プレイレポート
「戦国無双5」プレイレポート。17年めにして“新生”した人気シリーズは,より味わい深い物語と爽快なバトルが楽しめる
シリーズを継承しつつ,織田信長と明智光秀それぞれの視点で戦国時代を初期から描く
「戦国無双5」のストーリーモードにあたる「無双演武」は戦国時代の初期,本作の主人公・織田信長が“うつけ”と呼ばれていた時代からスタートする。信長はストーリーの序盤にて美濃を急襲した際に,斎藤家家臣の明智光秀と遭遇。この光秀をもう1人の主人公として,史実に登場する有名な合戦や戦いのステージを軸に,「信長編」と「光秀編」という形で戦国時代を描いていく。
本作をプレイしてまず目を引くのは,墨絵をモチーフにしたビジュアルだ。武将達はイメージイラストがそのまま動いているかのようなタッチで描かれ,無双奥義を筆頭とする技のエフェクトも和のテイストを感じさせる仕上がりとなっている。
それでいて「戦国無双」シリーズの本質はしっかり継承している。キャラクターを改めて見ると,男性武将の力強さやたくましさ,女性武将の美しさや可愛らしさはそのままに,表現方法だけを変えていることが分かるはずだ。
「無双」シリーズの特長である「一騎当千の爽快感」もパワーアップ。今回は新たなアクションとして「閃技」が追加され,今まで以上にコンボを継続しやすくなっている。
閃技は戦闘中にゲージを消費して使用するアクションで,最大4種類を装備可能だ。技によって攻撃力や効果範囲,有効な敵兵科,クールタイムなどが異なるので,ステージや好みに合わせて変更できる。とくに有効な敵兵科に対して閃技を使うと,与ダメージが大きく増加し,さらにクールタイムが短縮されたり,追加報酬が得られたりするなどのメリットがある。
また閃技を発動すると自身のアクションはもちろん,敵武将が繰り出す強攻撃の溜め動作もキャンセルできるので,コンボ継続だけでなく,無双奥義同様にピンチを脱する手段として使うことも可能だ。
「無双演武」でストーリーを進め,「堅城演武」で戦力を強化
本作の拠点となる「居城」には,武将の強化や装備の変更を行う「道場」,武器の強化や分解などを行う「鍛冶屋」,装備品や資源など購入品を扱う「よろず屋」,軍馬の購入や強化を行う「厩」といった施設がある。
居城および各施設にはレベル(ランク)の概念があり,施設のレベルを上げればそれだけ戦力の強化が可能になる。また居城のランクはストーリーの進行に沿って上がり,それに伴って各施設のレベル上限も段階的にアンロックされていく。
各施設のレベルを上げるには,所持金と資源が必要となる。資源はよろず屋で購入できるほか,信長編の第一章をクリアするとアンロックされる「堅城演武」の報酬として獲得可能だ。したがって信長編第一章以降の本作は,ストーリーを進める無双演武と,戦力強化につながる堅城演武を交互にプレイして進めることになるだろう。
堅城演武の報酬として資源を獲得 |
獲得した資源で道場のレベルを上げると,武将の階級と武器熟練度ランクの上限をアンロックできた |
堅城演武は,敵から各地の拠点を守り抜くモードで,メインとパートナーの計2名の武将を選択してプレイする。特定の武将間には,一緒に出陣すると上がっていく「親密度」が存在し,最大になると庵で特別なイベントを鑑賞できる。
拠点を守り抜くには,「敵の総大将を倒す」「制限時間が経過する」という条件のいずれかを満たす必要があり,敵を撃破してスコアを獲得するほど,ステージクリア時により多くの資源が獲得できる。スコアは,コンボ数や無双極意の発動,発生したミッションの達成によって増加する。またミッション達成により,制限時間が延長される。
味方の拠点は門番によって守られており,門番が敗走すると敵が侵入し拠点の耐久度が減少する。そして耐久度がゼロになると拠点が陥落し,プレイヤーの敗北となる。
堅城演武では,兵士を召喚して敵兵と戦わせることも可能だ。召喚した兵士はその場で戦い続け,一定時間の経過で再召喚できるようになる。
召喚可能な兵士の兵科は戦闘前に装備した3種類で,敵兵科との相性などに応じて選択できる。一定回数召喚するとその兵科が成長し,能力が強化され,攻撃方法や部隊の人数が増えていく。さらに特定の兵科の成長や居城の強化に応じて,新たな兵科が選択可能になる。
上記のような説明だと,堅城演武に対して「無双版タワーディフェンス」というイメージを持つ人もいるだろう。そのイメージは決して間違っていないし,おそらく妥当な表現なのだが,実際のプレイフィールはいつものステージをクリアしていく感覚に近い。
今回は序盤の堅城演武しか体験していないので,もっとやり込んで効果的な兵士召喚を意識できるようになれば印象が変わる可能性はある。また逆に言えば,最初のうちは難しく考えなくとも堅城演武をクリアできるということである。この部分は,もっとプレイを重ねてから改めてチェックしたいところだ。
前作「戦国無双4」から7年ぶり,シリーズとしては17年めにリリースされる「戦国無双5」。上記で触れた新しいビジュアルや新要素に加え,これまでは第六天魔王を名乗り,ほかの武将とは一線を画した存在感を放っていた信長が,自身を「俺」と表現したり,理想を語ったりとどこか親しみが持てるようになっているなど,さまざまな点で新鮮な気分を味わえるはずだ。
また主人公2人の脇を固める武将達も,序盤では当然だが若く未熟な姿で描かれており,ストーリーが青春群像劇のように展開していくのも魅力の1つと言える。もともとキャラクター人気の高い「戦国無双」シリーズだが,こうして若い頃の姿が描かれることで,より武将達のファンが増えるのではないだろうか。
「戦国無双5」公式サイト
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