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【PR】SSDでゲームは速くなるのか。Corsair製SSD「Force Series」に,その答えがあった
GPUやCPUが着実に高速化を果たしていく流れにあって,PCにおける最大のボトルネックは,長い間,HDDを中心とするストレージデバイスであり続けていた。この問題を解決する存在として,2008年あたりから,自作PC市場などを賑わせてきているのが,SSD(Solid State Drive)である。
一方,SSDはHDDとは異なる仕組みで読み書きを行う,「NAND(ナンド)型フラッシュメモリ」と呼ばれるメモリチップを利用したストレージだ。俗に「USBメモリ」とか「メモリカード」と呼ばれる製品や,携帯電話,ゲーム機のユーザーデータを保存する“メモリ”と同じ理屈で,データの読み書きを行うものだと説明すれば,イメージしやすいだろうか。いずれにせよ,NAND型フラッシュメモリでは,高速でやり取りできる電気信号によってデータの読み書きを行うため,HDDに存在する“機械的な時間のロス”がない。
ストレージ(storage,記憶装置)としての高速性は,SSDのほうが,HDDよりも圧倒的に優れているのである。
とはいえ,SSDにも弱点はある。最大のものは価格で,HDDだと,容量2TBで1万円前後から購入可能なところ,SSDだと,同じ予算だと容量はまずもって30〜40GB程度しか確保できない(※2010年5月10日現在)。また,高価なハイエンドモデルであっても,書き込み性能は,読み出し速度と比べると,相対的に低く抑えられがちだ。
そんな折,高性能メモリ製品などで知られる米Corsair(コルセア)から登場したのが,公称の読み書き性能が300MB/s近いという,強烈なスペックにより,弱点の一つを解決してきたSSD,「Force Series」だ。
自作PC市場で高速だともてはやされ,PCメディアでは頻繁にレビューが掲載されるSSDだが,果たしてSSDは,ゲーマーの生活を一変させてくれるものなのか。さまざまな視点から検証してみたいと思う。
SandForce製「SF-1200」コントローラを採用
書き込み性能は公称最大275MB/sを実現
接続インタフェースはSerial ATA。2.5インチHDDに対応したPCケースやノートPCには,そのまま取り付けられる |
Corsairのロゴが入った,見た目に渋いマウンタが標準で付属。デスクトップPCで一般的な3.5インチHDD用のドライブベイにも簡単に取り付けられる |
2010年5月10日現在,Force Seriesには,容量100GBの「CSSD-F100GB2-BRKT」(以下,CSSD-F100GB2)と,同200GBの「CSSD-F200GB2-BRKT」(以下,CSSD-F200GB2)の2モデルが用意されている。両モデルとも,最も一般的なノートPC用HDDと同じ,厚さ9.5mmの2.5インチモデルだ。接続インタフェースはSerial ATA 3Gbpsとなる。
SSDの読み書き性能は,主に搭載するコントローラに左右されるが,Force Seriesではここに,SandForce製の「SF-1200」を採用。これにより,読み出し性能は最大285MB/s,書き込み性能は最大275MB/sと,Serial ATA 3Gbpsの実効最大速度である300MB/sに近いスペックを確保できているのが大きな特徴だ。表1は,CSSD-F100GB2とCSSD-F200GB2の主なスペックをまとめたものだが,ご覧のとおり,容量と価格以外,両者に違いはない。
DuraClassは,同社が特許を持つ機能の集合体というイメージで,とくに注目されるのは,従来のコントローラチップ比で20倍以上というデータ書き換え性能を誇る「DuraWrite」(デュラライト)。また,1基のSSDで,複数台のストレージデバイスによるRAIDを構成したときのような高い信頼性を実現するという「RAISE」(レイズ,Redundant Array of Independent Silicon Elements)が用意されている点も,技術面の特徴として押さえておきたい。
