旧特集
MMORPG「テイルズウィーバー」の開発スタッフ5人にインタビュー
現在チャプター7まで実装されている同作だが,12月中旬には"鎮魂の塔"など新たな名所を含んだ待望のチャプター8が実装予定。2005年以降は新しい村の導入や釣り,農業,採集といった生産系スキルが実装され,より幅広い遊び方が期待できる。
今回,先ほど「こちら」でお伝えしたように,ファンイベントの開催に合わせて同作の開発を手がけたソフトマックスのスタッフが来日した。わずかな時間ではあったもののインタビューを行うことができたので,ここに掲載しよう。チャプター8やエピソード2についても聞けたので,プレイヤーはぜひ一読を。(halen)
Kim Ji-Yeon(キム・ジエン)氏:
私はクエストやストーリーを主に手がけています。
Shin Dong-Won(シン・ドンウォン)氏(以下,Shin):
開発全体のスケジューリングや管理をしています。
Hur geuna(ホ・グンホァ)氏:
メインイラストの担当です。
Kim Se-Hoon(キム・セフン)氏:
モンスターやNPCのデザインを担当しています。
Yun Seok-Won(ユン・ソクウォン)氏:
背景(グラフィックス)を担当しています。
――みなさん日本は初めてですか?
Shin:
Yunは今回が初めてですね。ほかのメンバーは数回来日しています。
――東京とソウルって,どこか雰囲気が似ていますよね。
Shin:
私は中国の北京に出張で訪れたときにソウルと似ていると思ったのですが,東京はさらにソウルの町並みというか雰囲気と似ていますね。過ごしやすいです。
――ではゲームについて聞いていきたいと思います。課金体系の変更などもありましたが,日本では「テイルズウィーバー」の正式サービスがスタートしておよそ2か月が経過しました。何か日本向けの作業で苦労したところなどありますか?
Shin:
やはりグラフィックス面でしょうか。要塞などの背景部分に,日本でも楽しんでもらえるように工夫しました。また12月中旬に実装予定のチャプター8でアジア圏を意識した要素を導入するのですが,その調整でも苦労しましたね。今後は中国でも正式サービスが始まることですし,各国から出た意見や要望はできるだけ取り上げて,採用するようにしていきたいと思います。
――日本独自の要素などはありませんか?
Shin:
今のところ日本人に似たNPCを導入する予定がありますが,そのほかは未定ですね。
――韓国と日本のほかに台湾,中国(βテスト中)でもサービスが行われていますが,各国のプレイヤーの性質といいますか,国によってMMORPGの遊ばれ方って多少異なりますよね。開発を進めるにあたって,それらを意識していますか?
Shin:
う〜ん。例えば?
――そうですね。例えば韓国ではキャラクターの育成をメインに据えた遊び方が,日本ではコミュニケーションをメインに据えた遊び方をしている人が多い,といったことなどどうでしょう?
Shin:
確かにそれは事実ですね。ただ,韓国のプレイヤーはキャラクターの成長部分にのみ没頭すると思われがちですが,コミュニケーションを中心にして遊んでいる人ももちろんいます。我々としては,テイルズウィーバーはコミュニケーションを取るためのゲームだと認識していますので,日本のプレイヤーが友人とのチャット重視で遊んでいるというのは嬉しいことです。
今後導入予定の写真撮影機能「アルバムシステム」や,オリジナル音楽が聴けるシステムなど,コミュニケーションをとるにはうってつけな機能がたくさんありますので,ぜひ活用してみてください。
Shin:
実は200万アカウントと聞いています。
――凄い数字ですね……。ところで,さすがに中国と比べると見劣りはしますが,韓国や日本でもプレイヤーはたくさんいますよね。いちプレイヤーが持つ平均キャラクター数はどのくらいなんでしょうか?
Shin:
日本は2〜3キャラクター,韓国は3〜4キャラクターくらいですね。みなさん大体その中から気に入った1キャラクターをメインに遊んでいるようです。
――思っていたより少ないですね。8人の主人公キャラクター達を手当たり次第遊ぶというよりは,お気に入りのキャラクターをメインに遊ぶプレイヤーが多いのでしょうか。そういえば各キャラクターに用意されているチャプターは,すべて終えるとエンディングがありますよね。その後の展開はどうなるのでしょうか?
Shin:
現在Kim Ji-Yeonと協議を重ねていますが,エピソード1(現行バージョン)が2005年後半にエンディングを迎える予定で,その2か月後にエピソード2に移行します。そこでまた新キャラクターを作ってストーリーが進むのか,既存のキャラクターを利用するかは未定です。でもまぁ,今年中にはフィックスする予定ですよ。
Kim Ji-Yeon:
大変な作業ですが,プレイヤーのみなさんに喜んでもらえるためにも,精一杯がんばります。
――エピソード2はテイルズウィーバー2とは違うのですか?
Shin:
すみません。まだ決定していないので,今の段階ではお話できません。
――残念,続報を待ってますね。では少し質問を変えます。MMORPGって常に進化中という側面を持っていると思いますが,テイルズの場合,ストーリーの追加は半永久的に続くのでしょうか?
Shin:
そうですね。エピソード1が終わっても,エピソード単位でストーリーは追加していきますよ。
――そう考えると先を見越してストーリー構成を考えるのはかなり難しいと思いますが,Kimさんを含めて何人でストーリーを担当していますか?
Kim Ji-Yeon:
現在は3人で作業を行っていて,キャラクター単位で担当をつけています。チャプター1は私一人で手がけました。ちなみにテイルズウィーバーの開発は,前述のようにストーリーが3人,グラフィックス系が10人,マップ背景が10人,システム全般が8人,海外向けに3人の計34人で行っています。
――ストーリーを考えるにあたって作家などに助言を求めたりすることはないのですか?
Kim Ji-Yeon:
ストーリーに関しては我々のみで行っていきます。ただ,ストーリーに関わる世界観は,「ルンの子供達」という小説をベースにしていますね。
――ストーリーを考えるのはかなり創造力が求められますよね。次々とチャプターを追加していく本作ではなおさらでしょう。ところで,チャプター方式のメリットは何だと考えますか?
Shin:
テイルズウィーバーのチャプター追加は,新しいストーリーが加わるという非常に分かりやすい内容です。プレイヤー同士の会話にしても,焦点となるのは今後のストーリー展開など各キャラクターに関するもので,キャラクターに対する愛着心やプレイヤー同士の共感といったものを植えつけられると思っております。
――昨今は多くのMMORPGタイトルが登場していますが,ほかのタイトルと差別化を図るにあたって最も注力している点は何でしょうか? やはりストーリーですか?
Shin:
もちろんストーリーですね。とはいえ,ほかの部分に関しても妥協はしません。
――開発側からして,プレイヤーにテイルズのどこに注目してほしいですか?
Shin:
グラフィックスでは,細部まで手を加えているところですね。ほかにもペットが熊の顔みたいになっていたり,イタズラ心というか遊び心を多々含んでいるので,細かいことではありますが,そういった部分も楽しめると思います。
――それでは最後に,今後の展望を聞かせてください。
Shin:
ストーリーとコミュニティ部分を中核として,ほかのMMORPGとは異なる,魅力的で個性的なMMORPGにしていきたいと思います。今後もさまざまなアップデートを控えていますので,楽しみにしていてください。
――ありがとうございました。
「テイルズウィーバー」
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