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「イース・オリジン」で“赤毛の剣士アドル”がついにプレイ可能に! 「機能追加プログラム」先行プレイレポート
今回,公開前の機能追加プログラムを一足早くプレイできることになったので,どういった内容なのかをざっと紹介していこう。
■押し寄せてくる大量のザコ敵を蹴散らせ!「アリーナモード」
ユニカ,ユーゴ,そして“鈎爪の男”ことトールの3人でゲーム本編をクリアすると,起動時のメニューに「アリーナモード」と「ボーナスショップ」の二つが追加される。
「アリーナモード」は,ダームの塔に登場した各階層のザコ敵の群れが押しよせるのを,ひたすら撃退するというエキストラモードだ。一度に出現する敵の数は2〜30前後といった規模で,しかも画面は一切スクロールしないため,画面内のごちゃごちゃ感は尋常ではない。しかも,ザコ敵の群れを一掃すると,息つくまもなく次の群れが襲い掛かってくるのだ。
何度かザコ敵の群れを撃退すると無事にクリアとなる。なおアリーナモードの最中に獲得した“SP”は,アリーナ専用のものとして蓄積できる。これを溜めることで,「ボーナスショップ」にてさまざまな機能をアンロックしていく,という仕組みになっているのだ。
ちなみに,最も少ないSPでアンロックできるのは,アリーナモードのランク解放となっており,これは6段階まで用意されている。ランクが上がるほどモンスターもレベルアップするのは言うまでもない。
実際にアリーナモードをプレイした印象としては,低ランクのときは範囲系の攻撃方法の活用がポイントだと感じた。例えばユニカならば“風”,ユーゴならば“炎”,トールならば“雷”の溜めスキル攻撃は,うまく狙うと一度に5〜6体以上のモンスターを蹴散らせる。さらに,数多くのモンスターを倒すことで短時間でレベルアップでき,ご存じのとおりその際は体力が全快する。波に乗ると,大量のモンスターを次から次へと蹴散らすことができ,これは実に痛快なプレイ感覚である。
しかし,アリーナモードのレベルが上がっていくと,闇雲に攻撃するだけではなかなか倒せなくなってくる。例えば,特定の属性のスキル攻撃でないとダメージを与えられなかったり,遠隔攻撃を繰り出してきたりなど,モンスターによってさまざまな特殊能力を持ち合わせているのだ。しかも出現する数が半端じゃないだけに,なかなか気が抜けない。さらに途中で倒されてしまった場合,それまでに入手したSPも無効となる。しかしアリーナモードでは最初に難度を選べるので,初級者から上級者まで,自分の実力に応じた緊張感を得られるはずだ。
■ついに「赤毛の剣士アドル」でプレイできる日が!
「ボーナスショップ」でアンロックできる機能はほかにもまだまだある。それらの中でもイースシリーズのファンにとってとくに嬉しいのは,ついに,“赤毛の剣士”ことアドル=クリスティンでプレイ可能になることだろう(ちなみにアンロックには50万ものSPが必要)。
もっとも,アドルが活躍した時代は「イース・オリジン」の物語から700年近く後であるため,ゲームの本編はプレイできない。「タイムアタック」および「アリーナモード」でのみプレイ可能である。それでも,従来のシリーズ全作で主役を張ってきた彼の登場は,大いに歓迎できることだろう。
今回登場するアドルには2種類があり,最初にプレイできるのは,「イース −フェルガナの誓い−」に登場したバージョン。そして,さらにSPを溜めることで,「イースVI −ナピシュテムの匣−」に登場したバージョンもアンロックできる。スキルをはじめとしたアドルの性能面は,基本的にはそれぞれの登場作に準じているものの,モーションやエフェクト関連などは大幅に描きなおされているようだ。
実際に両方のキャラクターでプレイしてみたところ,「フェルガナの誓い」バージョンのアドルは,「イース・オリジン」の経験者ならすんなりと受け入れられると感じた。“風・雷・炎”の3スキルに関しても,スキル溜めも含め,「イース・オリジン」に登場する3人の主人公をミックスさせたような性能である。
そしてもう一方の「ナピシュテムの匣」バージョンのアドルだが,こちらはユニークかつ強力であった。中でも“雷”スキルは,発動させると複数のモンスターを連鎖しながら次々と攻撃していき,実に使いやすい。機能追加プログラムの一般公開後に,プレイヤー達がタイムアタックモードのクリアタイムをどこまで短縮するのか,気になるばかりである。
■エキストラバージョンにより「イース・オリジン」の主人公もパワーアップ
「機能追加プログラム」では,「イース・オリジン」に登場する3人の主人公を強化することもできる。具体的には,ボーナスショップにて,主人公別に用意された“Ver.Extra”という項目をアンロックするだけだ。中でもスキル効果は大幅にパワーアップしており,「イース・オリジン」の経験者なら,掲載した画面内のエフェクトを見るだけで,以前との違いがお分かりいただけるだろう。
■「イース・オリジン」の購入者は導入して損なし
今回の「機能追加プログラム」は,3人の主人公全員でゲーム本編をクリアしていない人にとっても,導入するメリットがある。例えば超初心者用に「ベリーイージー」,それと超上級者用に「ナイトメア」の難度が追加されているのだ。中でもナイトメアは,モンスターの一部AIが新規で作成されるなど,手が込んでいる。ハードモードでも物足りない,という猛者はチャレンジしてみてはどうだろうか。
また,ゲーム中のオプションメニューから,「キャラクター図鑑」と「モンスター図鑑」が新たに選べるようになっている。「キャラクター図鑑」に目を通すことでゲームへの没入度が高まるのはもちろんのこと,モンスター図鑑のほうも,戦闘時のちょっとしたコツなどが記されており,プレイ時に役立つことだろう。
ほかにもいくつか機能はあるのだが,「機能追加プログラム」の主な内容としては以上である。「イース・オリジン」は,シリーズ中において初めて主人公がアドルではないタイトルであるため,「いつかアドルで遊べたらいいな」と考えていた人は多かったかもしれない。しかし,この「機能追加プログラム」の内容は,アドルが使えるようになるだけでなく,アリーナモードなど新機能が盛りだくさんで,ファンの期待を上回るボリュームだといえよう。
3月29日にリリースされる「Vista対応版イース・オリジン」には,これら「機能追加プログラム」で提供される機能が含まれる。とはいえ,アドルでプレイしたいためだけに,Vista対応版を別途購入ということでは,早くからプレイしていた人には何のメリットもない。その意味で今回のような対応は,ほとんどすべてのイースファンにとって歓迎できることであるはずだ。余談になるが,ファルコムの担当者によると630円(税込)という値段は,送料や手数料などを差し引くと,利益は事実上ゼロとのこと。購入者であれば,メールマガジンに登録するだけで申し込めるので,ぜひ一度チェックしてみよう。(川崎政一郎)
- 関連タイトル:
イース・オリジン(Windows 8対応版)
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