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プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
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印刷2011/01/08 22:48

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プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート

プロジェクトソラの桜井政博氏。「新・光神話 パルテナの鏡」ではディレクターを務めている
画像集#001のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
 ニンテンドー3DS体験会の初日最後のステージイベントは,プロジェクトソラの桜井政博氏が手掛ける「新・光神話 パルテナの鏡」(以下,パルテナの鏡)のプレゼンテーションだ。ニンテンドー3DSのタイトルラインナップのなかでも,とくに話題性の高いタイトルであり,さらに多くのゲームファンからカリスマ的に支持される桜井氏直々のプレゼンとあって,会場のメインステージ前にはイベント開始前から大勢の来場者が集まった。

 ステージに登壇した桜井氏は,まず,25年前に発売された旧作の「光神話 パルテナの鏡」を紹介した。「このパルテナの鏡が発売された1986年はゲーム業界にとってすごい年でした。ディスクシステムや『ドラゴンクエスト』,大容量のメガロムのゲームなども発売され,家庭用に限らず業界すべてが活気に満ちていました。その年に誕生したのがパルテナの鏡です」と解説。百聞は一見にしかずと,なんと桜井氏自らが檀上でバーチャルコンソールの「パルテナの鏡」をプレイし,難しいと言われる冥府界1-1をあっという間にクリアし,会場から拍手があがった。

桜井氏曰く「竹でできた弓で割り箸を飛ばしているような」弓で攻撃する主人公ピットを操作して,解説をまじえながらプレイ。「ハープを取ると敵がトンカチになるとか,意味の分からない世界観も魅力」とも
画像集#002のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート

桜井氏自身の希望でピットが復活したのが,2008年Wiiの「大乱闘スマッシュブラザーズX」。その間,シリーズが出ていなかったため,20年以上という時代を一足飛びにしてリニューアルしたらいったいどうなるかを想像してデザインしたのがこの姿なのだという
画像集#003のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
 そしていよいよ話は本題,ニンテンドー3DSのパルテナの鏡に移る。
 「ニンテンドー3DSにおいて,本格的に3Dゲームを楽しむために企画されたのが本作です。ゲームのジャンルも前作から大きく異なる3Dシューターに変わりました。やや日本では敬遠されがちなジャンルではありますが,この手のジャンルをあまりプレイしたことがない人でも十分に楽しめるよう,磨き込んでいます」とゲームの大まかな内容を説明し,続いて,本作の主要キャラクターを画像をまじえて紹介した。

パルテナ親衛隊長で,パルテナ軍きっての実力者という主人公のピット。今回はいくつかの神器を装備できる。設定年齢は人間でいう13歳程度で,桜井氏いわく「悩みません。あと自分探しとかもしません(笑)」という元気なキャラクターだ。前作同様,背中の翼はほとんど飾りで,自力で飛ぶことはできない
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「ピットに積年の怨みを晴らすべく,前作に合わせて25年ぶりに復活しました」という,冥府の女神メデューサ。かつて打ちのめされた相手・ピットとパルテナに復讐するとともに,地上界・天界の掌握を狙っている
画像集#006のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート

女神パルテナは「ピットの上司で彼が頭の上がらない存在」と桜井氏。前作ではエンディングで少しだけ姿を現した程度だったが今回は最初から登場し,天界エンジェランドからピットを見守り,助言を与えてくれる
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画像集#009のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
パルテナがピットにもたらすサポートのなかで,とくに重要なのがこの“飛翔の奇跡”だ。5分間だけピットが飛行できるというもので,これがステージ前半の空中戦になっている
 今回,会場に出展されている体験版を遊んでみると分かるのだが,ピットとパルテナ,またメデューサなど一部の敵キャラクターとの会話はゲーム中で頻繁に行われるものの,これらの長々とした会話でゲームが進まないということは極力避けているのだという。桜井氏は「ピットは出撃時にはミッションを知りません。出撃後の会話でその内容を知るんです。出撃前のブリーフィングさえもないので,きっとパルテナは短気なのでしょう」と,意外(!?)な結論を述べた。

 続いて解説されたのが,ピットとパルテナが敵と戦うステージの流れについて。敵軍の力が及ばないところに開いた天界のゲートから出撃したピットは,飛翔の奇跡によって戦地に赴き,5分以内の空中戦を経て着地すると,そこからは地上戦となる。そして,その場所を支配する司令官を倒して浄化することで,ステージクリアとなるのだ。「空中戦と地上戦の操作はほぼ共通です。ただし,それぞれに異なった楽しみがあります」と話し,桜井氏の実機によるデモプレイが行われた。

