プレイレポート
「AION」の大型アップデート「Episode5.0 再誕 -Re:birth-」を先行体験。レベルキャップ開放と「創造力」で,より個性的なキャラ育成が可能に
このアップデートでは,プレイヤー待望のレベルキャップが開放されるほか,キャラクターを新たな段階へと引き上げる「ハイディーヴァ覚醒」と,それに伴う「創造力付与」といったシステムが実装される。そのほか,新エリアや新インスタンスダンジョンなどが追加される予定だ。
今回,それらのアップデート内容を実装前にプレイできたので,その詳細やプレイフィールを紹介しよう。なお,掲載している記事の内容やスクリーンショットは開発中のものであり,実際のゲーム画面とは異なることがあるのでご了承願いたい。
ディーヴァからハイディーヴァへ転生。レベルキャップは65から75に
最初に紹介するのは,本アップデートの根幹ともいうべき「ハイディーヴァ覚醒ミッション」だ。
設定上は,アイオンの塔の分裂により分かれたディーヴァが,それぞれ天族と魔族を名乗っている。ゲームでもその設定が踏襲されていて,プレイヤーキャラクターは,天族も魔族も,レベル9になると転職を兼ねたミッションで「ディーヴァ」に転生し,ウイングを得て空を飛べるようになる。
今回追加される「ハイディーヴァ覚醒ミッション」は,ディーヴァの上位存在であるハイディーヴァへの転生クエストとなる。
この「ハイディーヴァ覚醒ミッション」は,現在のレベルキャップであるレベル65のキャラクターに届くメールからスタートする。今回は天族側でその流れを紹介していくが,魔族側でも基本的な流れは変わらない。登場するNPCが違う程度だそうだ。
届いたメールを開くと「失われし記憶」というクエストが始まる。舞台となるのはエリュシオンだ。賢者の図書館にいる「伝令 フェルレン」と,栄光の道の「ポリイドゥス」と話すと,新エリア「アリエルテンペル聖所」へと転送される。
アリエルテンペル聖所では,このミッションのキーキャラクターであるNPC「ウェーダ」が登場する。ウェーダとの会話の内容をここで取りあげるのはプレイの楽しみを損うので割愛するが,彼女から依頼を受けてテンペル聖所の中央にある「塔のかけら」を調べ,イベントダンジョン「知識の書庫」を探索することとなる。
知識の書庫は,ソロ用のイベントダンジョンで,レベル65でしっかり装備が揃っていればさほど難しくはないという。ルートは基本的に一本道で,ルームごとに敵が待ち受けている。さらに,ゲートキーパー的なモンスターもいて,これを倒さないと扉が開かないという仕掛けもある。
知識の書庫の最深部では,長い間プレイヤーキャラクターを待ち続けていたという伝説のハイディーヴァと戦闘になる。このハイディーヴァは,1度倒すと別のクラスに姿が変わり,戦闘が続いていく。都合4回,相手のHPを削りきらなければ倒せないので,長期戦になるだろう。知識の書庫内での回復手段はないので,ポーションなど回復アイテムを多めに用意しておいたほうがよさそうだ。
知識の書庫でハイディーヴァを撃破し,アリエルでウェーダに報告するとミッションクリアとなり,ハイディーヴァへの転生を果たしたことになる。それと同時に,レベルキャップが65から75まで開放される。
キャラクタービルドを無限に広げる新システム「創造力付与」
ハイディーヴァになると,メインメニューから新システム「創造力付与」が利用できる。このシステムは,キャラクターのパラメータをアップさせたり,ハイディーヴァ専用の新スキルを覚えさせるというものだ。
メインメニューを開くと「創造力付与」が増えている。このメニューは,ハイディーヴァにならないと使えない |
このアップデートではUIの使い勝手も向上している。顕著なのは「強化/改造」メニューで,これまでのものとは違いグラフィカルで,直感的に使いやすく改良されている |
創造力付与には,創造力ポイントが必要となる。このポイントは,レベルアップに応じて得られる。そのほかにも,経験値ゲージに表示されるアイコンまで経験値を満たすと得られる。現在の仕様では,レベル75到達時の創造力ポインは106ポイントになるよう調整されているとのこと。
この創造力ポイントの使い道は「キャラクター強化」「ポリモーフ」「ハイディーヴァスキル」「ディーヴァスキル」の4つ。
キャラクター強化は,キャラクターの1次パラメータを強化できるというものだ。
