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ジャンクハンター吉田のゲームシネシネ団:第10回「『スター・ウォーズ』熱が再燃!(略)その(4)」
「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」の公開を記念して,新旧の「スター・ウォーズ」を題材にしたゲームを紹介していこう! というシリーズも,いつの間にか4回め。クローン・ウォーズも無事公開されたので,そろそろ古いゲームをバシバシと紹介していく。まずは,筆者がシネマゲームの道に目覚めるきっかけとなった一作との出会いを,当時の思い出と合わせて紹介していきたい。
家庭用「スター・ウォーズ」ゲームとのファーストコンタクト【前編】
なんせ,2007年にロサンゼルスで開催された「STAR WARS CELEBRATION IV」のLucas Artsブースには,チープなドット絵ながらもスター・ウォーズっぽさを味わわせてくれた大昔のスター・ウォーズゲームが,新品と見まがうばかりの綺麗な姿でディスプレイされていたり,プロモーション映像が流されていたり,さらには実際に遊ばせてもらえたりと,シネマゲーム研究家にとってまさに至れり尽くせりだったのだ。
これをまた日本でもやってくれていたら……と,いつまでも愚痴っていたって仕方がない。Lucas Artsといえば,間もなくXbox 360で「Star Wars: The Force Unleashed」をリリースする予定だ。それに向けて今回からは,コンシューマ版スター・ウォーズゲームの歴史をひもといていこう。
会場内はスター・ウォーズファンの熱気が充満。さすが本場といったところ |
左が30周年記念ボード。当然,筆者も寄せ書きをしたのだが,翌日見に行くと黒マジックで何者かが上から書き込んでいた。右は会場に掲げられていたダース・ベイダーの巨大バナー |
まあ,そんな恨み節はさておくとして,ファミコン以降に国内で発売されたタイトルは,実際に遊んだ人も多いと思われるので,ここはあえて筆者が幼い頃に遊んでいたATARIハードを中心に紹介していきたい。
筆者が生まれ育った東京都北区西が丘といえば,Jリーグファンならサッカー場を思い出す人も多いだろう。そこにはかつて,富裕層が暮らすエリアも存在しており,筆者はときどきそこに出入りしていた。
小学生時代から近所のゲームセンター……というか,駄菓子屋の店頭で,カウンターストップになるほどゲームばかりばかりやっていたため,地元では「ゲームバカ」として有名だった筆者は,ゲームの腕が認められたのか,富裕層の子供達グループ(通称 ブルジョワ軍団)の家に招かれることがあったのだ。
そしてその中の一人の家には,「スペースインベーダー」や「ゼビウス」「パックマン」などのアーケード用テーブル筐体や,それまで見たこともないようなゲーム機やソフトが山ほどあったのである。なんでも彼の父親が,仕事の関係で海外へ行ったりすると,海の向こうで発売されているゲームをお土産として買ってきていたらしい。
しかしいかんせん,彼らはゲームが下手だった。マニュアルが英語で,読めなかったというのもあったのだろう。
筆者は当時,アメリカ映画が好きだったため,英語塾へ通っており,マニュアルに書かれていたことをそこそこ理解できた。そのため,筆者がマニュアルを読んで説明し,ブルジョワ軍団がコントローラを握る……という形が基本的なスタイルになっていた。
しかし,彼らがゲームに詰まるとコントローラは筆者の手に回ってくる。なんとな〜く,イヤな感じではあったが,筆者にとって海外のゲームに触れられるまたとないチャンスであるのも確か。なんせその家には,日本でATARI 2800が発売される前にATARI 2600があっただけでなく,Commodore 64までもあり,両機種を合わせて70〜80本ほどのゲームがあったのである。
「トロン」「E.T.」「レイダース」「スター・ウォーズ」「007」「エイリアン」「メガフォース」「銀河伝説クルール」「キラー・トマト」「フレッシュ・ゴードン」「スタートレック」「キング・コング」「コナン・ザ・グレート」「ブルース・リー」「マッシュ」「悪魔のいけにえ」「ハロウィン」などのシネマゲームを小学6年生〜中学3年生までの間,ほぼリアルタイムで遊べたのは,いまにして思えば筆者にとって良い財産になったといえるだろう。
ゲームの内容は,「ディフェンダー」のような横スクロールシューティングだったため,「スクランブル」をはじめシューティングゲーム全般が得意だった筆者の目には,さほど難しそうには見えないのだが,ブルジョワ軍団は2時間ほどでギブアップ。交代した筆者は,数回のプレイでクリアできたが,これはまあ,ほかの人のプレイをさんざん後ろから見ていた結果,ある程度覚えていたので,必然といえば必然といったところだろう。
ともあれこれが,筆者と海外のコンシューマゲーム機でリリースされたシネマゲームとの,最初の出会いだった。ちなみにアーケードゲームでは,ATARIがリリースしていた大型筐体のもの。残念ながら国内のコンシューマゲーム機で最初に触れたのは,1983年にバンダイが発売した「RX-78 GUNDAM」なるホビーパソコンだったのだが,いずれにせよ筆者の頭の中で「シネマゲーム=スター・ウォーズ」という図式が刻まれたのは,こうした経験によるところが大きいのだと思う。
この出来事の翌年,1983年には,さらなるスター・ウォーズゲーム群が筆者を襲うことになる。ということで,このお話の続きはまた次回に。
ドブ漬けGAMEスープレックス(10)
PC&Macintosh
「アキラ前田のクラッカー」(EXIT)
先日,六本木で前田日明氏が苫米地英人先生と歩いている姿を目撃したら,このソフト,「アキラ前田のクラッカー」のことを思い出した。帰宅後すぐにインストールしてみると,1995年12月に980円で発売された作品ながら,Windows XPでも無事に動作。当時,綱島にあった前田道場に出稽古に行っていたこともあり,誰からとは言わないが(言えないが)半ば強制的に10本も買わされ,友人らに配りまくったほろ苦い思い出が甦る。
これは前田日明氏が主役のミニゲーム集&アキラ兄さんをもっと知るためのソフト。タイトルからしてカルトな匂いがぷんぷん漂うゲームである。なんせ,アキラ兄さんが自ら,「紙のプロレス」編集部と一緒に企画/演出/監修までしているのだから,前田ファンにとって教典のようなものであるとさえ言えるだろう。
ミニゲームは,アキラ兄さんの巨乳,釣り,文学への傾倒っぷりが分かる内容で,ファンからすると終始ニヤ二やしっぱなし。アキラ兄さんを知らない人からすると,どうでもいい内容にしか思えないだろうが,ここはあえて「高い完成度だった!」と言い張りたい。
とくに,アキラ兄さんが大阪弁で喋ってくれるセリフは必聴だ! 中古ショップなどで見かけたら,ぜひ捕獲して,聴いてほしい。
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(C)Exit.inc
- 関連タイトル:
Star Wars: The Force Unleashed
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