イベント
[TGS 2018]アクワイアの若手クリエイターによる「SCRAP RUSH!!」をプレイ。潰したり潰されたりするうちに熱くなれる対戦ゲーム
アクワイアと言えば,「AKIBA’S TRIP」シリーズを始めとする,さまざまな人気シリーズのパブリッシャであり,最近では「OCTOPATH TRAVELER」のデベロッパとしても知られている。来年には創立25周年を控えた,言わずとしれた老舗ゲームメーカーだ。
それが「なぜインディーに?」と疑問を持つ人は多いと思うが,「SCRAP RUSH!!」は入社2年目の根岸大樹氏がディレクターを務め,さらに新人スタッフによって開発されている,“インディースピリット”を持ったゲームだという。インディーズゲームの定義は人それぞれだが,とにかく面白い試みであることは確かだ。
基本ルールは至ってシンプルだ。ステージにあるブロックを押して,ほかのプレイヤーを壁やブロックとの間に押し潰す。まずはこれだけ覚えておけば,「SCRAP RUSH!!」を楽しむには十分だ。
操作方法もシンプルで,ボタンを押すとキューブを3マス押し出し,長押しの場合は壁にぶつかるまでブロックが飛んでいく。これならゲーム初心者でも,すぐに覚えられるだろう。
あえなく潰されたロボットはバラバラになって,周囲にガラクタを撒き散らす。この瞬間,胸がスカッとする爽快感があり,徐々に熱くなっていく。もちろん,誰かに潰されたら,すごく悔しいし,やっぱり熱くなる。ツギハゼッテー,ヤリカエス……。
4人のプレイヤーが所狭しと駆け回ると,絶対に安全な場所など存在しない。どこからブロックが飛んでくるのか,ハラハラしっぱなしだ。上空から降ってくるキューブの下敷きになっても,無残に散ってしまう。見るべきところが多すぎて,忙しすぎるって!
ステージに落ちていたり,ロボットを潰したときに飛び散ったりするガラクタは,一定数集めるとロボットが進化を遂げる。例えばブロックを押せる距離が延びれば,より有利に戦えるというわけだ。
また,ステージの外からクジラがガラクタを撒き散らしたり,上空から大量のガラクタが降ってきたりといったイベントもあるので,見た目にも楽しい。このとき,ガラクタに注目しがちになるので,誰かをぶっ潰す絶好の機会と言えなくもない。
出展バージョンでは2種類のゲームモードが用意されている。
「サバイバルマッチ」はその名のとおり,最後まで生き残ったプレイヤーが勝利となるルールだ。今回は残機数が3機と設定されており,制限時間内に決着がつかないこともあった。
そんなときはサドンデスの延長戦だ。延長戦ではステージの周囲から順にブロックが振り注ぎ,行動範囲が狭まっていく。徐々にバトルの熾烈さが増していくというわけだ。
一方,「ポイントマッチ」は無制限に復活可能で,制限時間内に集めたガラクタの量によって勝敗が決するルール。ガラクタを効率よく集める方法は,多く持っているプレイヤーをぶっ潰すことだ。そうすれば,相手のガラクタの一部が奪えるので,トップに立っているときほど狙われやすくなる。
また,終了間際には各自のガラクタの量が「???」と表示されるので,結果発表の瞬間はドキドキものだ。
ルールも操作方法もシンプルな「SCRAP RUSH!!」は,ゲーム経験の有無に関わらず,誰でも楽しめること請け合いだ。潰したり潰されたりするうちに熱くなれるだろう。2人のプレイヤーをまとめて倒したときの「やってやった」感もハンパない。
ステージによっては「矢印」のマスがあり,ここにブロックが置かれると矢印の方向に勢いよく飛んでいくというギミックも用意されている。ステージのバリエーション次第で,対戦ゲームとしての奥行きが広がる可能性も秘めている。
なお,若手クリエイターによる挑戦的なプロジェクトとのことだが,アクワイアとしては「若手の練習用」で終わるつもりはないとのこと。ちゃんと商品化(正式にリリース)を果たし,そこで評価を受けるというプロセスも含めて,若手の学びにつなげたいと考えているそうだ。
4Gamer「東京ゲームショウ2018」記事一覧
- 関連タイトル:
SCRAP RUSH!!
- この記事のURL:
(C)2018-2019 ACQUIRE Corp.