※ニンテンドー3DSの3D映像は本体でしかご覧いただけません。画面写真は2D表示のものです。

画像集#010のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
空中戦のルートはパルテナがコントロールするので,プレイヤーは敵を撃ったり,敵の攻撃を回避する操作に集中できる。「『スペースハリアー』風に正面に撃って楽しむのもいいが,タッチスクリーンで照準を合わせて撃つとさらに楽しくなります」と桜井氏
画像集#011のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
弾はLボタンを押している間は連射になり,少しの間押さずにいると“溜め射撃”になる。溜め射撃は誘導性があるため,しっかり狙わなくても敵に当たってくれる。またピットは飛行機ではないので,飛行中に前後左右を向くこともある
画像集#012のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
地上戦では,ピットの移動が上下から前後に変わることに加え,照準を自由に動かせるようになる。「今回新しい操作として“フリック操作”を導入しました。タッチペンでタッチスクリーンを払うことで,素早く向きが変わり,タップすると止まります」と実演する桜井氏。これにより機敏な方向転換が可能となった
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「スライドパッドを素早く入れるとダッシュします。この間に攻撃を出すと,強力な攻撃が繰り出せます。またこれを敵の攻撃に対して行うと,自動的に回避が行えます」とのこと。会場でゲーム実際に遊んでみると,これらがかなり重要なアクションだということが分かるはず。また「地上の敵に対しては横に歩いて攻撃するのが基本」とも

 一連の流れを実演しながら解説した桜井氏は,最後に冥府のボス「ビッグ死神」を紹介した。パルテナの鏡ではお馴染みの死神の頭領的な存在で,設定上の身長は約20メートルあるらしい。カマを使った激しい攻撃のほか,目から出るビームに当たると子死神を呼び出すという,前作をリスペクトした仕掛けも用意されている。ちなみに,試遊台で選べるステージのうち,このビッグ死神が登場するのは難度の高いほうのもの。「初めて遊ぶ人や慣れていない人は,こちらは選ばないでください」と,その手強さを改めて説明していた。なお,これ以外のボスにも,前作にも登場したファンにも馴染み深い敵が何体も登場する予定だ。

筆者も会場の試遊台で戦ってみて,非常に苦労させられたビッグ死神。巨大なため,上下2階層になった足場をうまく行き来して攻撃や回避を行う必要がある。「死神砦を拠点に,魂を冥府に運ぶ死神たちの大元締めが彼です」と解説
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前作の地上界の砦のボス・ヒュードラーは,VTRで初公開となった。「一人で口喧嘩をする斬新なボス敵です」という彼は今回,首が3つになり,左が過激派,右が穏健派,中央が正統派という性格付けがなされているという
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画像集#025のサムネイル/プロジェクトソラの桜井政博氏が,新しいパルテナを解説! ニンテンドー3DSタイトル「新・光神話 パルテナの鏡」プレゼンテーションレポート
 「発売まではもう少し時間をいただきますが,ぜひ楽しみにしてください」とプレゼンを締めくくった桜井氏。ここで終了かと思いきや「ところで」と,ここで意外なサプライズを発表する。「スマブラのときには諸事情により展開できなかったキャラクター商品を,今回はぜひ検討したいと思っています。神様を題材にした作品として,最初にして最大の展開として考えているのがこれです」とスクリーンで示したのが,製作途中のピットとパルテナの造形。
 サイズ比較のためか,Wiiリモコンと並べられた原型の写真であり,単なる大きめのフィギュアの発売かと思われたが,なんと,この造形をもとにして作るのが,青森県の五所川原市で開催される「立佞武多(たちねぷた)」祭りの巨大な山車なのだという。「パルテナの身長が約6m,台座を含めると10m程度になるものを,すでに青森で製作に入っています。今年8月に五所川原で行われる立佞武多祭りに出陣する予定です」と桜井氏。
 続いて「このほかにもさまざまな商品を考えていますが,まずはゲームの完成を目指しますのでご期待ください!」と,来場者に今度こそ最後のメッセージを贈った。

立佞武多祭りには,ゲームでは過去に「桃太郎電鉄」のキャラクターが作られている。原型を見るとゲームと同じリアルな姿だが,これがどこまで再現されるのか楽しみである。取材に行こうかな……
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 会場で触れることができる体験版は,昨年9月のカンファレンスからさらにブラッシュアップされ,かなり遊びやすくチューニングされている。スピード感と爽快感のあるアクションはもちろん,ピットとパルテナのやり取りや,前作から豪華にアレンジされたBGMなど,当時を知っている人も知らない人も楽しめる内容となっていた。会場には48台の試遊台が用意されていて,今日8日の待ち時間は通して40〜50分前後だった。明日9日以降に来場してプレイする予定の人は,これまでの桜井氏の解説などを踏まえて挑むと,ゲーム少しだけ有利に進めることができるかもしれない!?

会場の試遊台の列からモニターで見られる,ピットとパルテナによる「新・光神話 パルテナの鏡 〜翔び立つ前の心がけ〜」は必見。ゲームの基本だけでなく,2人の関係がどういうものかがよく分かる
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