テストは大枠で2種類だ,一つは,PCゲームの高速化に寄与するかどうかの検証で,テスト環境は表2のとおり。標準的なデスクトップPC向けの3.5インチHDD,回転数7200rpmモデルと,その性能を比較する。
もう一つは,PlayStation 3(以下,PS3)の内蔵HDDを換装することで,ゲームの読み出しにどれくらいの違いが生じるかの検証だ。
FPSのマップロードで一定の効果
システムドライブとして利用すればより快適に
さて,まずは基本的なポテンシャルを確かめるべく,hiyohiyo氏作のストレージベンチマークソフト「CrystalDiskMark 3.0」(Version 3.0.0b)を実行してみたい。グラフ1は,ソフトウェアのデフォルト設定となる「テストサイズ1000MB,テスト回数5回」でテストを実行した結果となるが,端的に述べて,CSSD-F100GB2のスコアは圧倒的だ。
HDDと最もスコア差の少ないシーケンシャル書き込み(Sequential Write)でも,スコアは1.6倍差。「SSDの書き込み速度はそれほど速くないかもしれない」なんて心配はまったくもって不要である。
そのなかでも,とくに注目したいのが,NCQを利用したランダム読み出し/書き込みのスコア,「Random Read/Write 4KB(QD32)」の値だ。
NCQとは,Native Command Queuing(ネイティブコマンドキューイング)の略で,簡単にいうと,ストレージデバイスへの読み書き命令を並び替えて,効率のいい順番に処理する技術だ。CSSD-F100GB2が搭載するSSDコントローラ,SF-1200はこのNCQをサポートしているため,一般的なランダム読み出し/書き込みと比べて,大きくスコアがブーストし,HDD比100倍以上なんていうスコアになっているわけである。
では,このポテンシャルが,実際にゲームデータを読み出す局面において,どのような形で生きてくるのか。今回は,その仕様上,必ず「マップの読み出し」が発生するFPSから「Crysis Warhead」と「Left 4 Dead 2」,それに「Call of Duty 4: Modern Warfare」(以下,Call of Duty 4)の3タイトルで,4Gamerのベンチマークレギュレーション9.0に準拠する形でマップやデモを読み出すのに要した時間をストップウォッチで計測することにした。
その結果を,小数点以下2桁めで四捨五入し,スコアとしてまとめたのがグラフ2だ。まずはっきりしているのは,回転数7200rpmのHDDからCSSD-F100GB2へ換装することによって,読み出しにかかる時間が10秒以上縮まること。もともと長いCrysis Warheadだと,言われてみれば確かに短くなったかな? といった感じだが,残る2タイトル,とくにLeft 4 Dead 2では,あっという間に読み出しが終わる印象である。
この結果に気をよくして,MMORPGにおけるゾーニング(※エリアの切り替え)にも効果はあるのではないかと試したのが,筆者が普段メインでプレイしている「ファイナルファンタジーXI」のPC版である。
本タイトルでは,転移魔法である「テレポホラ」を実行し,自分のキャラクターおよび周辺のプレイヤーキャラクターがゾーニングを行ったとき,エリアの切り替えと,関連する描画が終わるまでを,やはりストップウォッチで計測することにした。転移後の環境が毎回変わることを踏まえて5回測定し,その平均をスコアとしている。
その結果がグラフ3だが,ゾーニングにおいて,CSSD-F100GB2とHDDの差はわずかに0.2秒。ほとんど同じだ。要するに,ゾーニングにおいては,サーバーとデータをやり取りする処理のほうがボトルネックであり,ストレージデバイスの速度差は出にくいというわけである。
とくに最近のMMORPGは,エリア切り替えに当たっての待ち時間を低減させるため,先読みによるシームレスなゾーニングシステムを採用する傾向にある。こういった理由から,MMORPGにおいては,SSDがパフォーマンス向上につながるかというと,少々厳しいかもしれない。
さて,PCとゲーム機を比べた場合,OSの起動時間が長い点が,PCのデメリットとして挙げられるだろう。PCにセットアップされたゲームをプレイするに当たって,PCがシャットダウンされた状態からとなると,相当な時間がかかってしまうが,この待ち時間をSSDでなんとかできないだろうか?
