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[COMPUTEX]熱源を完全分離。Thermaltake,創業10周年記念のゲーマー向けハイエンドケース「Level 10」を発表
Level 10は,ThermaltakeとBMW Group DesignworksUSA,AMDの共同開発による製品で,開発コンセプトは「熱源となる各コンポーネントを独立したコンパートメントに分離することで優れた放熱性を実現し,ゲームプレイにおいて,最大限のパフォーマンスを引き出す」というものだ。
ベースとなる逆Y字形のタワーに,マザーボード(と拡張カード類),電源ユニット,メインストレージ,光学ドライブがそれぞれ収まるボックスのようなものが搭載される構造が採られている。従来の常識を覆す設計,と述べていいだろう。
そのベース部背面には,特殊なキーによるロック機構が設けられており,LANパーティなどで,大切なパーツが盗難の危険にさらされることを防ぐ。
電源ユニットのコンパートメントを開けたところ。ケーブルマネジメントが面倒そうにメンテナンスしにくそうに見えるが,側板を裏から開けられるので,それほど面倒でもないという |
ベース部を後方から撮影したカット。鍵穴が二つ見えるが,写真奥が二つのストレージ用,手前がマザーボードと電源ユニット用コンパートメントのそれぞれロック機構である |
本体サイズは,318(W)×416(D)×666.3(H)mmで,重量は25.5kg。一般的なフルタワーPCケースと比べて,一回り以上大きく,そして重い。ストレージデバイスは,5インチドライブ×3,3.5インチ(または2.5インチ)ドライブ×6を搭載可能だ。
Level 10のデザインコンセプトを説明するLaurenz Schaffer氏(The Director of the European Studio, BMW Designworks USA) |
Level 10のエアフローを示したスライド |
実際,Level 10では,アルミボディを生かした熱伝導性の高さや,通気性の高さが追求されており,例えばマザーボードコンパートメントだと,140mm角の吸気ファン,120mm角排気ファンを搭載。ストレージコンパートメントのヒートシンク部には,60mm角の低速ファンを2基搭載と,必要最低限のアクティブクーラーで,静かに冷却できるよう配慮されている。
ThermaltakeとBMW Group DesignworksUSAによれば,通気性を最優先させたLevel 10の設計は,競技車両用に行われる空洞実験室でのテストと同等の科学的アプローチによるものだという。
Therlamtakeによると,本製品の米国における想定売価は699ドル。さすがにお高めだ。第3四半期中の販売開始が予定されており,日本法人である日本サーマルティクも,国内発売に向けた準備を行っているので,その姿に魅了されたという人は,予算の確保をお忘れなく。
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