プレイレポート
PS Vita版「パワースマッシュ4」プレイレポートを掲載。一人称視点モードや写真を取り込めるエディットモードなど,PS Vitaの機能を生かした意欲作だ
本作には,現役プロテニス選手18人と,レジェンドと呼ばれる往年の名選手4人,合計で22人のプロテニス選手が実名で登場する。PlayStation 3/Xbox 360向けに発売された同名タイトルをPS Vita向けに移植したものだが,PS Vitaならではの数々の新要素が追加されている。
今回は,発売前に本作をプレイしたレポートをお伝えしよう。
「パワースマッシュ4」公式サイト
本作の操作は左スティックでキャラクターの移動,○/×/□/△ボタンでショットというシンプルなもの。さらに前面タッチスクリーンでの操作にも対応しており,タッチやドラッグで移動,フリックでショットを打てるようになっている。これらを混在させた操作も可能だ。切り替えの必要はなく,プレイ中はどちらの操作でも受け付けてくれる。なお,背面タッチパッドでの操作はメニュー画面のみ可能で,試合中は誤操作が起きないように無効となっていた。
実際にプレイした感触としては,アナログスティックとボタンを使った操作では,PS3版/Xbox 360版と同様の感覚でプレイできる。
一方のタッチスクリーン操作には,ある程度慣れが必要だ。相手が打つ前にポジションや打つショットを決めておかないと入力が間に合わないというように,実際にテニスをプレイするときに近い感覚でプレイできるのが面白い。
選手にはそれぞれ,“All-Round”“Big Serve”といったプレイスタイルが設定されている。プレイ中は,プレイスタイルごとに設定された特定のショットを打つことで,画面左上にある“マッチモーメンタム”ゲージが溜まっていく。
マッチモーメンタムは選手の集中力を表現したようなもので,ゲージが上昇すると選手の能力が上がり,かろうじて返せるような厳しいショットを打たれても,相手コートにビシッと返せるようになる。また,ゲージを最大まで溜めると,通常より強力な“スーパーグレイトショット”を出せるようになる。
これは自分の操るキャラクターだけではなく,相手選手についても同様だ。試合を自分の得意な展開に持ち込み,対戦相手には自分のテニスをさせないという,実際のテニスでも重要なポイントを再現したシステムといえるわけだ。
一人称視点のモードやVitaのカメラ機能を使ったエディットモードは必見
Vita版では,PS3/Xbox 360版のモンタージュ式のエディットに加え,PS Vita本体のカメラ機能で撮影した写真を取り込んでエディットできる。これを実際に試してみたところ,異常なほどリアルなキャラクターができあがるのだ。しかもエディットしたキャラは,ちゃんと目パチ・口パクをする。
スクリーンショットで見ると,取り込んだ写真とテクスチャの境目にちょっと違和感がなくもないが,プレイ中にはまったくといっていいほど気にならない。普通なら,“自分がキャラクターとしてゲームに登場する”感覚は,一般人には味わえないものだが,本作では,誰もがその感覚を味わえるというわけだ。
まず,ファインダー画面に表示されるガイドラインに顔のセンターライン,目と口の位置を合わせて撮影する。次の画面で使用する“顔の範囲”を選び,そのあとは写真の鼻と口の位置を,エディット画面に表示されるガイドラインに合わせるだけ。あとは通常のエディット同様,肌の色や明るさ,コントラストを調整すればいい。
続いて,プレイスタイルや体型などの設定を行えば,キャラクターの作成は完了となる。なお,体型周りは,男性の場合,身長は160cmから210cmまで,体重は50kgから100kgまでとなっている。このあたりも実際と同じ数値を入力すれば,かなりリアルなキャラを作れるだろう。自分や友達の分身を作れば,遊ぶときに盛り上がることうけ合いだ。
本作には,テニス選手のキャリアを疑似体験できる「ワールドツアー」モードが用意されており,オンラインで公開したエディットキャラクターは,ツアーマップ上に出現する対戦相手として登場するのだ。
一人称視点でプレイできる“VR MATCH”など,さまざまな遊びが用意された新モード“VT Apps”
Vita版の新モードとして用意された“VT Apps”では,通常のテニスとは違う,一風変わった遊び方ができる。
中でも注目は“VR MATCH”で,一人称視点でテニスをプレイするというもの。操作は通常のモードと同様,スティックとボタン,タッチスクリーンで行うのだが,カメラ視点の変更はPS Vitaの本体を動かして行う。
画面の見え方としては,PS3版をPlayStation Move,Xbox 360版をKinectで遊ぶときに近いのだが,PS3/Xbox 360版では移動やカメラ操作がほぼ自動で行われていたのに対し,キャラクターの移動やカメラ視点の移動は自分で行うので,プレイ感覚はまったく異なり,非常に新鮮だ。テニスゲームが好きなら,ぜひ一度プレイしてもらいたい。
そのほかVT Appsでは,1台のPS Vitaで2人対戦ができる“TOUCH VS”や,モーションセンサーを使ったミニゲーム“Gyro Ship”などが楽しめる。
いずれも,PS Vita本体の機能を活用した面白い趣向が採り入れられているので,ぜひプレイしてみてほしい。ただ,モーションセンサーを使うVR MATCHやGyro Shipをプレイするときは,おそらくPS Vita本体をかなり動かすことになる。個人的には,これらのモードをプレイするのは自宅など屋内に止め,外出先でプレイするのは控えたほうがいい気がする。
“Gyro Ship”は,コート対面の船にある的にボールを当てていくというもの。PS Vita本体を傾けることで船が左右に傾く |
“VT CAM”では,ゲーム中のキャラクターを使った写真撮影ができる。プロテニス選手だけでなく,エディットした選手を使うことも可能だ |
今回は,時間の関係で「ワールドツアー」モードをあまりプレイできなかったのだが,Vita版はPS3/Xbox 360版の同モードに,新しいシーズンやイベントを追加したものになっているそうなので,じっくり遊び込めるはずだ。
以前「こちら」の記事でお伝えしたように,12月17日/18日に東京都内のソニービルで開催される「PlayStation Vita“PLAY”キャラバン-全国体験会-」,および幕張メッセで開催される「ジャンプフェスタ2012」において,本作の試遊が可能だ。本作に興味を持った人は,会場を訪れてみてほしい。
「パワースマッシュ4」公式サイト
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