プレイレポート
「マビノギ英雄伝」クローズドβテストのプレイレポートを掲載。豪快なアクションによる爽快感はかなりのもの
正式サービス開始時にはリシタ,フィオナ,イヴィの3種類のプレイヤーキャラクターが登場する予定だが,クローズドβテストで使用できたのはこのうちリシタ,フィオナのみ。いずれも近接攻撃タイプのキャラクターではあるものの,リシタは両手の剣によるスピーディな攻撃が,フィオナは盾を駆使したガードアクションが可能と,それぞれ個性を生かした戦い方ができる。今回,筆者はリシタを選択してゲームを開始してみた。
ゲームのプロローグ部分の流れは,以前掲載したファーストインプレッションのとおり,プレイヤーキャラを選択するといきなりドラマチックなイベントシーンから幕を開け,息もつかせぬ展開で戦いへと突入する。
ただ,いきなり戦いが始まるといっても,このプロローグ部分ではプレイヤーキャラの生命力が減らない(そもそも生命力ゲージ自体が存在しない)上,操作のチュートリアルが画面に表示されるので,アクション性の高いゲームに不慣れな人でも安心して基本的な操作を覚えられるようになっている。
さらに,本作はゲームパッドにも対応しているので,そもそもキーボードでの操作自体がしっくりこない人の場合は,ゲームパッドを使うとより操作しやすくなるだろう。
なお,筆者はマウスモードでプレイしたため,以下はマウスモードのキー設定に準じて表記している。
基本のアクションは,マウスの左クリックで基本攻撃,右クリックでスマッシュ攻撃,[Space]で回避,[E]で掴み,[R]でキック,[Shift]を押しながら移動でダッシュ,[F]でサブウェポンの投擲,といった具合だ。
操作感覚は家庭用ゲーム機の3Dアクションゲームにかなり近い印象で,近接攻撃タイプのキャラであれば,基本攻撃でコンボを繋いで仕上げにスマッシュを放つ,という連続攻撃が主体となる。何回基本攻撃を行ったかで,その後に放つスマッシュのモーションが変化するため,あまり深く考えずにズバズバ敵を切り刻んでいくだけで,かなりの爽快感が味わえるのもポイントだ。
また,本作ではステージ内に落ちているさまざまなオブジェクトを拾って,振り回したり投げつけたりもできる。そこらに転がっている敵の死体や木箱などはもちろんのこと,敵の落とした武器や,攻撃で崩れた瓦礫などでも,拾い上げて利用可能。しかも,こうしたオブジェクトを投げつける攻撃が意外と有効だったりするのだ。むしろ,武器での攻撃より強力なシーンすらあるぐらいで,ついつい手に取れるものを片っ端から投げてみたくなることだろう。
プレイスタイルによって初心者から上級者まで楽しめるステージ構成
プロローグを終えると,ここで初めてキャラクターメイキングを行うこととなる。キャラクターごとに性別や体格は固定で,設定項目もそれほど多くないので,最近の3Dオンラインゲームとしては若干もの足りない部分はあるが,それでも髪や顔の設定によって雰囲気はけっこう変えられる。キャラメイクの詳細は「こちら」の記事に詳しいので,確認してもらえれば幸いだ。
ストーリーには,物語の本筋に関わるメインストーリーのほか,サブストーリーも多数用意されており,特定のアイテムをNPCに届けたり,特定の装備を揃えたりと,クリア条件はそれぞれ異なる。クリアすると,報酬として経験値や装備品,さらに新たなスキルなどを獲得できる。
各戦闘へは,村の中にある「船着き場」から出発する。まずは船着き場に設置された「出港準備」という掲示板の前へと出向き,パーティーを新規作成して挑戦したい戦闘を選択するか,あるいはメンバーを募集中のパーティーに合流すればOK。その後は待合室代わりになる船の上へと移動し,ほかのパーティーメンバーが参加してくるのを待ったり,売店で消耗品を補充したりして準備を整える。
筆者がクローズドβテストで体験した限り,1日平均2〜3時間程度のプレイであれば,特にトークンの枚数が不足することはなかったが,コアプレイヤー間では賛否が分かれそうだ。
戦闘自体は基本的に一本道で,各エリアごとに出現する敵を全滅させて先へと進み,最後に登場するボスを倒せばクリアという形式だ。序盤のストーリーでは道中の敵がそれほど強力ではないので,いわゆる“ガチャプレイ”でもあまり苦労せずにサクサク倒していけるだろう。ボスも攻撃力は非常に高いが,攻撃前には「DANGER!」の表示が出るため,攻撃モーションをしっかり見ながら戦えば問題なくクリアしていけるはずだ。
序盤のボスは「DANGER!」の表示で回避すべき攻撃を察知できる |
戦闘中は敵だけでなく,さまざまなトラップにも気を付けなければならない。うまく利用すれば,敵を巻き込んで倒してしまうことも可能だ |
ここのボス「ノールチーフテン」は巨大なハンマーを手にしており,ハンマーひと振りで石柱を砕いてしまうほどの攻撃力で襲いかかってくる。しかも,このハンマーの直撃を受けると,大ダメージを受けるばかりか,一定時間攻撃力が低下してしまうDebuffまで付与されてしまい,非常に厄介。とくにソロプレイで挑戦する場合は,逃げ回りながらスキを突いて攻撃するほかないため,長期戦になる覚悟をもって挑んでほしい。