CSSD-F100GB2とHDDのそれぞれをシステムドライブとして,電源投入後,OSが起動し,デスクトップやタスクトレイが完全に描画完了となるまでの時間を比較したのがグラフ4だ。
PCの場合,起動直後には,構成するデバイスに異常がないかどうかをテストする「POST」(Power On Self Test)というプロセスが入り,その後,ストレージデバイスからOSを読み出していくので,最初の10数秒はどうにもならない(≒SSDに換装しても短縮できない)が,それだけにテスト結果からは,CSSD-F100GB2の圧倒的な高速性が見て取れよう。「ゲーム機よろしく,電源投入後,すぐにゲームをプレイできる環境」に,かなり近づけるのだ。
PS3のHDDから換装しても高速化が可能
ノートPCならバッテリー持続時間の延長にも
上で,ゲーム機の話を出したが,ゲーム機でも,据え置き機のなかには,2.5インチHDDを内蔵し,そこにROMの内容や配信型のゲームをインストールしたりできるものがある。そして,HDDは物理的に交換できる仕様になっていることが多く,実際にPS3の場合,サポートサイトで,内蔵する2.5インチHDDの交換は可能と明言されていたりもする。
その効果はどこにあるだろうか。今回は,「インストールに時間がかかる」ことで評判(?)の「龍が如く4 伝説を継ぐもの」(以下,龍が如く4)を用意し,まずは,ストレージデバイスへのインストール時間を,CECH-2000A標準の2.5インチHDDと比較してみることにした。その結果がグラフ5で,CSSD-F100GB2へ換装することで,18秒ほど,インストール時間を短縮できている。
ただ,18秒といっても,所要時間12〜13分における18秒。体感レベルではほとんど違いを感じられないが,これはPS3の搭載するBlu-ray Discドライブの読み出し性能が最大2倍速と,SSDの書き込み速度と比べて圧倒的に低速なためだ。つまり,Blu-ray Discドライブからデータが読み出されるのも待つことになってしまい,SSDがそのパフォーマンスを発揮できないのである。
一方,インストールを終えてしまえばこっちのもの。グラフ6は,ストレージデバイスへセットアップした龍が如く4の起動時間を比較したものだが,ここではCSSD-F100GB2の恩恵をハッキリ見て取れる。一呼吸分程度,確実に速くなっている感覚だ。
最後に,PCへ戻って,HDDとの消費電力比較も行ってみたい。
序盤で触れたとおり,HDDはその構造上,どうしてもモーターを2基内蔵する必要があるのに対し,SSDにはそういった制約がない。ではその違いが,消費電力面でどれだけの違いを生むのか,ログを取得できるワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,PCシステム全体の消費電力を計測することにした。
計測に当たっては,OS起動後30分間放置した時点を「アイドル時」と,CrystalDiskMark 3.0の実行中,最も高い消費電力値を示した時点を「CrystalDiskMark 3.0実行時」とし,それぞれの値をスコアとしてまとめている。
その結果がグラフ7だ。PCシステム全体の消費電力に占めるストレージデバイスの割合は決して大きくないため,数字上のインパクトもそれほどではないが,それでもアイドル時に5W,CrystalDiskMark 3.0実行時に4Wの消費電力低減を確認できた。
デスクトップPCで数Wというのを,メリットとして声高に謳うのは難しいが,しかしこの数字は,ノートPCで使うことを考えると意味がある。消費電力を抑えられれば,その分バッテリー駆動時間は延びるので,ノートPCの場合,HDDをCSSD-F100GB2に換装すると,システムの高速化と,バッテリー持続時間の延長という,二つの恩恵を得られるのだ。
とくにPC用途で効果は抜群
予価4万円前後だが,費用対効果は高い
100GBという容量的に,OSのシステムドライブとして利用しつつ,プレイ頻度の高いゲームタイトルをセットアップしておけるだけの余裕があるのも魅力的で,4万円程度という予想実売価格ながら,コストパフォーマンスは相当に高い存在だと,まとめることができるだろう。
また,OSのシステムドライブとして利用してみるとすぐ気づくのだが,ファイルの読み書きが高速化されるということは,ログイン後,さまざまな常駐アプリケーション,「Steam」などのデジタル配信システム,そして(ゲームのランチャーとして機能する)Webブラウザの起動速度も一律で高速化されるということでもある。起動のみならず,ログイン後も,ずっとHDDがカリカリと音を立てて,なかなかゲームを起動できないという思いをした人なら,世界が変わるほどの衝撃を受けるはずだ。
PCを使っていて,なにかと待たされる思いをしているなら,Corsair製SSD,Force Seriesへの換装をオススメする。
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