ポリモーフは,その名の通りプレイヤーキャラクターを変身させられるスキルだ。変身できるのは下位の「シンパシー」と,上位の「インカーネーション」で,属性はウインド,ファイア,ウォーター,アースの4つ。インカーネーションを習得するためには,下位のレベルを5まで上げる必要があるため,かなりの創造力ポイントが必要となる。
シンパシーは変身していられる時間が15秒と短く,しかもクールタイムが5分もある。このクールタイムはほかの属性のシンパシーと共有するため,一度ポリモーフを使うと,5分間は別属性のシンパシーに変身できなくなるので気を付けよう。インカーネーションは変身時間は設定されていないようだが,クールタイムが1時間と非常に長くなっている。
ハイディーヴァスキルで覚えられるスキルは,アクティブスキルが4つ,パッシブスキルが4つの計8つで,それぞれ最大5段階まで強化可能だ。このうちアクティブスキルはクラスによって異なるが,パッシブスキルは全クラス共通となっている。
ハイディーヴァスキルで気を付けたいのが,通常スキルとの共有性だ。例えばソードウイングがレベル70で覚えるスキル「フェロシャスブロー」は,ソードウイングのハイディーヴァスキル「フェロシャスジャンプ」とクールタイムを共有している。
つまり,フェロシャスブローとフェロシャスジャンプを連続で使用することができないのだ。ハイディーヴァスキルのすべてのアクティブスキルは,それぞれ対応するスキルがあるので,使用する際には注意しよう。
ディーヴァスキルは,すでに修得しているスキルを,創造力ポイントで強化することができるというもの。ウィンドウを開くと「!」のマスと何も描かれてないマスが合計で18個ある。このうち「!」のマスにスキルをセットできる。レベル66の時点では「!」のマスは3つで,レベル70になると+3マスで6つ,レベル75になるとさらに+3マス追加され,最大で9つのスキルを強化可能だ。
ただ,そのクラスが持っているすべてのスキルを強化できるわけではないようで,ソードウィングを例に取ると,強化できるスキルは32種類となっている。スキルを強化すると威力が上がるのはもちろん,スキルによっては追加効果を得られるものもある。
キャラクタービルドの自由度を大きく上げる創造力付与。だが,このシステムの最大のポイントは「いつでもどこでも割り振ったポイントを初期化できる」ということだ。つまり,「今日はみんなで狩りだから,その狩り場向きのスキルを強化/修得しよう」とか,「これから要塞戦だからPvPに便利なスキルを強化しよう」というように,そのときのプレイスタイルに合わせてキャラクターやスキルを強化できるのだ。
何度でも初期化できるので,スキルの性能を確認しつつ納得いくまで試せるのが嬉しいポイントだろう。ぜひ,「創造力付与」を使いこなして,思うがままにキャラクターを強化しよう。
天族と魔族の新たな拠点「アリエルテンペル聖所」と「アスフェルテンペル聖所」。聖所を中心に新エリアが大幅に追加
今回のアップデートでは,新エリアも追加されている。これは,レベルキャップ開放に伴う狩り場の増加という意味もあるようで,かなり広範囲なエリアの増加となっている。
その中心となるのが,先ほど紹介したハイディーヴァ覚醒ミッションの舞台となる,天族の「アリエルテンペル聖所」と,魔族の「アスフェルテンペル聖所」という拠点だ。どちらも施設が充実しており,新たな狩り場の拠点としても機能する。
数種類のインスタンスダンジョンが追加。ソロで挑めるスコアアタック的なダンジョンも
新エリア追加に伴って,数種類のインスタンスダンジョンが実装される。今回のテストプレイでは,そのうち2つをプレイできたので紹介しよう。
最初に紹介するのは,6人パーティで挑める「エレメントデュークの実験室」。このインスタンスダンジョンは,1週間に2回まで,火曜日,木曜日,土曜日の9:00〜24:00までの間に挑戦できる。入場制限のリセットは,毎週水曜日の9:00だ。
「エレメントデュークの実験室」のマップは,驚くほどシンプルで,あまり広くない。ただ,かなりの数の敵が出現するので,ハック&スラッシュ的なダンジョンと言えそうだ。
実は,この「エレメントデュークの実験室」と対になるインスタンスダンジョン「悪霊の廃墟」があり,こちらは月曜日,水曜日,金曜日の同じ時間帯に入れるようになっている。こちらのダンジョンでも固有装備品(デーモン装備)やアバターがドロップする。
