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[韓国ゲーム事情#546]Gravity,アメリカの有力デベロッパに900万ドルを投資
Gravity,米デベロッパに900万ドルを投資(2006/5/26)
Text by Kim Dong Wook特派員
韓国Gravityは,アメリカのデベロッパ Perpetual Entertainment(代表はJoe Keene氏)と,900万ドル(約10億円)の投資契約を締結したと5月24日に明らかにした。
今回の投資は,Gravityが,Perpetual Entertainmentが発行する優先株(series D)1922万6661株を買い入れる方式で行われた。取り引きは5月12日の時点で完了しているという。
この契約によってGravityは,Perpetual Entertainmentの知的財産権に対する優先交渉権を得た。Perpetual Entertainmentの優れたゲームコンテンツおよびエンジン,プラットフォームを活用でき,さらに同社の取締役の一人に対する先任権利を獲得することで,経営にも参加できるようになったわけである。
Perpetual Entertainmentは,アメリカのサンフランシスコを拠点とする,オンラインゲーム開発/運営会社。Electronic Arts出身の経営陣達によって,2002年に設立された,まだ若い会社だ。まだ作品がローンチされていないので日本ではあまり名は知られていないが,4Gamerの読者ならば「Gods and Heroes: Rome Rising」「Star Trek Online」という二つのMMORPGで,聞いたことがあるだろう。
「DiabloII」のメイン企画者の一人であるStieg Hedlund氏が制作していることでも話題になっている「Gods and Heroes」は,2006年第3四半期にサービスイン予定。世界的に有名なTV/映画シリーズの世界観をベースとしたStar Trek Onlineは,2007年第4四半期にサービスインされる予定だ。
ちなみにGods and Heroesは,先日ロサンゼルスで行われたE3 2006において,MMORPG.comから「BEST Show」「BEST Graphics」賞を,またGameAmpとStratics.comから「BEST GamePlay」賞を受賞するなど,すでに高い期待を集めている。SOEがパブリッシュを行うことも決定しており,最近話題の尽きないタイトルだ(「こちら」の記事や,「こちら」のムービーを参照)。
Gravity代表取締役の柳日栄氏は,「今回の投資は,Gravityの持続的な利益創出と,優れたゲームコンテンツおよびエンジン,プラットフォームの確保という意味において,最も効果的な決断でした。2006年だけでも60%以上の成長率が期待される北米オンラインゲーム市場を中心に,投資金額以上の成果が収められると確信しています」とコメントしている。
付け加えて同社の広報チームに,別のアメリカオンラインゲーム会社への投資も検討しているかと聞いてみたところ,「具体的な話ができる段階ではありませんが,柳日栄代表取締役を含めた経営陣達は,投資を持続的に行っていく意思を見せています。Gravityは投資に限らず,今後も多様な形態のビジネスを展開していくでしょう」と語っている。
しかし,「Ragnarok Online2」や「Requiem」は,一体どうなってしまったのだろうか(RO2はキャラクターをすべて描き直しているという噂がある)。そもそもGravityは開発会社ではなかったのか。明らかに舵取りの変わった同社については,近々にまたどこかで触れてみたいと思う。
- 関連タイトル:
Gods & Heroes: Rome Rising
- 関連タイトル:
Star Trek Online
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