もし手持ちのサブウエポンが尽きてしまった場合は,先にも述べたとおり,足元に転がっている物を投げつけるという攻撃が有効だ。ボスの攻撃で崩れた柱の破片などをうまくぶつけてやれば,槍が刺さったときと同様,スタン効果が発生するのである。
それでもまだボスを倒すのが辛いようであれば,パーティを組んで挑戦するのがオススメだ。アクションゲームが苦手であっても,上級者にボスの相手をしてもらいつつ,自分はボスの取り巻きのモンスターを倒したり,遠くからボスに槍で攻撃するなどの手段でサポートすれば,充分に活躍できるだろう。何より,パーティプレイなら戦闘不能になってしまったとしても,味方に蘇生してもらえるのが非常にありがたい。
筆者もクローズドβテストで何度かパーティプレイを経験したが,ソロプレイに比べてかなり攻略しやすく,これといったデメリットもないため,機会があればどんどんパーティに参加した方が良さそうである。
もし逆に,もっと難しい条件でプレイしてみたいという場合は,「騎士の誓い」と「達成率」を気に掛けてみるといいかもしれない。騎士の誓いは,各戦闘の開始前に「特定のモンスターを槍で倒す」「特定のアイテムを2つ獲得する」「2人以下でクリア」といった縛りプレイのような条件を設定できるというもので,これを満たすとその戦闘の達成率が上昇する。そして,達成率が一定値に達すると,次の戦闘がアンロックされて新たな敵に挑戦できるのである。
すべての騎士の誓いを達成しなくても,次の戦闘に進むための達成率は集められるが,中には「5分以内にクリア」といった,なかなか難しい条件も用意されているので,やりこみ派のゲーマーはすべての達成を目指してみるのもいいだろう。この条件を狙ってプレイする場合は,攻略時間が5分を超えた時点で攻略失敗となってしまうため,緊張感のあるプレイが楽しめるはずだ。
称号やスキルでキャラクターを強化
最後に,キャラクターの育成に大きく関わる「称号」とスキルを紹介しておきたい。
まず「称号」は,マビノギにおける「タイトル」のような要素で,「特定の戦闘をクリア」「特定の攻撃方法で敵モンスターを10回以上倒す」など,さまざまな方法で獲得できる。
重要なポイントとなるのは,称号を獲得するたび永続的に生命力や攻撃力などのステータスが上昇するということ。マビノギのタイトルは,選択したタイトルに応じた効果が発生するというものだったが,マビノギ英雄伝では獲得すれば獲得するだけキャラクターのステータスも向上していくというわけである。積極的に集めていけば,より戦闘の進行も楽になっていくだろう。
一方,スキルは戦闘を通して得られる「AP」を使って習得していくことになる。スキルの種類は,各キャラクター専用のものが数多く存在し,その種類もステータスを上昇させるパッシブスキルや,攻撃スキル,回避スキルなど多岐にわたる。
ちなみに攻撃スキルや回避スキルは,MMORPGなどでよくみられるショートカットキーに登録して発動させるタイプではなく,基本の攻撃アクションや回避アクションから派生して発動するタイプのものが多い。例えばリシタの攻撃スキル「サウザンドニードル」の場合は,通常攻撃を4回以上放った後にスマッシュを使うと発動する,といった具合で,より多彩なアクションが使えるようになっていくのはなかなか気持ちがいい。
豪快なアクションやバトルの爽快感は文句なし
まずはオープンβテストでプレイしてみよう
全体的な感想を述べると,非常によく出来たオンラインアクション,といったところだろうか。本作のビジュアルは「マビノギ」とは大きく異なるリアル志向のもので,それ故に筆者は,ゲームシステムやアクションがもっとシビアなものであると想像していた。ところが実際に触ってみると,そのイメージとは裏腹に“何でもあり”なゲームになっていて,良い意味で豪快というか,2Dベルトアクションゲームを3Dフィールドで遊んでいるような感覚なのである。
とくに,アクションゲームの要となるプレイヤーキャラクターの操作性はしっかりと作り込まれており,手触りが良いのは特筆に値する。バトルの爽快感についても文句なしで,アクション性の高さや攻撃手段の豊富さも好印象だ。
プレイフィールがかなり家庭用ゲーム機のアクションゲームに似ている部分もあるため,普段あまりオンラインゲームを遊んだことがないという人でも楽しめるタイトルではなかろうか。
なお,先述のとおり11月23日に誰でも参加可能なオープンβテストが開始される。クローズドβテストで触れなかったという人は,ぜひプレイしてみてほしい。
「マビノギ英雄伝」公式サイト
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マビノギ英雄伝
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