リリース
ARMら3社が合弁会社を設立。スマートフォンやゲーム機で共通セキュリティ規格の普及を推進
ARM、GEMALTO、GIESECKE&DEVRIENTによる合弁会社設立 | |||
配信元 | ARM | 配信日 | 2012/04/09 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
コネクテッド・デバイス上のサービスに
次世代のセキュリティを提供する合弁会社を設立
業界大手が共通規格の普及促進に投資し、
デジタル・ライフをより簡単に、より良く、
拡張する活発なエコシステムを構築
英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:横浜市港北区、以下ARM)、Gemalto社(本社:オランダ・アムステルダム)、Giesecke & Devrient社(本社:ドイツ・ミュンヘン)は、合弁会社を設立し、さまざまなコネクテッド・デバイスで高度なサービスを利用するための、安全で身近な環境を提供すると発表しました。コネクテッド・デバイスと呼ばれるこれらの機器には、タブレット、スマートテレビ、家庭用ゲーム機、スマートフォンなどが含まれます。
今回の発表により、3社すべてがセキュリティにおける共通規格の普及を促進し、革新的な次世代サービスを可能にする活発なエコシステムの構築に投資することになりました。コネクテッド・デバイスを通じてビジネスを行なう企業にとってセキュリティは極めて重要であり、各企業は消費者が期待する高度でシームレスなサービスをより多く提供したいと願っています。高度なセキュリティを使いやすい形で提供できれば、消費者は機器やサービスを安心して利用できるようになります。
登録認可申請中のこの合弁会社は、使いやすく、手軽で一貫したデバイス・セキュリティに基づき、新しい高度なサービスの普及のために安全な環境を提供いたします。合弁会社が開発するテクノロジーは、3社の実績あるソリューションをベースとしています。この実用的なソリューションにより、メーカ各社は、よりセキュリティレベルの高い信用あるサービスを可能にする機器を提供できます。これは、消費者のデジタル・ライフをより簡単に、より良く、より拡張することにつながります。消費者が求めるサービスへの高速で、安全かつ高度なアクセスが、消費者の望む時に、望む場所で得られるようになるでしょう。
GemaltoとGiesecke & Devrientは、どちらも長年のARMパートナーとして、政府や金融、モバイル業界にセキュリティ・ソリューションを提供する大手企業です。両社は、ソフトウェアに関するそれぞれの専門知識を合弁会社に提供することに合意しています。これにより、業界標準に基づく標準化と相互運用が進み、お客様の既存の投資の将来がより保証されます。3社は、特許、ソフトウェア、人材、資金、資本設備などの資産を新しい会社へ提供します。ARMは合弁会社の40%、GemaltoとGiesecke & Devrientは30%ずつの資本を所有します。
スマート・コネクテッド・デバイスに対応する安全で身近な環境新しい合弁会社は、実績あるARM TrustZoneセキュリティ・テクノロジーをベースとするTrusted Execution Environment(TEE)を開発し、スマート・コネクテッド・デバイスのセキュリティ強化に重点を置きます。
このソフトウェア実行のための共通のセキュア環境は、業界団体のGlobalPlatformが推進している、高度なハードウェア・セキュリティと業界標準のソフトウェア・インタフェースを採用します。合弁会社は、このセキュア環境を複数の半導体ベンダー、ソフトウェアベンダー、端末ベンダーに提供することにより、エコシステム全体、業界全体の運用効率を高めることになります。
TEEを搭載した機器は、ユーザにとって安全で使いやすい機能により、デジタルサービスとの相互接続を簡素化、高速化します。ユーザは、さらに頻繁にスマート・コネクテッド・デバイスを利用し、モバイル決済、エンタープライズ・プロダクティビティ、モバイル・バンキング・アプリケーションのほか、オンライン商取引やプレミアム・コンテンツ・サービスも含む多様なアプリケーションやサービスに安全にアクセスできるようになります。
ARMのCEOであるWarren Eastは、次のように述べています。「システム全体のセキュリティに必要なハードウェア、ソフトウェア、サービスの統合は、これまであまり進んでいませんでした。今回の新しい合弁会社が、共通のセキュリティ規格の普及を促進し、セキュア・サービス・プロバイダによる活発なエコシステムを構築すると確信しています。これは、コネクテッド・デバイスを通じたセキュア・トランザクションに対する消費者の信用を高める上で、大きな前進となるでしょう。」
GemaltoのCEOであるOlivier Piou氏は、次のように述べています。「Gemaltoは、セキュリティ実装の異なるコネクテッド・デバイスに対し、リモートで機密データを管理するソフトウェアやサービスの開発に早期から取り組んできました。新しい合弁会社で、ARM TrustZoneテクノロジーをベースとするトラステッド実行環境の普及を促進できることをうれしく思います。3社の協力により、デジタル映画レンタルの暗号キーといった一時データの処理や、新しいサービスを開始・管理したいサービス・プロバイダの不安軽減など、エコシステム全体が内蔵セキュリティ・アーキテクチャの利点を生かすことができます。」
Giesecke & DevrientのCEOであるKarsten Ottenberg氏は、次のように述べています。「Giesecke & Devrientは、MobiCoreとして、無線通信で安全に管理できるTEEを初めて確立しました。これは、オープンなトラステッド・アプリケーション実行環境の量産市場での開発を可能にし、スマート・カード・テクノロジーに基づく既存のセキュア機能を補うものです。当社は、モバイル・セキュリティOSソフトウェアのMobiCoreを通じ、世界最大手の半導体企業や機器メーカの信用あるパートナーとなりました。新会社は、TEEに携わる主要企業を1つにし、セキュア・サービス市場の急速な成長を促すと期待されます。」
新しい合弁会社のCEOであるBen Cadeは、次のように述べています。「ARMは、ARM Cortex-AファミリのすべてのプロセッサにTrustZoneアーキテクチャを搭載し、シリコン・パートナーがハードウェアに根本的なセキュリティ機能を装備する手助けをしています。新会社は、大手3社のセキュリティ事業の統合となります。一貫性があり、オープンかつ手軽に、ハードウェア・レベルからセキュリティを活用するトラステッド・ソフトウェア環境が実現します。サービス・プロバイダにとっては、リスクを削減し、プライバシーを強化しつつ、ユーザ・エクスペリエンスを向上させる高度なトラステッド・サービスを開発する道が開けることになります。」
Editor’s Note:
新会社は、MobiCoreおよびTrusted Logic MobilityのTrusted Foundationsソフトウェアの既存のお客様を、責任を持って引き継ぎます。Trusted Logic Mobilityは、Gemaltoの1事業部門です。
- ARM website: http://www.arm.com/
- ARM Connected Community: http://www.arm.com/community/
- ARM Blogs: http://blogs.arm.com/
- ARMFlix on YouTube: http://www.youtube.com/user/ARMflix
- ARM on Twitter:
- http://twitter.com/ARMMobile
- http://twitter.com/ARMCommunity
- http://twitter.com/ARMEmbedded
- http://twitter.com/ARMLowPwr
- http://twitter.com/KeilTools
- http://twitter.com/ARMMali
- 関連タイトル:
Cortex-A
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