もう1つプレイできたダンジョンは,ソロでプレイできるインスタンスダンジョン「忘却の亀裂」だ。このダンジョンは,プレイヤーキャラクターのレベルに応じて出現する敵のレベルも変わるため,いつでも歯ごたえのある難度で楽しめる。チャレンジできるのは1日1回で,制限時間は30分。ランクシステムが適用されていて,クリア時間と特定の敵を倒すことで得られるポイントにより,上から順にS/A/B/C/D/E/Fの7ランクに分けられる。制限時間をオーバーしてしまうと,問答無用でFランクとなるので注意しよう。
クリアすると「凍りついた記憶の玉」を入手できるが,Eランク以下だともらえない。高ランクを目指すなら早く,そして多くの敵を倒してポイントを稼ぐというプレイがセオリーとなりそうだが,実際にプレイしてみるとなかなか難度が高い。レベルを上げて挑めば……と思っても,敵のレベルも上がるので,それもあまり効果はなさそう。そこで注目したいのが,「古代ハイディーヴァへの変身スキル」だ。
このダンジョンでは,通常のスキルスロットとは別に,小マップの上に4つのスキルスロットが表示される。ここにセットされているのが「古代ハイディーヴァへの変身スキル」だ。
この変身は,創造力付与のポリモーフで紹介した上位ポリモーフであるインカーネーションに相当する。変身に若干のクールタイムがあるものの,ほかに制限はなく,自由に4属性のインカーネーションに変身して戦える。攻撃に特化した火や土,HPの回復ができる水とそれぞれ特徴があるので,状況に応じて変身しながら戦っていくと良い。うまく変身を使いこなせるかが,クリアのポイントとなりそうだ。
ダンジョンのラストのボスは「忘却の影」。このボスはHPを減らすと武器を次々と変えて,攻撃方法が変化していく。武器を持ち替えるときにHPも完全回復するという,かなりイヤなタイプのボスだ。
多数の新装備品や衣装が実装。キャラクターメイクでは「たてがみ」が消せるように
今回実装された新エリアや新ダンジョンでは,新たな装備品や衣装,またはそれらの製作素材が手に入る。装備品はレベル66以上のハイディーヴァ向け装備となっているので,今後の主流装備となりそうだ。スクリーンショットは掲載していないが,それぞれのクラス向けの武器も実装されているので安心してほしい。このほかにも,侵攻戦でまれにドロップするPvP装備も実装される。
●エレメントデューク/デーモン装備
エレメントデューク装備はレベル66以上推奨装備,デーモン装備はレベル67以上推奨装備となっていて,見た目は同じだが能力が若干異なる。
●オルターエンシェント(ミシック)装備
現在実装されているオルターエンシェント(ヒーロー)装備を素材として,物質変換で制作できる装備品。レベル70推奨装備となっていて,能力が非常に高い。
●カルミウェン衣装/ガラティア衣装
カルミウェン衣装はインスタンスダンジョン「悪霊の廃墟」,ガラティア衣装はインスタンスダンジョン「エレメントデュークの実験室」で入手できる。どちらも女性しか装備できない。
●プレザントファンギ衣装/ヴァイスティーガー衣装
物質変換を通じて製作できる衣装装備。プレザントファンギは天族の衣装装備で,アステーラでレシピを入手できる。ヴァイスティーガーは魔族の衣装装備で,ノスフォルドでレシピの入手が可能。
このほか,キャラクターメイクにも手が加えられた。何より大きいのは,魔族キャラクターを作るときの悩みの種だった「たてがみ」を“オン/オフ”できるようになったことだろう。さらに,これまでは青白かった魔族のスキンカラーに,天族のような「普通の肌色」も加わった。これまでに「たてがみ」と肌の色が魔族側のキャラメイクの障害になっていることが少なからずあったが,これらの追加機能により解消できそうだ。
今回のアップデートは,レベルキャップに到達している高レベルのプレイヤーにフォーカスが当てられたものとなっている。そのなかでも,レベルキャップ開放という縦軸の楽しみ方と,創造力付与による横軸の遊び方がガッチリ組み合っていて,プレイの幅が大きく広がりそうだ。
その楽しみ方はまだ余裕を持たせてあるようにも見え,もっと先を見てみたい気もするが,まずは今回のアップデートでキャラクタービルドを楽しんでもらいたい。
このアップデートと前後して,さまざまなキャンペーンなども実施されるとのことなので,公式サイトのチェックもお忘れなく。
「The Tower of AION」公式サイト
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The Tower of AION
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