プレイレポート
[TGS 2012]PS3の配信専用タイトルがPS Vitaで大幅にパワーアップ! アルヴィオン「マリシアス リバース」のプレイレポート
実は筆者は「マリシアス」を未プレイで,今回初めて本作のシステムに触ることとなった。そのため前作との具体的な比較はできないのだが,純粋にPS Vitaの新作アクションゲームとして,その内容をレポートしていきたい。
リバースでも主人公は2人,“魂の器”と呼ばれる男性キャラクターと女性キャラクターを選べるが,この体験版では男性キャラのみ選べる。また,有機EL画面に映し出される緻密なグラフィックスの美しさには,思わずPS Vitaを目の前まで近づけて眺めてしまったほどだ。
この体験版で戦うことになるのは,本作で新たに追加されたボス“鋼の王”である。主人公の何倍もある鎧のような姿をした巨人で,小型・中型の兵士達を引き連れて一斉に襲いかかってくる。
主人公はもちろん,変幻自在のマントを使って戦うことになる。マントが拳の形になってコンビネーションで殴打する“拳マント”,剣の形になって斬る“剣マント”,槍の形になって突撃する“槍マント”,そして敵に弾を撃つ“魔弾マント”が方向キーに設定されており,瞬時に切り替える操作は前作と同じだ。残念ながらTGSの体験版では,新しく用意されたマント攻撃はできなかったので,そちらは製品版リリースまで楽しみにしておこう。
また,PS Vitaのタッチスクリーンには,“翼マント”による飛行(画面右端の“WING”をタッチ)や急降下(画面右端の“DIVE”にタッチ),また槍マントでの追加攻撃となる鞭アクションの攻撃目標をタッチするなどの操作がアサインされていた。
ゲームスタートと同時に,鋼の王と兵士達がわらわらと主人公に迫ってきたので,まずは周囲の敵を倒すことに専念することにして,一番扱いやすい拳マントをメインに戦ってみた。この拳マントは,コンビネーション中に方向キーの左を入力して剣マントに切り替えることで,拳の攻撃から続けて剣の攻撃をくり出すことも可能だ。
また敵を倒すことで溜まっていく“オーラ”をLボタンで開放すれば,攻撃がパワーアップし,さらに[L]+[□ / △ / × / ○]それぞれのボタンに対応した特殊能力を交えることで,主人公を優位に導くことができる。初心者の筆者がとくに多用したのは,主人公の体力の目安となる体の破損を直せる,[L]+[○]の“ボディー修復”だった。
鋼の王は,主人公が使う魔弾のような弾を両肩から発射し,ときおり打撃なども交え,主人公に迫ってくる。ザコである兵士達を倒して溜めたオーラをうまく使って鋼の王にダメージを与えるという,アルヴィオンのスタッフの助言に従ってプレイし,ある程度までは体力を削ることができた。だが,鋼の王が地面の杭を引き抜いて攻撃の第2段階に入ったところで,あえなくプレイ時間が終了してしまった。
迫ってくる敵をとにかく倒すというルールは非常に分かりやすく,単純に拳マントのコンビネーションでザコを倒しているだけでも,かなり気持ちがよかった。そこからマントの攻撃方法を切り替えることで周囲の状況に対応していくという戦略性の高さも評判どおりで,オーラを使ったアクションを絡めることで,さらなる爽快感も味わうことができた。
画面の下中央をタッチすることで操作ガイドが表示されたり,最初からさまざまな力が使えたり,体験版向けに難度が調整されていたりなど,初めて遊ぶプレイヤーへの配慮もなされていたが,それでも操作系がやや複雑なうえ,敵が多くてどう対応していいのか混乱し,ボス攻略に手間取ってしまうという感触もあった。製品版で,PS3版にはなかったチュートリアル的なステージやトレーニングモードなどが用意されるのなら,個人的には価格がPS3版より多少上がったとしても,ぜひダウンロードしてみたいと思った次第だ。
前作で評価された,面クリア型のアーケードゲーム的なシンプルな面白さを,PS Vitaで手軽にどこででもプレイできるというのは嬉しい。新たな操作系やステージが増えることで,前作をプレイしている人にとっても,また攻略やハイスコアの楽しみができるのではないだろうか。現時点では未定だが,今回はどのような価格設定になるのかも気になるところだ。
なおSCEブースでの試遊は10分間だったが,試遊台が1台のみなので,6人が並べば1時間待ちとなってしまう。決してビッグタイトルではないが,とくに前作を気に入って一般公開日にリバースの体験版を遊んでみたいと思っている人は,早めにSCEブースへ行くようにしよう。
試遊台は1台のみなので,あまり待たずに遊びたい人は,早めにSCEブースへ行こう |
「マリシアス リバース」公式サイト
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