乗り込む。龍族が待ち受けることもあり,このあたりの雰囲気は要塞IDに比較的近い |
素材品など,雑魚モンスターからのドロップが全体的にウマい。ネームドモンスターの討伐時以外にも魅力があるのは◎ |
アラカでは,遺物,プラチナ勲章,素材アイテムの入手確率が,従来比でかなり高く設定されている部分に注目したい。現在多くのプレイヤーがアラカに足繁く通っており,それによりAIONのゲームバランスが徐々に変化しつつあるのだ。
たとえば,アラカに定期的に挑戦するだけでも,レアグレードのPvP用装備(レベル55用)が手堅く得られる。これでも一応,数を揃えてけば,PvPにおいて目に見えた効果が表れるだろう。PvP初心者は,最初はこういったものを目標にしつつ,ドレドギオン等のPvPに挑戦しながら,徐々に装備をステップアップしていくといい。
道中には主に3体のネームドモンスターが待ち受けている。見事倒すと,レアアイテムのみならず“遺物”や,時折“プラチナ勲章”も獲得できる |
アラカのラスボスは2種類から選べる。要塞IDの“覚醒・非覚醒”に似た感じで,メンバーの実力に応じてチョイスできる |
ボスを倒すと遺物がたっぷり手に入る。ダイス運に左右されるものの,アビス装備がぐっと身近になった |
従来のインスタンスはネームドからのドロップが突出していたが,キャラクターレベルが上がって相対的な難度が下がるにつれ,より少人数のメンバーによる攻略に移行しがちであった。ギリギリの人数で挑戦したほうが,ドロップ取得時のライバルが減るという寸法だ。
これは効率を求めると致し方ない部分ではあるのだが,行き過ぎると一部のクラスやプレイヤーの排除につながり,AIONというゲームそのもののハードルが高くなってしまう。実は2010年11末に実装された“Episode 2.1”の辺りから,その傾向が見えつつあった。
だがアラカでは,あえて少人数でネームドを狙い撃ちせずとも,フルパーティでガンガン攻略して,沢山ドロップした素材アイテムを山分けできれば十分に“ウマい”。実際,プラチナ勲章を目当てとするコアプレイヤーは少人数で攻略しているが,その一方でフルパーティの募集も数多く見かける。プレイヤー層によって住み分けができており,テンペルとは違ったアプローチで魅力的なインスタンスに仕上がっているのだ。
某有名格闘家を彷彿とさせるラスボスに,ニヤリとする人もいるだろう。戦闘中は“滑空”の使い方が勝敗を分ける |
少人数の攻略で遺物を独占するか,あるいはフルパーティでガンガン稼ぐか。どちらの遊び方でも楽しめるインスタンスだ |
最大のゲームコンテンツ「PvP」に向けての導線
Episode 2.5は,あらゆるAIONプレイヤーに向けられたアップデートである。ここで中級プレイヤーが底上げされれば,ゲーム内は間違いなく活性化する |
7月12日に予定されている次期アップデート“Episode 2.6 テンペルの秘密”に関しても,それは同様である。たとえば“ソロプレイ版のテンペル訓練所”が新たに導入されるが,これは,“助っ人システム”等でさくっとハイレベルに到達した新規プレイヤーに対して,テクニックの向上を促すという狙いがありそうだ。
そのほかのアップデートや,ほぼ常時何らかの形で行われているイベントに関しても,NCsoft/エヌ・シー・ジャパンはいろいろな部分を考慮しながら企画しているように思える。一プレイヤーとしてそういった部分を見続けていると,やっぱりAIONはやめられないなぁ,とつくづく思ってしまうのだ。
コアプレイヤーにとって,ヒーロー装備やプラチナ勲章を要するアビス装備が,次第に現実的な目標になってきている |
パーティ編成が困難になりつつある件に対しては,「助っ人」システムで対応。上級者にレベル上げを手伝ってもらうというコンセプトだ |
「序盤〜中盤のレベル上げをさくっとこなして,Lv50以降のコンテンツに挑戦しよう」というMMORPGになりつつある。こういった変化にも注目したい |
たとえば「PvPに関心がないままレベル55まで上げた人」を,ドレドギオンや要塞戦へ新たに導くためには何が必要か。こういった観点で考えると,エヌ・シー・ジャパン主導でやれることは色々とありそうだ。
おそらく,エヌ・シー・ジャパンが考える,本当の意味でのAIONの成功とは,従来のMMORPGの常識を大きく超えたものだと思うし,そのために必要な施策も同様だろう。最近では,映画館を貸し切って行われたオフラインイベントや,PvPをテーマにしたコミカライズの発表が話題を呼んでいるが,そういった同社ならではの取り組みが,AIONというゲームをどう盛り上げていくのか,一プレイヤーとしても期待しながら見守っていきたいところだ。
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